書くことについて ~ON WRITING~
著者 スティーヴン・キング(著) , 田村義進(訳)
作家自身が「秘密」を語る。待望の新訳刊行。「われわれ三文文士の多くもまた、及ばずながら言葉に意を注ぎ、物語を紙の上に紡ぎだす技と術に心を砕いている。本書のなかで、私はいか...
書くことについて ~ON WRITING~
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商品説明
作家自身が「秘密」を語る。待望の新訳刊行。
「われわれ三文文士の多くもまた、及ばずながら言葉に意を注ぎ、物語を紙の上に紡ぎだす技と術に心を砕いている。本書のなかで、私はいかにして『書くことについて』の技と術に通じるようになったか、いま何を知っているのか、どうやって知ったのかを、できるだけ簡潔に語ろうと思っている。テーマは私の本業であり、言葉である」(本文より)
ベストセラーを次から次へと生み出す、アメリカを代表する作家が、自らの「書くことについて」を解き明かしした自伝的文章読本。作家になるまでの苦闘物語から始まり、ドラッグとアルコール漬けの作家生活を語る半自叙伝の回想。書くために必要となる基本的なスキルの開陳。いいものを書くための著者独自の魔法の技。そして「書くことと」と「生きること」を重ね合わせる作者自身の人生観まで。ひとりの作家の「秘密」がそこかしこに語られるドキュメンタリー。
2001年に「小説作法」として翻訳されたスティーヴン・キングの名著を、新たに平明で簡潔な文章で訳した新訳版。新たに巻末には著者が2001年から2009年にかけて読んだ本の中からベスト80冊を選んだリストを掲載。
(底本 2013年7月発行作品)
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キング流文章術
2013/09/08 17:39
13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
モダンホラーの巨匠、スティーヴン・キングによる文章術指南書。
ただし、最初の3分の1ほどは、断片的なエピソードで綴るキング自身の半生記。
最初からキングの文章術についての南が始まると期待していると、肩透かしをくらう形になる。
ただ、その中に将来、ペンで生計を立てる事になるのを感じさせるエピソードもある。
やはり、子供の頃から文才の片鱗は見せていたようだ。
キングの半生についての話が終わると、いよいよ文章術についての話になるのだが、「技」は極めてシンプル。
まず、「面白い小説を書くための、"魔法"は存在しない」ということ。
"魔法"に最も近い方法は「たくさん読み、たくさん書くこと」
その後、文体、会話、ストーリー、テンポ、推敲などの話に入っていく。
その内容は多岐にわたるが、分かりやすい。
正直、英語と日本語の文法の違いで、今一つピンとこない点もあるにはあるが、それでも言わんとしている事は理解できる。
実践できるかは別問題だが・・・。
最初の方に書いてあるが、本書での指南は、キングは、こういう方法を使っている、という事にすぎない。
要するに万人に等しく当てはまるかは分からないが、自分(キング)には有効だった方法が書いてある、ということ。
本の感想を書いていたりすると、時々、自分が分かりやすい文章を書いているか、自信が無くなる事がある。
そんな時は、文章術の本を読んだりするのだが、そこに書かれている事とキングが繰り返し言っている事には共通点があった。
それは「一つの文はシンプルに」
どうやら、誰もが同じ結論に至る「鉄則」のようだ。
それと印象に残ったものがもう一つ、「公式 二次稿=一次稿マイナス10%」
キングがひたすら小説の投稿を続けていた頃、ある編集者が書いた寸評。
これを守るようにしてから、投稿作品が掲載される事が多くなったとか。
キング自身の文章に磨きがかかってきた頃に、このアドバイスを受けたのがいい結果を生むようになった、という事らしい。
いいタイミングで、いいアドバイスを受けたという「めぐり合わせ」はあったが、それも投稿を続けていたからこそ。
"魔法"がある事は期待したいが、存在しない前提でいた方が、むしろ近道なのだろう。
スリリング!
2015/10/01 09:38
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
押しも押されぬ人気作家の著者が,自らの来歴や家族,自らが創作に向ける思いを,彼が世に送り出した数々の名作と同様に,テンポよく,熱く語る。
文章作法として,副詞の使い方や迫力ある表現といった「書く」ことの基礎を,具体的な文学作品を例に,丁寧な解説がなされている。また,作品の推敲の方法や,作品を書き上げたら机の中に入れて忘れておくといった,プロの作家ならではの創作のコツを惜しげもなく披露している。そして,これらの作法のノウハウの語り口は,気のいい先輩のそれである。熱い語り口でありながら,”お説教”にありがちの,押しつけがましさは全くない。素直に,キング先輩のアドバイスに従いたくなること請け合いだ。創作を志す者には,必読の書である。
また,仮に創作に興味のない人にとっても,著者の作品のファンには,この作品を読むことを強くお勧めする。「書くこと」だけでなく,名作誕生の裏側にある創作の秘密も惜しげなく披露されている。彼のファンならば,ノンストップで引き込まれること間違いない。
この本の最後の方の章では,彼が交通事故で重傷を負ったその前後のいきさつなども詳しく書かれている。彼の生還劇も,作品同様スリリングである。悲惨な事故の中でも,作家としての彼の視線は常にクールであった。彼の「書くこと」への情熱を支えるのは,この,クールな視線なのだ。頭はクールで,心はホットでいること。著者を作家たらしめているのは,文章の書き方そのものではなく,彼の生きざまなのではないかとさえ感じた。彼が生還したことで,これからも私たちは,彼の紡ぐスリリングな物語に恐怖することができる。生還に感謝!
著者のストーリー・テリングの巧みさを味わい,私も何か創作しようか。そういうドキドキ感も味わうことができる。小説好きならば,人生に一度は読むべき本だ。
スティーヴン・キングの人柄が見える一冊
2022/12/30 16:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yy - この投稿者のレビュー一覧を見る
スティーヴン・キングのSF小説はあまり読んだ事はなかったのですが、映画の影響でスティーヴン・キング本人には興味がありました。
彼の幼少期の体験や、現在(執筆時)の状況など、興味深い内容で面白かったです。
鬼才の原動力
2023/06/26 06:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
70代の半ばに差し掛かっても、衰えることのない創作意欲に驚かされます。「Gwendy's Final Task」の邦訳も楽しみです。
こんなことが
2024/08/13 23:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家になる前のエピソードは、強烈なものが有りました。それまでの苦しんだお話とか、作家になってからも、ドラッグにはまったり、アルコールに…と。そして後半の本題。翻訳がうまいです。ただ、日本語で書くとどうなるか…ですね。