今までの薬丸作品とは一味違いますがこれもアリです!
2023/05/13 18:21
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投稿者:ムーミン・パパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「螺旋プロジェクト」は全作品読み終わりました。
薬丸岳さんのファンで「螺旋プロジェクト」のことは知らずに買い求め読み始めました。「少年犯罪、刑事もの…」かなと思って読み始めたら何と!でも流石に薬丸岳さんでした。最後まで登場人物に惹き込まれました!
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治時代だからこそ、ですね。登場するのが海賊ですもんね。幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人はそれぞれの道を歩んでいます。軍人になっているのは、新太郎。彼は呉鎮守府です、灯は瀬戸内の海賊。そして孤島ヘ。というお話。
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時は明治。幼なじみであった新太郎、灯、鈴。「海」と「山」、決して交わることのない運命に翻弄され、彼らはやがて国を揺るがす戦争に巻き込まれていく。
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202211/他の螺旋プロジェクトは未読、薬丸岳だから読んでみた。意外な設定・意外な世界観、読みやすく程よいハラドキ感もあり単独で読んでも十分楽しめた。
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螺旋プロジェクト 明治時代編。
瀬戸内海賊(海族)vs帝国海軍(山族)の争いに巻き込まれていく兄妹と幼馴染の話。螺旋プロジェクト4冊目の中では、最もオーソドックスな仕立ての作品だった。世捨て人が集まる島、許されない恋路、すれ違う二人、実は血縁、対立と和解…。
面白くなかった訳ではないし、次の展開を楽しみに読めたんだけど、どうも鈴のイノセントさ、悲劇のヒロインさが浮いてる感じで、最後まで違和感だった。あと、平蔵がもっと重要な役割かと思いきや、そうでもなかったり。他の作品が突き抜けてるだけに、物足りない感はあった。(悪気はないんです、ごめんなさい)
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Amazonの紹介より
薬丸岳の新境地。 壮大なスケールで贈るエンタメ巨編! 〈螺旋プロジェクト〉明治編。 時は明治。幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人はそれぞれの道を歩んでいた。新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、そして鈴は灯を探し、謎の孤島「鬼仙島」に辿り着く。交わることのない運命に翻弄され、三人はやがてこの国を揺るがす争いに巻き込まれていく。
友情、恋慕、嫉妬、裏切り――戦争が生む狂気の渦の中で、三人の運命が交錯する。
「螺旋プロジェクト」の明治編でしたが、歴史スペクタクルを読んでいるかのような「海」と「山」の攻防戦に、スピード感のある展開で面白かったです。
運命に翻弄される幼馴染3人が、それぞれの道を辿り、再会。一筋縄ではいかない波乱の展開がありつつも、守りたい気持ちや憎しみなど濃い感情が詰まっていて、心を揺さぶられました。
とにかく躍動感がありました。「螺旋プロジェクト」ということで、異なる作家による文章によって、こうも印象が違うんだなと改めて思いました。
種族が違うだけで、様々な差別・偏見を受ける。パラレルワールドですが、現代でも似ている部分があって、同じ人間であって、そうでないことに複雑な心境にもなりました。
対立する一族を上手い具合に日本史と絡めている部分もあって、楽しめました。
「戦う」ことによって起きる復讐や絶望。過ちを繰り返させないために挑む3人を含む登場人物達の姿が印象的でした。
3人がどんな結末を迎えるのか?
個人的には、一部残念な部分もありましたが、一つの壮大なドラマを見ているようで、友情もありつつ、読後感は爽快でした。
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螺旋プロジェクト 明治編
物語の主な舞台は、海辺。
山村の村で、青い目ノ少年と、大きな耳を持つ兄妹は、何も知らずに幼児期を過ごす。村で虐げられていた青い目の少年を密かに助けながら。妹は、恋心を抱きながら。
やがて彼らは、それぞれ村を出て成長する。そして、望まざるも、国までも揺るがす山族と海族の争いに巻き込まれていく。
時代設定は、明治ですが、会話等無理せず現代調でわかりやすい。プロジェクトの一環とすれば、この方が受け入れやすいのでは、と思う。
海族が力を持つ海洋で山族がその壊滅を企てる。それを許さずとする山族の良心。部族間の争いが、大きめなので緊迫感がありました。
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明治期、瀬戸内を根城にする海賊のお話。冒険譚が苦手なせいかも知れないが、登場人物の名前にも邪魔されて、物語にのめり込めない。この手の話に不慣れな読み手のせいであるのだが、読み進むのに難儀しました。私にはこの手の物語を読むためのリテラシーが欠如しているのかも知れない。週刊の少年漫画誌の誕生とともに、子供時代を送ってきたきましたが、大人たちがどこから読んだらいいのかわからないと言っていたのを思い出します。読み手の訓練不足。
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壮大なスケールと海族と山族の敵対しながらも明るい未来を築こうとする若者達の想いなど恋愛小説、歴史小説などの側面を持っているように感じた。でも鈴には生きていて欲しかった。
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「蒼色の大地」で描かれる明治の世では、青い目を持つ海族は「青鬼」と呼ばれ、本土では邪険にされてきた。
虐げられ、本土では生きてゆけず、青鬼が暮らせるのは鬼仙島しかない。
鬼仙島で青鬼は蒼皇と呼ばれ、敬われている。
蒼皇たちは自らを鯨と呼び、海賊となって商船の積み荷を奪い、分け合い、
同じく本土で虐げられてきた罪人たちと共に暮らしている。
そして鬼仙島では、大きな耳を持つ者を犬と呼び、忌み嫌っている。
そんな中、鯨の灯と大きな耳を持つ鈴は、幼い頃の思い出のまま、互いに惹かれ合っていた。
灯がカタツムリを見て言う。
「もし、鈴とふたりきりで生きられるなら…人間じゃなくてこいつらのほうがいい」
この時、灯も鈴も海山族の関係性を知らずに居るのだけど、
取り巻く環境が二人を幸せにさせてくれないだろう事は感じている。
灯は海族であり、鈴は山族なのだ。
愛し合う二人が、二人きりで生きられるなら…という台詞はよくある展開だが、
例え二人きりであっても、人でなくカタツムリでありたいと願う、切ないシーンだ。
灯と鈴に限らず、立場の違いによるなんとも切ないシーンが沢山ある。
そして灯は、大きな耳を持つ者(新太郎)が近付くと気分が悪くなる。
一方、鈴の兄である新太郎は海軍に属している。
海軍の呉鎮守府トップは山神司令長官。
新太郎もまた、自分が山族の血筋をひく者だという認識はないが、青い目を持つ者の傍に行くと何故か気分が悪くなる。
新太郎に期待する上官もまた、大きな耳を持っている。
鯨のトップである海龍は、耳の大きな者たちを「太古の昔から我々蒼皇と反目してきた種族」と灯に説明する。
海軍である新太郎と、鯨である灯。
望まぬともその立場上、出会うならば戦いの場でしかない。
その二人が、大きな流れに巻き込まれながら出会おうとしている…。
緊迫の海上で明らかになる事柄が、そのシーンを盛り上げる。
明治という時代における上下関係は、私達のそれよりも遥かに絶対的だ。
争いを望まぬ者も、上の指示には逆らえない。
同じ人間なのに何故争わなければならないのか?
争いの先には何があるのか?
だけど、その問いが報われるには、灯や鈴、新太郎の人生の尺では足りない。
長い長い歴史を積み重ねた後にその答えは有り、人一人の人生の長さでは、終わりを見ることが出来ないのだ。
彼らは、逆らえぬ権力と我が身に流れる血筋に翻弄され、足掻きながらも、己を貫いてゆく。
最後の最後まで、彼らの生き様が見逃せない。
印象的なラストシーンは、遠い未来の「天使も怪物も眠る夜」にも通ずるものがある。
作中、何度か赤ん坊の鳴き声が聞こえたかのようなシーンがあるが、
それは、まだ見ぬ未来から聞こえてきた声かもしれない。
私は既に螺旋年表のラストである未来「天使も怪物も眠る夜」を読み終えていて、
まだまだ終わりに至らぬ明治を懸命に生きる彼らに胸が痛む。
それは朝井リョウ担当の平成も同じだった。
登場人物たちは己の宿命を背負い、懸命に生きていた。
本当の終わりには至らぬものの、灯たちは彼らなりのラストを迎え、世は次の時代へと移ってゆく。
本作「蒼色の大地」は、桃太郎伝説の鬼ヶ島を思わせる鬼仙島、そこに住む鬼である青鬼(=鯨=蒼皇=海族)、瀬戸内の村上海賊を思わせる鯨、鶴姫伝説の鶴姫のようなお鶴さんなど、
舞台を瀬戸内にスポットを当てて見事に明治の世を描いている。
因みに蒼皇のトップである海龍。
海龍とは、現実の歴史では人ではなく、大日本帝国海軍の特殊潜航艇として実在した。
魚雷もしくは体当たりで攻撃を行う水中特攻兵器なのだそう。
本作には子供たちの間で「海老沼」と呼ばれる黒く濁った沼が描かれる。
子供の頃に鈴は海老沼で溺れ、灯に助けられている。
原始時代を描いた「ウナノハテノガタ」では重要な場所の1つとして「エビヌマ」が描かれている。
お鶴と鈴が口にするラムネ。
ラムネと言えば「天使も怪物も眠る夜」の大切なアイテムだ。
そして螺旋。
作品によっては不穏な空気を煽ったりもするが、「蒼色の大地」では小さなカタツムリとして、灯と鈴の哀しい恋の拠り所となる。
灯目線と新太郎目線で交互に語られ、物語は緊迫感を保ったままテンポ良く進む。
常に先が気になる展開で、サクサク読めた。
螺旋ルールでは何かが壊れる時、対立を巡る会話が始まるとされている。
源三さんが徳利を割ってしまったシーンが開始の合図のように、登場人物たちにもそれぞれの場所で海山の因縁が語られてゆく。
犬のハチが新太郎を見つけてくれるのは、「ウナノハテノガタ」から続く山族の血筋ゆえのこと。
灯の出生についても語られるが、一度の交わりでは争いは治まらないのだなと、血筋の濃さを思う。
彼らの生きる明治時代は、ラストの未来の世までまだまだ遠い。
どの作品でも思うことだけれど、『螺旋プロジェクト』全ての作品が非常に良く出来ていて面白い。
螺旋ならではの他作品との繋りや共通点も上手に織り込まれており楽しめる。
灯、新太郎、鈴の、血筋の運命に抗いながら、あるべき姿で生きようとする様に感動した。
源三さんが語った昔話、平蔵の村正についても、12月21日に発売となる「もののふの国」に詳しく描かれているのだろうか。
発売を待つ3作品が楽しみだし、これからの『螺旋プロジェクト第2弾』も待ち遠しい。
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螺旋シリーズの4作品目。他の作品よりオーソドックスでわかりやすくて読みながら展開が気になっていった本でした。結末は強引な感じはしたかな。
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中央公論の螺旋プロジェクトの一冊!
舞台は明治時代の瀬戸内海!
プロジェクトお馴染みの山族は大日本帝国海軍!
海族は海賊!?
これまで読んできたどの作品よりも直球的な対立構造となっている。
私達が普段目にする対立構造に怨みつらみが混じる時、本当の正義とは存在しないのかもしれない・・・
海族の末裔の灯は故郷で迫害を受け全国を放浪するものの海族特有の目の色のせいで定住の地が無く、彷徨い続けていたところ鬼仙島に辿り着く、そこは海族が崇められる島だった・・・
一方で幼い時に灯に妹を助けられた山族の榎木新太郎は、迫害されて村を出て行った灯に手を差し伸べることが出来なかったことを悔やんでいた、新太郎もそんな村が嫌で父親の死と同時に妹と村を出奔し、紆余曲折の後に、海軍の士官候補生となっていた・・・
新太郎の妹の鈴は幼き日の命の恩人で、兄と同じく手を差し伸べることが出来なかった灯に思いを寄せていた・・・
海族の灯、山族の新太郎と鈴の人生が翻弄される物語
そして舞台は他作品で伏線として貼られまくった鬼仙島・・・
物語は螺旋の如く渦を巻く!
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螺旋プロジェクト 3作品目
薬丸岳さんの作品は初めてかも
海軍と海賊の対立であるが、実は山族と海族の私的な争いだった。親世代と子供の世代でのモノのとらえかた、考え方の違いがあること、最後には海山一緒に別の敵へと向かって行って争いが絶えないことなど世の中で起きていることと何だか繋がっていそうだなあと感じてしまいました。
著者作品たぶん初読みだったので、どんな感じなのかちょっと不安もありましたが、読みやすく相性良かったです。
次はウナノハテノガタ いきます!
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今まで争いしかなかった海族と山族の話にやっと変化が!
これがこの話の先まで続いていくんだろうか…。
続きが楽しみです。
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序盤から中盤までは面白かったが後半失速。
結局色々謎なまま終わった感もあるし、決着というか、クライマックスがちょっと残念。
映画とかにすれば映えるシーンなのかもしれないけど。