彗星を追うヴァンパイア

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私は種族に疑問を抱いていないのでなかなかアズ・テイルズに興味が湧きませんでした。これはスマホゲームとファンタジー漫画の読みすぎた影響ですね。天使は天環族やら天竜人と言い換えられそういう種族がいると普通に受け入れてしまっていました。だからなのか主人公のオスカーがなぜヴァンパイアに興味があるのか、未知が楽しいと思えるのか惹かれた気がします。
途中アリソンがオスカーによせる気持ちが書かれている文章があって、これは読者にも言えることだなと先生の手のひらの上かなと思いましたね。

本書は解き明かすことが目的ではない、もっと俯瞰して人類を見る内容でした。同じ人類かな…そうであって欲しいな。
きっと最後、学問を語る友人の声はどこまでも軽やかで明るかったんだろうなと思い返すとまた涙が零れます。これから彗星のニュースを見る度に思い出す本になりそうです。

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学問の世界ってこういう未知の存在が介入していないと説明できないんじゃないかっていう発見が度々ある。帯にもあるが、科学小説でありファンタジー小説。珍しい組み合わせに感じるけれど、思えば学問はいつだって超常的な物事と隣合わせかもしれない。

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若き天才科学者の情熱を描く長編サイエンスファンタジー

いつの世も真実の探究にのみ没頭出来ない現実は厳しい
人が紡いでゆく科学の歴史を、美しいヴァンパイアがみとどける、淡い寂寥を感じるお話です

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#彗星を追うヴァンパイア　#読了

未知を追求したくなってしまうのは人の性なんだろうな。
でなければ、読書がこんなにも多くの人に楽しまれている理由がわからない

さらに人は、その知識を次の代に引き継げるのが素晴らしいところ

人間ならいつかは未知という隙間を埋め尽くせるんだろう

#河野裕

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#読書記録
#彗星を追うヴァンパイア

17世紀の英国を舞台に、ニュートンを師と仰ぎ、未知への飽くなき探究心を持つ若者と、それを見守るヴァンパイアの目線が心を揺さぶる。エピローグのシーンがたまらなく胸に迫るよ。ジャンル分けが難しいけど間違いなく名作。

『たったひとりの天才がどれだけ速く進んだとしても、必ず人類はその足跡を辿り、いずれ追いつき、先へ行く。必ず！」
「その確信の名を、学問という」

#読書好きな人と繋がりたい
#読了

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河野裕作品の大ファンです

本作は、自然科学の数学的原理の範疇を超えた存在であるヴァンパイア、アズ・テイルズと、その不可思議な【現象】の解明を目指す自然科学の徒、オスカー・ウェルズの物語です

学問の本質は天才による大きな前進よりも人類の総体としての知の集約と漸進にあるという考えが、全体の基軸になっています

その考えは、大学院・企業の研究所に身を置き、自然科学の一端を探求したものとしてある種当然ではありました

より広く解釈して、生命の進化の結果として人類が生まれ自然法則を紐解きこの世界の理に挑んでいることそのものが科学の神秘であると感じます

本書よりも他のシリーズのほうが言葉の美しさや思想の清廉さが感じられ、私は好きです

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学ぶ事が出来る人類の豊かさと、戦争を行う人類の愚かさをヴァンパイアという第三者の視点で書かれていて面白かった。

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ファンタジー作品だけれど、現実の世界にも続くようなところもあって…。
とても不思議な感覚で一気に読めた。

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　人類の存在意義は進歩のためにあるはずなのだ。
　巨人の肩に乗るとは、先人の偉業に基づき、そこから更なる高みを目指すこと。
　人類の目標が進歩であるならば、それを構成する人間ひとりひとりも新たなる知の発見にいそしむべきなのだが、そうではない。
　むしろ、技術が進歩しすぎて、それぞれの分野の研究が完全に分かれている。
　人類としての集合知が失われているように思う。

　舞台は1600年代のイギリス。
　当時、研究者は分野というものが存在せず、それぞれの得意なことを研究していた。
　そこにヴァンパイアという不死の存在が、人類の進歩の観測者として描かれている。

　商人からの成り上がり領主の養子、オスカーは戦争の中でアズ・テイルズと名乗るヴァンパイアと出会う。
　ケンブリッジでの恩師、ニュートンにヴァンパイアのことを報告し、研究にいそしむも、トーキー領で反乱が起きたとの一報で帰国するも、テイルズを邪魔に思うヴァンパイアによって義姉がヴァンパイア化されてしまう。
　オスカーは義姉を人間に戻すため、名前と身分を捨てて逃亡し、研究を続けるのだが。

　ひどく戦いを怖がる同作者の架見崎シリーズの香屋歩に、本作の主人公の性格が似ている。

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17世紀のイギリス、ケンブリッジ大学で数学・天文学などを学ぶオスカー。吸血鬼と彗星の研究が同列に語られていて奇妙に感じたが、徐々にこの世界を受け入れることができた。知識の独占から、占有権を明確にし知識の共有へ。そうすることで天才からその他の人々へ知識が伝えられ人類が進んでいく。読了後にタイトルの意味を考えて胸が熱くなった。

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17世紀イングランド。無血革命に繋がる時代、永遠を生きるヴァンパイアと、学者の青年オスカーの友情のお話。

学問というものへの見方がかわる。
すごく尊くて美しい物語だった。
ヴァンパイアの名前が、もう素敵だ。アズ・テイルズ。
特にエンディングが素晴らしく美しくて好き。
オスカーとの約束通り、75年後のハレー彗星を確認するアズの姿が、自然と浮かび上がってくる。
本当に綺麗な画が頭に浮かぶ。
ハレー彗星の夜空を見上げながら、愛した友人と人間への賛美を語るヴァンパイアの結末、美しいの一言だった。

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終盤は、泣きそうだった。

学問の未来のために命を差し出そうと決めたオスカー。
「世界はこんなにも魅力的な未知で溢れているのに、どうして。どうして僕は、死ななければならないんだろう」

この国の未来よりオスカーひとりを生かそうと決めたアズ。
「私は、また救えないのか。」

美しい未知に手を伸ばしたくて仕方がない人間への敬愛にあふれた物語だった。
私たち人類は確かに、無数の今を越えて、遠い未来まで進み続けている。

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名誉革命が就るまでのイングランドが舞台のファンタジー。物語としての面白さ以外にも、学問について考えさせられる部分があって良かった。《学ぶことにおいて、未知とは敵ではなく親密な友人でなければならない》この小説を象徴する一文には深い感銘を受けました。

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科学とファンタジーが組み合わさった物語で、評判も良さそうだったので読んでみました。（勝手な表紙のイメージから）ハラハラドキドキ系かと思っていましたが、予想と違い、淡々としたストーリー展開でした。でも最後の方はページをめくる手が止まらず、切ないもののタイトルと伏線の回収が見事だったと思います。

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表紙を見て購入
ヴァンパイアを研究
どんな展開になっていくのか気になり
ページをめくっていくが“うーむ”“うーん”