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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には主人公の家庭とは違う環境で育っているのに、普通の女子高生の描写、時々垣間見える雰囲気が好きです。
人生の最終盤への立ち会い方のようなものを考えさせられる作品
2023/08/08 11:55
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
人が亡くなる間際に見るという走馬灯の「絵師」という不思議な設定を通じて、人生の最終盤への立ち会い方のようなものを考えさせられる作品でした。重松清さんの作品はもう長いこと読んでいますが、自分も歳を重ねて親側の世代の登場人物の視点になってきています。主人公の遥香の、周囲の温かさをしっかりと受け止めて前に進む健気な姿が、作品を明るく優しい印象にしてくれています。
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投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2024年かえつ有明中の入試に出題。困ったことに涙が止まらなくなって問題が解けません。人生の最期に見るという走馬灯。その走馬灯に流れる思い出を切ったり貼ったりできる絵師がいるという。主人公の遥香と親友のナンユウは思わぬ超能力を見出され、その走馬灯づくりに関わっていく。そんな中、4歳の頃遥香を捨てた余命短い母親の所在を知る。会うか、会わないのか、遥香の気持ちが揺れ動く。様々な人たちとの出会いと別れを通して彼女の心は大きく成長していく。実は私、ナンユウ君同様、高校から名前の読みを親に無断で勝手に変えてます。
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投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生を終えるとき、本当に走馬灯があるのか?どんなことが記憶に残っているのか?東京と周防を行き来する旅情的な話で、引き込まれた。でも、誰かに自分の記憶を見られて整理されたら、嫌だと思う。フィクションだから楽しく読めたけど。出てくる言葉は、心に響く。
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投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
男女でこの年代の子達がここまでつるんで、
仲良く行動することってあり得るのかなぁ
なんかそこが最初から入り込めずに、
最後まで読んだけど結局引っかかったままで
嫌な読後感になってしまった。
話は良い話と思いますが。
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重松作品、初作で感動し数冊読んだら食傷感がわき疎遠になって十年くらい。定番の感動系のようだが、最近とみに感動しやすくなった僕の感性は、どのような反応示すのだろう
#はるか、ブレーメン
#重松清
23/4/5出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3GhXG2n
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ブレーメンはグリム童話のブレーメン音楽隊からとった題名だった。人それぞれに人生あり、そして人生の終わりに走馬灯の様に来し方を振り返るのかな?それを覗けるとくぎを持った人がいたらそれは個人情報となるのではないか?なんて考えながら読み終えた。
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久しぶりに重松さんの本を読みました。
よかった。
自分の走馬灯には何が映るのか?
親とは、子供とは、を考えるというか、感じる
内容です。
重松さんの本はいつもそうですが。
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Amazonの紹介より
私を捨てた“お母さん”の走馬灯には、何が映っているのだろう。
人生の思い出をめぐる、謎めいた旅行会社に誘われた16歳の少女のひと夏の物語。
小川春香、16歳。3歳で母に捨てられた彼女は、育ての親である祖母も亡くし、正真正銘のひとりぼっちだ。そんな彼女が出会ったのが走馬灯を描く旅をアテンドする〈ブレーメン・ツアーズ〉。お調子者の幼馴染、ナンユウととも手伝うことに。認知症を患った老婦人が、息子に絶対に言えなかった秘密。ナンユウの父が秘めていた、早世した息子への思い。様々な思い出を見た彼女は。人の記憶の奥深さを知る。そんな折、顔も覚えていない母から「会いたい」と連絡が来るのだが……。
走馬灯が見えるという何とも不思議な話でしたが、親と子との愛情や知られざる一面を通して、自分にとっての「素晴らしき人生」と周りから見る「人生」とは何なのか?をしみじみと感じました。
人の歴史が見えるということで、重松さんの作品としては、どことなく「流星ワゴン」の匂いが漂っているかなと思いました。ただ、この作品は、自分の人生を自分が振り返るのではなく、他人の人生を自分がどう捉えるのかが描かれています。
不倫や汚職、借金といった側から見れば、それは悪い印象だけれども、本人にとってみれば、それは印象深い出来事であり、悪いこととは限りません。
他人が見た相手の歴史の数々を、どう捉えていくのか。高校生ならではの視点、経験を積んできたからこそ感じる人の視点といった多方面から見た印象が描かれていて、どれもなるほどなと感じさせてくれます。
他人の歴史を良いように脚色することは、いけないことなのか?なかなか都合良すぎるなと思う一方、本人の知らなかった一面を垣間見ることで、わからなかった真実も知れるので、ずっとモヤモヤした気持ちでした。
作品の舞台は、主に周防という山口県の町です。小説の中では新幹線の駅があるということですが、実際は周南市にある徳山駅が舞台かなと勝手に推測してしまいました。
現実とは異なってはいますが、読んでいるとどことなく都会とは違った地方ならではの空気感や歴史というものが伝わってきて、どこか懐かしさのようなものも感じられました。
最初は赤の他人の歴史を覗くのですが、次第に主人公やナンユウの家族にも触れていきます。春香の母の歴史、ナンユウの家族の歴史を通して、二人はそれに対して、どう感じていくのか。若者ならではの正直さやそれぞれの苦悩が伝わってきました。そして、段々と色んなものを吸収して、「大人」へと成長していく姿にどことなく清々しさを感じました。
少々苦味のある優しい感動作でしたが、続編があったら読んでみたいです。もしも旅行会社に就いたとして、別の依頼者とどう向き合っていくのか。興味が湧きました。
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氏の作品初体験です。過不足のない人物描写&情景描写。
登場人物も多すぎず、とても練られていると感じました。
最初はツアーズの一員として様々な人との関わりの話なのかと思っていましたが、はるか自身の母親との関係性が主軸となっていて、ラストも納得できるじんわり心に沁みるものでした。
なんゆうくんとか大仏さんとか、あだ名がついていて、はるかの一人称で進むので読みやすい反面、女子高生と共感できずにちょっぴり斜めから見守る感じにもなりましたが。
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人が死ぬ前に最期にみるといわれてる走馬灯を編集する人たちと、過去に寂しさを持ってる主人公たちのお話。昔、「流星ワゴン」を読んでめちゃくちゃ感動したけど、重松清さんのファンタジー物語は、やっぱりめちゃくちゃ心があったかくなる。
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自分の人生の最後に見る走馬灯にはどんな映像が映し出されるんだろう。
そんな事を思いながら読み進めた。
主人公は、3歳で母に捨てられ育ての親である祖母も亡くし一人ぼっちになった高校2年生の小川遥香。
彼女の元へ届いた一通の手紙がきっかけで、幼馴染のナンユウと共に走馬灯を描く旅をアテンドする仕事を手伝う事になる。
ファンタジー色が強く不思議な設定ではあるけれど、人が生涯で経験する事、喜びや悲しみ、深い後悔などが切々と描かれ何度も胸が詰まった。
遥香と幼馴染のナンユウ、二人の純粋さが染みる。
読後に見るタイトルに再び感涙。
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感想
子供のことを想い崖下に落とす。最期の瞬間に後悔に追い立てられないように。言葉で伝えていては5回も生まれる。だから直接思い出を届ける。
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人生の最期にみる走馬灯。
その走馬灯を覗くことができ、アレンジまでできる旅行会社という設定がなかなか斬新。
母親に捨てられたはるちゃん、幼なじみのなんゆうもこの能力を持っているというのが、出来すぎな気もするけど。
終末期に関わる仕事だけに、心に残る言葉がたくさんあった。
人生が幸せだったかは他人には決められない。そして、正解=幸せとも限らないんだよな。
そして、人生に悔いなし!と言える人がどれだけいるんだろうとも思った。
周りの人のマイナス部分を、つい心の中で評価してしまいがちなので、このあたりの描写には考えさせられた。
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『この街の走馬灯があるなら、そこにはどんな場面が描かれているのだろう。世界が滅亡する瞬間、すべての街は、それぞれの走馬灯を見るのだろうか。』
まだ16歳の高校生の、小川遥香の元に届いた一通の封筒。「ブレーメンツアーズ」というなんとも怪しげな団体名から送られてきた手紙をきっかけにしてこの物語は始まります。
他人の走馬灯を見ることができたら、そしてそれを編集することができたら。それを幸せなものに書き換えるだろうか、それとも不幸なものは不幸なままにしておくべきだろうか。
走馬灯でなくとも、自分の人生について振り返ることは誰にでもあることだと思います。そして、それらは必ずしも自分を肯定するものとも限らない。むしろ後悔の方が多かったりします。
事実として受け入れるのか、隠すために思い出に蓋をするのかは、どちらが正解かでなく、単純に「違い」があるだけのように思えます。
やはり長編小説は、細切れでワクワクしながら読むのもいいけれど、休日に一気に読むのも面白いですね。