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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「あの日の味は」では、大学時の友達の再会エピソード、イチバツや、まだ独身や、病気持ち……。自分の大学時代の友達と重なりました。「幸福のレシピ」これはいくらなんでも偶然、ありえないような……。
想い出を見つける旅
2024/01/14 11:18
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
『おいしい旅 初めて編』では、日常をちょっと離れて旅に出た先で人生を考えるような話が描かれていたが、今度は「想い出」を振り返る旅が描かれていました。
最初に登場するのは、二十代の若かりし頃を京都の同じアパートで暮らした友人たちと再会する話だ。
当時は独身で年も近い女三人仲良く食事をしたりおしゃべりをしたりと毎日を過ごしていたが、それぞれに結婚したり転職したりで京都を離れて四半世紀が過ぎたところ。
いつでも会えると思っていながら気づけば十九年という年月が過ぎての再会を描いている。
当時よく行ったラーメン屋やロシア料理の店を再訪して当時を懐かしむ。
彼女たちが住んでいたアパートは取り壊されていたし、よく行った店も半分以上が閉店してしまっている。
それでも想い出を語り合いながら楽しい一日は過ぎてしまった。
それぞれに離婚や病気といった悩みを抱えていても、それを語るよりも想い出に花を咲かせて楽しい時間を過ごしたい。
自分の学生時代の友人たちを思い出して身につまされる。
最後に出てくる「横浜アラモード」は、それよりもさらに長い時間を経て生まれ育った町を再訪した話だった。
御年八十三歳の清子おばあちゃんは結婚して高知に来るまでは横浜で生まれ育ったという。
両親も弟も亡くなってしまっているが、歩けるうちに横浜にもう一度連れて行ってあげたいという息子夫婦の願いで、近所に住む東京からUターンして今は実家で職探し中の明穂に付き添ってくれないかと頼まれたのだ。
報酬も出るとあって二泊三日の旅を組み、清子おばあちゃんの家族に見送られて横浜へたどり着いた。
だが肝心の清子おばあちゃんは観光に行きたくないという。
五十年以上たってすっかり変わってしまった町の様子にどんな想いを抱いたのだろうか、それでも想い出をたどり懐かしい人と再会できた旅でもあった。
他にも病死した夫と若いころに住んでいた神戸を旅する未亡人の話や、生き別れた娘に会いたくて白馬のゲストハウスに泊まった還暦を過ぎた男の話が綴られる。
埼玉の奥から赤羽に焼き菓子巡りをしに行った女二人旅の話は、飲み屋しかないと思っていた赤羽に行ってみたくなる話だった。
本当にあるのかなと調べてみたら、「シャンドワゾー・グラシエ・ショコラティエ」、「シェルボン」、「パティスリー ルポンデザミ」、「アドリア洋菓子店」、「ヒマワリ」、「パティスリーアンパルフェ」と素敵なお店がいっぱいだった。
秋になったら行ってみよう。
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドイツではドナーケバブっていうんだね。
知らなかった。
フランスではよく食べた。
日本では食べたことないや。
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投稿者:ぽんぽん岩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっとびっくりするくらい私も大切な時間を過ごした場所ばかり。
得に「旅の始まりは天ぷらそば」糸崎駅近くの病院で生まれ、父に駅そば美味しいってよって連れていってもらった。他も青春や初めての一人暮らし、就職、結婚してから過ごした場所。
年配の方の話が多めでしたが、どれもよかったです。「幸福のレシピ」「横浜アラモード」が好きでした。世代の違う係わり合いが素敵です。
「あの日の味は」作家の美奈視点でしたが、他二人の視点も読んでみたいです。
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味って、記憶と密接に結びついているよね。
その時の風景や、人物が鮮明に蘇ってきたりする。
アミの会は、本当に粒ぞろいで贅沢。
どれも優しい雰囲気なのもよかった。
中でも特に「幸福のレシピ」と「横浜アラモード」が好き。
「ゲストハウス」もよかったなぁ。新津きよみさんなので、ちょっとかまえて読んでしまったけどw
2冊あっても、あっという間に読み切ってしまったなぁ。
なんか、おいしいものを一気に食べちゃって、あれー、もうないのかぁって気分。
次、早くー。
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想い出編は、昔の想い出のある土地、食べ物を巡る旅です。
「あの日の味は」柴田よしき
20代の時、京都の花園会館という集合住宅で一緒だった美奈、ムーちゃん、テラが三十年ぶりに京都で再会し、懐かしいラーメン店やウクライナ・ロシア料理店など巡ります。ムーちゃんは離婚。テラは病気を抱えており、美奈は独身の作家です。ムーちゃんが本当に皆に会いたがった理由は…。
京都には美味しいお店がたくさんありますね。
「幸福のレシピ」福田和代
パテェシエだった夫を病気で亡くした琴子が、神戸で人と会う約束をして、立ち寄った神社で出会った青年一樹とケーキ屋巡りをすることになります。
そして、またしても偶然が重なり…。
「下戸の街・赤羽」矢崎存美
彼氏と別れて実家に帰った美琴がカフェを開く夢を持っている同級生の梨亜と赤羽のカフェ巡りをします。次から次へと出てくるスイーツが全部美味しそう。フィナンシェ、シフォンケーキ、クッキー、パウンドケーキ、マフィン、ショートケーキ、ティラミス、チーズケーキ、軽食&ブランチカフェ、アボガドトースト、パウンドケーキ(バナナ・キャラメル)純水のかき氷etc。これだけ全部本当に食べられたら嬉しいと思います。
そして最後に梨亜がカフェを開こうとする経緯がわかります。
「旅の始まりは天ぷらそば」光原百合
ラジオのパーソナリティの永瀬真尋が局長と語り合う旅の途中の糸崎駅で買って食べた想い出の天ぷらそばの味。天そばの味と香りが漂ってくるようで、凄く美味しそうでした。
「ゲストハウス」新津きよみ
小田切誠は「あなたの娘より」という手紙により、2歳の時に離婚した妻との間にできた娘の沙織に会うために、信州のスイス人夫妻が経営するゲストハウスに行きます。果たして娘は四人の宿泊客のうちの誰か?スイスの国民的鍋料理、チーズフォンデュが美味しそうでした。
「からくり時計のある町で」秋川滝美
矢野七緒が親友だった六花と一年前にケンカ別れして、七年前に六花と一緒に訪ねたドイツを訪ねます。
そんな時一人で七緒がヴァイスヴルストを食べていると、母から六花から結婚式の招待状がきていたと連絡が入りますが…。そして…。
「横浜アラモード」大崎梢
広告代理店をコロナ禍で辞めた明穂が母の友人の姑の83歳になる清子を頼まれて、地元高知から生まれ故郷の横浜に連れて行く旅。清子は実は観光に興味がなく中華街には行ったものの実家の墓参りに行き、ホテルニューグランドで結婚相手とその家族と昔、食べた想い出のナポリタンを食べます。心温まるお話。
今回の想い出編は、想い出というストーリがあり、食べるだけではなくストーリーにも味がありよかったです。
私が一番食べてみたかったのは、スイーツもいいけど糸崎駅の天そばです。京都にはもう一度行ってみたいです。
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7名の作家さんによる旅物語。
コロナ禍ではあるがそれを感じさせない温かな旅行記。
あっ〜こんな時期があったんだなぁと思える日が来るんだろうなぁ。
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おいしいものがいっぱい出てきておなかが空きます。年配の女性が思い出の味をめぐる旅なので、ホロリとさせられる。スイーツがかなり美味しそう。
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秋川滝美さんの「からくり時計のある町で」と、矢崎存美さんの「下戸の街・赤羽」が楽しく読めた。一緒にお店を回ってる気分も味わえるし、最後に元気になれる☆
新津きよみさんの「ゲストハウス」は見事に騙された(笑)
大崎梢さんの「横浜アラモード」はほろっとさせられて、温かい気持ちになれました。
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温かな記憶を巡る「想い出」アンソロジー。
お気に入りは福田さんの「幸福のレシピ」と新津さんの「ゲストハウス」。
「幸福の〜」は、パティシエだった亡き夫の想い出のクリームブリュレの味が忘れられない琴子。旅行先として昔住んでいた神戸で思いを馳せていると、ひょんな事から知り合った一樹と一緒ににスイーツ巡りをする事になり…
夫が定年退職後に自分の店を持つ事を計画し、後輩と一緒に新作のケーキを公案していた事を知る琴子。そして、後輩が店を持つ事となりそのレシピが日の目を見ることができて良かったです。想い出のクリームブリュレがもう一度食べられた事がほんわかした気持ちになれました。
「ゲストハウス」は、バツイチの誠は信州の山奥にオープンしたゲストハウス。そこはかつて誠が15歳まで暮らしていた家だった。そのゲストハウスに、別れた妻に引き取られた娘が会いたいと連絡が来て、赴く事になり…
誠の別れた妻が何か好きになれませんでした。あまりに自分勝手で…しかも、もう一人プロポーズされて迷ってた人と再婚ってのも引っかかりました。
誠は器用貧乏で何でもソツなくこなしてしまうのも裏目に出てしまったんでしょうが。
ゲストハウスの客人の中に目星を付けていた人が意外な繋がりの人で驚きました。こちらも嬉しい誤算な気がしました。
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オムニバス形式の短編集でした。
旅行の想い出ごはん、故郷の想い出ごはん…
いろんな想い出ごはんがありました!
国内旅行だけかと思いきや、ドイツの想い出もありました!
コロナも出てくるので、自由に旅が出来ないことへの寂しさや悲しさには感情移入しちゃいました。
久しぶりに旅行に行きたくなりました!
旅先での想い出ごはんを食べたくなりました!
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色々な話の中で、お祖母さんが生まれ育った横浜に連れて行ってもらって、家族のお墓参りにレストランで姪達と会えたりと、ほのぼのいい話だなぁと。家族の繋がりが希薄になるとありそうでない話なので、ほっこりしました。
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幸福のレシピ、横浜アラモードが特に良かった!
大崎さんの文章がとても好きです
おいしいものと想い出が合わさった、素敵なお話が多くてあっという間に読んでしまいました!
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心がきゅっとなってホロッときそうなお話。
神戸の話や、最後の横浜の話なんかは特に。
ゲストハウスの話も好きかも。
なんとなく娘さんはわかったけど、そっちかって感じで。
どれも結構好きでした。
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【収録作品】「あの日の味は」 柴田よしき/「幸福のレシピ」 福田和代/「下戸の街・赤羽」 矢崎存美/「旅の始まりの天ぷらそば」 光原百合/「ゲストハウス」 新津きよみ/「からくり時計のある町で」 秋川滝美/「横浜アラモード」 大崎梢
旅とおいしいものは切っても切れない間柄。というわけで、旅もしたいし、おいしいものも食べたくなるアンソロジー。