日本海軍戦史 海戦からみた日露、日清、太平洋戦争
著者 著者:戸高 一成
栄光から敗北まで、その全軌跡!日清戦争の勝利から太平洋戦争の敗北まで半世紀。いわば50年戦争であった。太平洋戦争の開戦決意と敗北の原因は日露戦争の華々しい勝利を遠因とした...
日本海軍戦史 海戦からみた日露、日清、太平洋戦争
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商品説明
栄光から敗北まで、その全軌跡!
日清戦争の勝利から太平洋戦争の敗北まで半世紀。いわば50年戦争であった。
太平洋戦争の開戦決意と敗北の原因は日露戦争の華々しい勝利を遠因とした面が大きく、
日露戦争の勝利の要因は、日清戦争の苦悩の勝利から得た教訓に学んだことにあったのだ。
海軍の艦艇設計思想と戦略思想を踏まえ、海戦図を基にして、
日露戦争の「完全勝利」の内実をはじめ、帝国海軍の戦いを総検証!
海軍研究の第一人者が徹底解説。海からみた大日本帝国の興亡史!!
■丁字戦法への信頼は日本海海戦前に失われ、極秘の奇襲作戦が作られていた
■東郷ターンは無理なもので、丁字戦法も使われなかった
■日露戦争の完全勝利は薄氷を踏むものだった
■山本権兵衛の存在が日清戦争の両国海軍の明暗をわけた
■「高陞号」を撃沈した東郷平八郎や日本海軍への批判は、当時からいくつも存在していた
■水雷艇を集中使用して港内の敵艦を攻撃する作戦は日本海軍の威海衛夜襲が最初だった
■ミッドウェーの敗戦がもたらした深刻な問題は人事異動の不実施にこそある
■太平洋戦争の魚雷戦の失敗は「酸素魚雷の性能が良すぎたため」
■大和・武蔵はわずかな被弾で重要な戦闘力を損なう技術上の欠陥があった
※本書は2010年12月に小社より刊行された『海戦からみた日露戦争』、11年5月刊『海戦からみた日清戦争』、同年11月刊『海戦からみた太平洋戦争』を合本にし、改題の上、加筆修正したものです。
【目次】
新版まえがき
第一部 海戦からみた日露戦争
第一章 海軍戦略思想はいかに生まれたか ほか
第二部 海戦からみた日清戦争
第一章 幕末の海軍建設と近代日本 ほか
第三部 海戦からみた太平洋戦争
第一章 真珠湾攻撃と山本五十六の真意 ほか
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本日「天気」晴朗なれども波高し
2021/09/02 12:45
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
分厚い!と思ったら、2010~2011年出版の「海戦からみた日露戦争」「海戦からみた日清戦争」「海戦からみた太平洋戦争」という三冊の合本でした。
海戦の歴史を実に詳細に解説しています。さらに日露戦争日本海海戦における勝利はいわゆる東郷ターンのような「劇的な戦術によるものではない」という指摘も意外。他の本で読んだのですがイギリス艦隊による劇的なスペイン無敵艦隊撃破というのも史実としては正確ではないらしく、戦争の詳細を語ることの難しさを感じました。どうしても「わかりやすい」「ドラマチックな」説明を信じがちです。また、こういう「信仰」が、たった一隻でガミラス帝国を撃破!といった物語の創出につながったものと思います。
丹念に調べて書いたことが強く感じられる一冊。日本の海戦について、「何となく知っている」といったレベルの方にもオススメです。