けっこうハマった
2022/12/01 17:26
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場するのは、ともに50歳になる独身女性。
築60年になる団地に住む、保育園時代からの幼馴染。
その二人の、なんとも緩い関係を描いている。
大きな事件が起こるわけではない。
あるのは、ちょっとしたことで諍い、
ちょっとしたことで仲直りし、
またいつもの日常を取り戻しているようなこと。
読めば、きっとこんな関係っていいなと思えるし、
結婚しなくても、それってちっとも構わないことかもしれない。
そんなことが思えたりする。
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投稿者:つんつん - この投稿者のレビュー一覧を見る
テレビドラマをみてすぐに原作が読みたくなりました。1970-80年ぐらいの青春時代を主人公達と共有し更に団塊の世代となってしまった現在の思いを共感します。続編が出るとの事楽しみです。
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマを見てから読んだ。
団地で暮らす幼なじみの二人。昭和ノスタルジックな部分はあるけれど、今のアラフィフは人口で言えばボリュームゾーンで、競争社会を生き抜き、バブル崩壊後に社会に出て、何とか社会に適応して生活をしていたら、社会の方がどんどん洗練?されて、という世代だと思う。
団地に暮らす二人を通して特別ではなく、日常の諍いや悩み、社会問題まで見えてくるから共感できるのだと思う。
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投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
おひとりさま二人で団地の別々の部屋に住むなっちゃんとノエチ。
団地は古いし仕事は不安定だし心配事はいろいろあるけれど、ふたりいればなんとかなると思わせてくれる。
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分には幼なじみっていう存在はいないけど、
いくつになってもなんでも話せる友人が会いるのは素晴らしいと思う。
一時的はそういう関係になっても、離れていくことも多いし。
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五十歳を迎え、生家である団地に戻った幼馴染の二人、なっちゃん(桜井奈津子)とノエチ(太田野枝)。売れないイラストレーターのなっちゃんは今やフリマアプリでの売り上げが生計のメインで、ノエチは非常勤講師の仕事のストレスを日々友に吐き出す。保育園からの付き合いの二人がゆるく、のんびり毎日を過ごす。
友情をユーモアと温かさたっぷりに描いた傑作。
はーすごく良かった。団地に住む小さい頃からの友だちの奈津子とノエチ。奈津子のお母さんが静岡の親戚の介護で不在で、一人暮らししている家にノエチは入り浸る。いいなーそんな友だちいいな。なかなかいないと思う。ずっと歳を取っても一緒に仲良くなんて。羨ましいな。
団地も高齢化が進むし、空室も目立ってる。一度持ち上がった修繕計画も頓挫。自分が死ぬほうが早いと思ってる人や新しくなっても今と同じように住めると思ってる人もいる。あー昭和の香りが残る団地ぽい。
そこの高齢者の1人に頼まれて、網戸の張り替えをしたら噂は広がり、ピザと千円で張り替えてくれると依頼があるのがウケた。高齢者のネットワークと図々しさはすごい。
しかも、完全に業者目線で「あ、はい。この程度なら張り替え出来そうです」って答えて帰ってくる奈津子に吹いた。もう本当に最高。
読んでるとき、完全に阿佐ヶ谷姉妹で再生された。もし、万が一の実写があったら阿佐ヶ谷姉妹でやってほしい。いや、それだとただの姉妹の日常になるのか?でも、本当に面白かった。
とくに大きな事件もないし、平々凡々に日常が過ぎていくだけのアラフィフの話がこんなに面白くもあり、羨ましい。歳をとるならこんなふうにとっていきたいなと思った。
2022.7.24 読了
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2022/04/06リクエスト 2
阿佐ヶ谷姉妹の本に、見た目も似ていた為、内容もそんなイメージで読み始めた。
団地の良さは私も何度も住んでわかる。もう少し交通の便のいいところにあれば、今でも住みたい。日当たりも良かったし。
この本は、ただ、長年仲良しのふたりの日常を描いた、それだけで、それ以上でも以下でもない。
一時間くらいで読み切る本。
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日本のそこかしこでありそうな設定。
団地で育ったおばさん。
そして同じ団地の中の別の棟に暮らす同級生は毎日うちでご飯を食べていく。
彼女とは保育園(これも団地の中にある)から一緒。
暮らしている人は何十年も前から同じで、みんな年を重ねている。
なんていうか都会の中にある「村」のよう。
だからこそ日本のそこかしこにありそうだなと思う。
主人公が何故電車に乗れないのかのネタバラシはされないまま物語は閉じる。
劇的なことは起きない。
それが現実だよね。と思う。
そしてだからこそ考えることが沢山ある。
読みやすい言葉で書かれていてするりと体に入ってくる。
でもこれは今の日本の話できっと結構リアルで、だからこそ色々考える。
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なんて平和な日常なんでしょう。
数十年来の団地の幼馴染み、なっちゃんとノエチ。子どもの頃の失敗もぜーんぶ知ってて、飾らず素のままでいられる相手。
一緒にダラダラ過ごせる友人て貴重だと思う。
どうでもいいことをずっと話していられる相手がいる幸せよ♪
特別な出来事は何にもない。ただ、一緒に団地で寛いでいるような感覚。
ご近所さんとの距離感も良かった。他者との関わりが稀薄になってきている現代をちょっと寂しく感じてもいたので、余計にそう思いました。
そしてチラホラ登場する昭和の懐かしいワードに思わずニンマリ。
作品に漂う、どこまでも穏やかでのんび~りした空気感に和みました。
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一見、阿佐ヶ谷姉妹の本かと思いきや、違っていた。でも内容はどことなく似ているのかも。
50歳独身の幼なじみ、ノエチと奈津子の二人の日々をほのぼのと描く。古い団地暮らしっていう設定もなんか良かった。フリマアプリすごい出てくる。U-NEXTが出している本。
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めちゃ無粋ですが、この小説を読んで一番最初に思い出したのは今から4年前に読んだ「デジタル資本主義」です。(当時はNRIの本でしたが今、調べたらNHKの「欲望の経済学」とかに出演している森健の本になってました…)これからの経済はGDPで測る「生産者余剰」ではなく「消費者余剰」へ移り変わっていくことを語っていました。それは新しいモノを生産しなくても、AIR B&Bやメルカリなど「あるモノ」と「必要なヒト」を繋ぐマッチングサービスが、豊かさを感じさせていくことを意味します。目鱗でした。そして、この小説は、その豊かさを団地育ち実家住いのオーバー50歳の幼馴染の女子二人がしみじみ味わう小さな小さなお話しです。言ってみればメルカリ小説。章ごとに出品で得たお金と使ったお金のリストついているし。小津安二郎の「東京物語」が昭和戦後の老夫婦が二人で熱海の堤防の上で会話にならないような会話をすることで変わりゆく世界を描いているように令和の「東京物語」は千歳烏山近くの団地で50歳の女の親友がグダグダのやり取りをすることが大きな世界の変化と繋がっているように感じました。どちらも死者の存在が二人を結びつけているし。この短さ、この軽さに惑わされないずっしりとしたお話しだと思います。
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都会の中に取り残された古ぼけた昭和の団地。団地で育ち、結婚〜離婚を経て実家に戻ってきたなっちゃんとノエチ。保育園児の頃から足掛け45年、ずっと友達でいる二人と、団地のおばあちゃんたちとの何も起こらない平々凡々な日々。
子供の頃からの友達と50歳になっても頻繁に行き来し、互いを分かり合って無理せず付き合える。喧嘩をしても自然に仲直りできる距離感。何だかいいな〜と思った。
電車に乗れない、人混みが苦手、車にも弱いなっちゃんのその原因も明らかにはされないが、色々なものを抱えながらも、出来ることで団地のおばあちゃんたちの役に立ち共存していくコミュニティのあり方、居心地のよさみたいなものが今はなくなっているからこそちょっと憧れる。
そういうものを面倒臭いものとして切り捨てていった現代人、都会人の残された孤独を考えると、人の営みは人間関係にあるんだなとつくづく思う。
読みやすくサラリとしていながら、さまざまな思いを呼び起こす良作でした。
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4,5歳まで団地で住んでたうっすらとした記憶がある。
なんだか、今になって憧れる~
そして気が置けない人がいることで安心感も。
老人有料ホームや介護付き有料マンションとかでなく、団地の再利用をもっと真剣に考えるべきなんだろうな。
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50歳の奈津子とノエチが団地で暮らす長くてゆる~い友情物語。2人は結婚したが諸事情で生まれ育った団地に戻ってきた。離婚ということだが、そこまでの経緯に触れずさらっと流してあるのは読者の好み次第。断捨離のためにフリマアプリなどの設定は最近では良く描かれていて二番煎じに思えたが、顔なじみお年寄りの網戸張替えを手伝うなどほのぼのとした日常が語られる。
以前に刊行された『じい散歩』よりは良かった。
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こういう日常モノは好きなんだけど、ちょっと共感出来る部分が少ない。こんなにのんきに暮らせたらどんなにいいか。理想郷。リアル感が少ないような。設定もやや面白くないし、周りの状況で固有名詞を使うんだけどそれが、なんかわざとらしく感じられちゃう。一生懸命リアルに引き戻そうとしている感じ。この人の他の小説も読んだみたいけど。