太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方
著者 藤井非三四
負けるには理由があるこの国が今なお抱え込む「失敗の本質」を深掘りした日本人組織論の決定版!【おもな内容】太平洋戦争史を振り返れば、日本人特有の「戦い方」が敗因となったと思...
太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方
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商品説明
負けるには理由がある
この国が今なお抱え込む「失敗の本質」を深掘りした日本人組織論の決定版!
【おもな内容】
太平洋戦争史を振り返れば、日本人特有の「戦い方」が敗因となったと思われる事例は極めて多い。
人間関係で全てが決まる。
成功体験から抜け出せず、同じ戦い方を仕掛け続ける。
恥と面子のために方針転換ができず泥沼にはまり込む。
想定外に弱く、奇襲されると動揺して浮き足立つ。
このような特徴は今日の会社や学校などの組織でも、よく見られる光景ではないだろうか。
本書は改めて太平洋戦争を詳細に見直し、日本軍の「戦い方」を子細に分析する。
日本人の組織ならではの特徴、そしてそこから学ぶ教訓とは。
【目次】
はじめに
第一章 奇襲を好み、奇襲に弱い体質
第二章 一時の戦勝から生まれた妄想の迷走
第三章 習熟していなかった海洋国家の戦い方
第四章 人的戦力の育成・維持・強化を怠った結末
第五章 「特攻」という究極の戦い方
おわりに
目次
- はじめに/第一章 奇襲を好み、奇襲に弱い体質/第二章 一時の戦勝から生まれた妄想の迷走/第三章 習熟していなかった海洋国家の戦い方/第四章 人的戦力の育成・維持・強化を怠った結末/第五章 「特攻」という究極の戦い方/おわりに/主要参考文献
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人を大切する社会でないと、同じ失敗、負けを繰り返すことは明らかだろう
2023/05/30 19:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、なぜ日本人は歴史、過去に学ばないのか、ムードや同調圧力に弱いといえばそれまでである。議論でも声が大きい意見が通るというのが通り相場であろう。声が大きいというのは中身がなく、押せ押せというだけということだと思われる。奇襲という戦法は日本特有のイメージがあるが、必ずしもそうでない。政治的戦略的には先手より後手が上策という考えがあり、必ずしも先手必勝ではない。第二次世界大戦では、そもそもアメリカというヨーロッパやアジアから遠く、自己完結的に国家運営ができるアメリカを引き出してしまったことは自殺行為に等しいが、騒ぐだけで冷静な見方を押し切ってしまう日本社会の弱点をまた出してしまったし、現代もどれほど変わっているのだろうかという疑問はある。著者はその問題を具体的に示してくる。真珠湾で航空兵力でその実力を示したものの、日本の連合艦隊はアメリカ軍の空襲に怯えることや空襲警戒を緩め、艦隊乗員を歓楽街に放ち、空襲で艦隊がやられるなど次々出てくる。日本はアジア解放、八紘一宇と言いながら、南方の資源がないと、略奪しないと戦争遂行ができない矛盾を明らかにする。何故こうなったのかという疑問が次々提示される。目次を見ると、
はじめに
第1章 奇襲を好み、奇襲に弱い体質
第2章 一時の戦勝から生まれた妄想の迷走
第3章 習熟していなかった海洋国家の戦い方
第4章 人的戦力の育成・維持・強化を怠った結末
第5章 「特攻」という究極の戦い方
おわりに
主要参考文献 となっている。
旧日本軍の、陸軍、海軍という差を見出すことなく、悪体質と言っていいのだろうか、その問題を抉り出す。もちろん、アメリカ軍が、連合軍がすべて問題なくというわけではないが、四字熟語のスローガンに酔いしれ、神風や神話に頼り、科学的な批判を許さずというのは、現代にも通ずる課題である。「美しい日本」と言えばなんとかなるものでない。戦争を遂行するにも、軍事力だけでなく、占領地経営や戦略物資の確保等の課題をこなしてこそと言える。現実的な判断をする人たちが排除されてきたことを窺わせる。わずかの救いは軍人恩給であり、すでに60兆円が支給されたというが、それでもケチ臭いことが続く。軍人等以外の戦争被害者には支給対象すらなっていない。やはり、人を大切にしない思想が災いしているといえる。具体的には本書にあたってほしい。一読してほしい本である。