炎の回廊―満州国演義四―(新潮文庫)
著者 船戸与一
溥儀(ふぎ)を皇帝に祭り上げ、帝政へ移行した満州国。だが楽土の風はそよとも吹きはしない。抗日連軍に参じた中国人や金日成を奉ずる朝鮮人がゲリラ戦を仕掛ける。蒙古、ロシア、ユ...
炎の回廊―満州国演義四―(新潮文庫)
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商品説明
溥儀(ふぎ)を皇帝に祭り上げ、帝政へ移行した満州国。だが楽土の風はそよとも吹きはしない。抗日連軍に参じた中国人や金日成を奉ずる朝鮮人がゲリラ戦を仕掛ける。蒙古、ロシア、ユダヤ、インド、民族の野心が地に蟠(わだかま)る。歴史の最前線で、敷島四兄弟はそれぞれの闇に抗いながら日々を重ねてゆく。遥かなる帝都を震撼させた二・二六事件。その報に揺れる大陸の日本人たちを描く、第四巻。(解説・高山文彦)
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壮大な歴史物語も遂に頂点に達した感じ。
2020/04/29 12:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
壮大な歴史物語も遂に頂点に達した感じ。「五族協和」や「王道楽土」といった「満州国建国」の標語自体は良かったのだが、自ら泥沼に泥を投げ込み深めながら踏み込んで行くうちに方向がずれていく。結局、五族のうちの四族(満族、蒙古族、漢族、朝鮮族)が離反、抗日で連携していくことで儚い夢物語へと。日本国内では世界的な経済不況の中で国を如何に統一していくかという難題に、絶対的権力としての「現人神・天皇」という「最高の虚構」を頂点とした絶対的軍国主義への道へ驀進を開始。世界的経済不況、欧米列強による植民地政策、共産主義との対立などなど、実に複雑かつ困難な時代。それなりに明るい要素も見られるがいずれも大きな流れの中で押し流されていく。何処かで流れを変えれなかったのかと思いつつ読み進む私には何とも無力感に襲われる場面ばかり。作中、ある朝鮮人の語る「正義感が何かを解決したことがありますか?逆です。むしろ、おかしな正義感はいつも状況をゆがめて来た。」という言葉は重みがある。山頂を踏み越える1937年の日中戦争開始まであと少し。日本が歩んできた壮大な歴史のお勉強のほぼ中間点ですね。あ、主役の敷島4兄弟に関して言えば、唯一飄々と生きて来た次郎==青龍攬把もついに鹿容英との関連から関東軍特務機関の汚れ仕事を手掛けることに。客観的立場に残されたのは太郎のみとなりました。
<蛇足> 著者がガン告知を受けたのは、全9巻予定の丁度半ばの2009年6月。
<1934年3月1日溥儀「満州帝国」皇帝に即位~1936年2月26日「二・二六事件」まで>
炒飯
2016/10/16 01:24
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投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る
太郎と四郎が誰かとメシをくって状況を読者に理解させ、次郎と三郎が実際に行動するという構成かな?食事シーンでのチャーハン率高し。