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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
父と息子、母と息子、姉と弟。それぞれの関係性の中で、人生は紡がれていきます。ちょうど主人公が自分と同年代ということもあり、共感しながら読めました。
老いていく父を見つめる気持ち
2023/03/06 14:38
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
亡くなってしまった父の遺骨を抱いて、どのような生き方をしていたのかを訪ねる旅に出るかと思ったが、展開は違った。それが物語に深みを加えたのだが。父と息子との関係は、あまりよくわからない。でも、息子は勝手な父親像を胸に描いて生きていくのだろうな。でも、老いた親を、還暦過ぎの子供が老いつつ看取る姿は、寂しくつらいものだと、物語の流れの中で心をかすめた。こっころが温まる終わりであったが、老い生きることの難しさも伝わった。
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朧げな父との記憶を辿り、父を知る人たちからの話を聞き、少しずつ少しずつ父との距離が縮んでいく。
「人は亡くなってからでも会える」のことばがとてもしっくり来た内容だった。
「思い出は身勝手なものに決まってるじゃないか。だったら楽しい思い出だけ作っちゃいなさい。」
それでいいのかも。
それが良いのかも。
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自分が今の年齢になって読んだからこそ、親に対する洋一郎の感情に共感できたのだろう。
20代の頃にこの作品があって、もし読んでいたとしたら、どんな感情になっていたのかな…。
親に対する感情は、自分自身も年齢を重ねるごとに、その弱さとか不完全さを受け入れ、赦し、だんだん変化していく気がする。
登場人物たちの複雑な感情が、丁寧に描かれていて、噛み締めながら、ゆっくり読みました。
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息子の息子/父親失格/青春の街で/帰郷/再会/
スキャンダル/わたしは今日まで/親父と息子/
終章 きらきら星
父を知る人から聞く話は、自分の中にあった記憶を呼び起こしていく。放っておくこともできた父という名の他人をおぼろげながらも父として形作った時、息子の心にあったのは一体何だったのだろう
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父親としての自分、夫としての自分、息子としての自分、家族の中での自分だけでも、たくさんの自分がいる。
意識して使い分けているわけではなくても、たしかにある。
やっぱり重松さんの作品は、ジーンとしたり、思い巡られせたり、はっとさせられたり、心が動きます。
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全体的にそれぞれのキャラが分かりやすくなっているなという感じ。
ドラマにしたら神田さんとかや真知子は必要不可欠な存在なんだろう。私は真知子の言動がいまひとつ好感持てなかったんだけどね
読みやすかったけどその分斬新さはない、ありきたりといえばありきたりの人情物語かもしれない。
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父・石井信也の晩年を知る人たちから、明らかになる父・石井信也。
『自分史』を作ろうとしていた父・石井信也。
カレンダーに残る、母、姉、洋一郎の誕生日…何を想っていたのか…
父は何を残したかったのか…
父の遺骨を故郷に持ち帰り、母に合わせようとする洋一郎。母は…
やはり、ひとにはひとの想いがある…
洋一郎には記憶がなくても、母には母の、姉には姉の…
『ひとはいいことも悪いことも含めてひとだから』
父・石井信也は決していい夫、いい父親だったわけではない。
が、石井信也がいなければ、今、自分はいない。
父親でいられなかったことの申し訳なさはずっと抱えていたのだろう。
どんな父親になりたかったのだろう。
『父』をたどることで、自らのこれからの生き方を考えることができただろう。
息子へ、孫へ、つないでいかなければならないことを。
親の介護、自分の老後、墓の問題…
現実と老後を考えさせられた。
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下巻。
トラブルメーカーに頭を抱え、また父親との今後に悩む主人公の気持ちが少しずつ動き出し、
少しずつ、息子になり、父親になり、おじいちゃんになる。
個人的には作中に流星ワゴンを思わせる文章が出てきた時、「これは流星ワゴンの事では…」となって、私の中の眠っていた重松清ヲタク魂が喜びに溢れました…
父親の印象は最後まで変わらなかったけれど、それでいいし、それが、重松清さんらしくて好きです。
とても素敵な作品でした。
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重松清さんらしい後味の良い作品
登場人物もよくかき分けられていて
すいすい読めた
でも、なぜだろう?
あまり共感できなかったのよね
自分たちを捨てて勝手に生きた父の死
それに向き合う洋一郎
うーん
大家さんとか住職さんとかいい人すぎて……
ひこばえ
新しい芽に託す
うーん
≪ 胸の穴 その穴埋める 道探す ≫
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久々の重松清さんの作品
上下巻で読み応えもあり、ゆっくりと時間が流れていくような展開がまた良かった。
父親と息子の関係を描いていますが、既に父親は亡くなっている。
思い出は自分勝手でイイ。私の父親も亡くなっていますがやっぱりなんだかんだと良い思い出となっているとおもいます。
読みながら改めて自分の父を思い出す事も出来て良かったと思いました。
お墓問題はこれからの時代、変化していくんだろうなと感じさせられました。繋げて行くのは、面倒なことで迷惑では無いとも思いたい。
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やっと下巻になり、物語が動いていく。ドラマ仕立てで、少し無理な展開も多いように思うが、ホテルでの母親、姉とのやり取りは、つい涙した。父親に劇的な過去があるわけではなかったし、結局伝聞でしか話が進まなかったなので、本当のところはわからないが、そういう作りでよかったのだと思う。
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生前、たくさん迷惑をかけられた親を、そんなに綺麗に許せるものなのか?という点が気になった。
親はいつまでたっても親で、子供はいつまでたっても子供。子供が成長して、逆転する時がきても、この構図はずっと変わらない。でも、別に親の寂しさを埋めるために、子供でいなきゃいけないっていうのも、どうなの?私は親になってないから、どうしても子供目線で考えちゃう。重松清の考える「親への想い」を聞かされてるような気もした。
いなくなった人と生きていくことは可能なのか?
それは、可能だろう。フッとした時に、おじいちゃんやおばあちゃん、大叔母さんのことを考えるし、考えてあたたかい気持ちになるから。私は父方のおじいちゃんもおばあちゃんも知らないけど、2人のことを話す父や叔母さん達の少し誇らしい顔を見てると、私にもその血が流れてるんだなぁと思って、私の背筋も伸びる。
人の歴史、家の歴史を考えると、その血を絶やす方向になってる自分はどーしたものか?って思う。
私の血は私のものだー!!って割り切れたら、色々楽なのにねぇ。
親だから、、、とかじゃなくて、自分の大切な人たちを思って、社会と関わって、それでもどうしても空いてしまう心の穴を埋めながら生きていきたいなと思った。それが誰かの「ひこばえ」になれば、人生は上々でしょう。
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とても、とても良い話だった。きっと読む方の年齢によって感じ方は大きく変わるのだと思う。自分の親は健在である。しかし、環境は違うが自分の人生にも「息子」が少し足りないように思うから、認めてなれる洋一郎が羨ましく、また父親の信也をきっかけに出会った登場人物たちとの関係が羨ましいのかもしれない。健在なのに足りないなんて言ったら、埋めようがない方に怒られそうだが。家族や大切な人との向き合い方なのだろうか。この物語はじんわりと沁みた。心の奥に積もったまま残っていくだろう。
物語後半の洋一郎と母、母と姉のやり取りは涙を流しながら読んだ。そこまでの母の境遇や姉の心が思い出されて堪えられなかった。上巻を読んで気になっていた他の家族の関係では、介護施設併設老人ホーム入居者の親子関係も良かった(驚きの出来事があったが)。きっと、寂しさは埋まっていくのだろう。そして、亡き父の古い友人である神田、自分史に関わった編集者の真知子、最後まで素敵だった小雪、みな魅力的でこんな関係性はとても良い。サラッと描かれる洋一郎と夏子の夫婦関の空気、特に夏子の察し方がとても良い関係だった。
余談だが、p158にこんな一文がある。「小雪さんと暮らしていた五十五歳の父、いまの私と同い年の父と出会うことができるなら、私たちは友達になれるだろうか。昔、そんな小説を読んだことがあるのを、ふと思い出した。」奇遇にも、昔、そんな小説を読んだことがあるのを、ふと思い出した。
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2回目読了
何度も視界がぼやけました。
電車内で読むのは、鼻もすすることになるので
このご時世人からの視線を受けることになり危険です笑
「人間って誰かと出会うために生きてる
「出会うために生きてると、もれなく別れもついてくる」
by 真知子さん
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どう進んでいくんだろう。
上巻を読み終わった時思いました。
そして私の想像を斜めに進んでいく
とっても素敵な物語でした(*^^*)
「お前には息子が足りない」
「出会うために生きてると、もれなく別れもついてきちゃうんですよね」
とか。
あーもう1回味わいながら下巻読みます!
\(^o^)/ハイボールで献杯\(^o^)/