ようこそ、ヒュナム洞書店へ
【2024年本屋大賞翻訳小説部門第1位】完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。ネットで人気を博し韓国で累計25万部(2023年9月26日現在)を突...
ようこそ、ヒュナム洞書店へ
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商品説明
【2024年本屋大賞翻訳小説部門第1位】
完璧な人生なんてないけれど、「これでいい」と思える今日はある。
ネットで人気を博し韓国で累計25万部(2023年9月26日現在)を突破した、心温まるベストセラー小説!
ソウル市内の住宅街にできた「ヒュナム洞書店」。会社を辞めたヨンジュは、追いつめられたかのようにその店を立ち上げた。書店にやってくるのは、就活に失敗したアルバイトのバリスタ・ミンジュン、夫の愚痴をこぼすコーヒー業者のジミ、無気力な高校生ミンチョルとその母ミンチョルオンマ、ネットでブログが炎上した作家のスンウ……。
それぞれに悩みを抱えたふつうの人々が、今日もヒュナム洞書店で出会う。
新米女性書店主と店に集う人々の、本とささやかな毎日を描く。
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世界で一番幸せな本屋さん
2024/05/31 07:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近芥川賞直木賞の発表の際のニュース性に肩を並べるほど注目を集めているのが、
全国の書店員さんの投票で選ばれる「本屋大賞」。
この賞には、「本屋大賞」以外に「翻訳小説部門」と「発掘部門」があって、
2024年度第21回の「翻訳小説部門」に選ばれたのが、
ファン・ボルムさんの「ようこそ、ヒュナム洞書店へ」(訳 牧野美加)だ。
韓国で2021年電子書籍として刊行、その後紙の書籍となり、韓国でもベストセラーとなった作品。
本屋さんが舞台の物語だから、書店員さんが選ぶ「本屋大賞」に似合っているが、
この作品を読み終わった素直な感想を一言でいえば、
「とてもよかった」だ。
しかし、こうも思った。
実は一度読んだだけでは、この作品の良さを十分に享受したとはいえないのではないか。
確かにいい作品だが、きっと読み返したら、もっともっと心にずんとくる
そんな作品のような気がする。
物語の舞台は、ソウルの架空の町「ヒュナム洞」という静かな住宅地に開店した
「ヒュナム洞書店」という本屋さん。
店のオーナーは30代の女性店主ヨンジュ。
彼女が何故この街に本屋さんを開いたかは物語の後半明らかになる。
そして、もう一人、この本屋さんで提供されるコーヒーを出すパリスタの青年ミンジャン。
彼もまた鬱屈の中で、この本屋に漂着した一人だ。
ヨンジョやミンジャンだけではない。
この本屋さんに集まってくる人はそれぞれ悩みを抱え、時に絶望し、時に迷い、
答えを見いだせていない。
それでも、彼らの心を癒すものがこの本屋さんにはある。
彼らは幸せが遠いところにあるのではなく、身近なところにあることに気付く。
実はこの本のページの中にも、きっと幸せが閉じ込められている。
またいつか、その幸せを確かめるために、
この「ヒュナム洞書店」の扉を開けるだろう。
良い物語だけど
2024/12/17 11:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
韓国って、生きていくのが面倒な国なんだね。
学歴社会って聞くもんなあ。
韓国の政治家が反日を表に出すのが分かるわ。
そっちに国民の意識を向けさせれば、
国とか社会のひずみから目をそらさせることができるからね。
躓いて当たり前だよな、はじめての人生だもの
2024/10/03 15:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレ
何かに抗っている人(82年生まれ、キムジオン/チョ・ナムジュ)、弾圧の傷跡が残る人(別れを告げない/ハン・ガン)、貧困に喘ぐ人(サハマンション/チョ・ナムジュ)と抑圧されている韓国人を描いた作品、また、ショウコの微笑(チェ・ウニョン)のような悲しみの残る作品(選んで読んでいたわけではないのが)とうってかわって心が温かくなっていく韓国作品、主人公のヨンジュがオープンした書店が素敵なものになっていく道程、とそしてなによりヨンジュを取り巻く仲間たちとの羨ましい関係、この文章がいい、「初めての人生だから、あんなにも悩んで当然だったのだ、初めての人生だから、あんなにも大切に思えて当然だったのだ、初めての人生だから、わたしたはこの人生がどう終わりを迎えるのかもわからない」そうだよな、躓いて当たり前だよな、はじめての人生だもの
魅力的な書店を舞台に
2024/04/17 10:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
架空の街ヒュナム祠という住宅街に開店した書店を舞台に、店主ヨンジュを中心として、その書店に集う人々の交流を描く群像劇。人を愛することで自分の人生を手放すより、愛を手放して自分の人生を生きたいと離婚したヨンジュが開いた書店は、本のある空間の安ど感を伝える、カフェを併設した魅力ある書店だ。資本主義経済下、本屋は、本に関するあらゆるものとお金を交換する空間なのだが、本を関わりの剤として、人々の交流の場でもある。ベストセラーという存在が、多様性の消えた出版文化を物語っているけれど、こんな書店で、過ごしてみたい。
電子書籍発のベストセラー
2024/06/08 18:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞翻訳小説部門1位。独立系書店の話で本屋大賞らしい一冊、と思ったら、すでに韓国はもちろん、海外では大変な人気だったのね。
ほっこり読めて本好きの欲望も満たしてくれる小説でした。
本書は電子書籍発で、電書がひっとしたから紙が出た、ということらしい。こういう文化があるのは羨ましいし、見習いたい。読んでみたらとても好きだったので、ぜひ紙で読みたい、というニーズがやっぱりあるんだな。紙が残る理由のひとつになるのかも。
書店
2024/07/14 20:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
このヒュナム洞書店に集まる人達はそれぞれ悩みがあったり、問題を抱えていたり、人生の選択点にいたり、といろいろ…。その書店を開いた店主は30代の女性、ヨンジュ。ヨンジュ本人も離婚したり、転職したり…。人生を考えさせられましたね