hiroさんのレビュー一覧
投稿者:hiro

新参者
2015/08/14 13:59
加賀シリーズで最高の作品
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
加賀シリーズは、丹念な心理描写や人物解析が楽しめる作品ですが、本作はそれが最も深く、悲しくも温かく紡がれています。
人が人を想うことの愛しさを感じます。読んだ後、優しい気持ちになれる、そんなミステリ作品はなかなかありません。

刑事のまなざし
2014/01/29 16:47
刑事ものとしては少し異端
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
人間の内面を描くことに主眼が置かれ、刑事、犯人、関係者の心情が丁寧に描出されており、いわゆる警察小説とは一線を画す印象があります。ドラマ化されましたが、ドラマが割合原作に忠実に創られていることが伺えます。ラストは全く異なりますので、原作とドラマの両方楽しむことが出来ると思います。心の襞に入り込むような、不思議な感覚の小説でした。

人魚は空に還る
2014/01/29 13:29
優しい物語
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帝都探偵絵図シリーズの、第1作です。美男子画家の有村礼と、雑誌編集者の里見高広とのやり取りが、何とも楽しいのです。たいてい、礼がツッコミを入れ、高広がそれにあたふたするのですが、時に逆転したり、高広が急に逞しく思えたり・・・読んでいて微笑ましいです。高広の持つ、優しさの中に秘めた芯の強さのようなものが、すごく魅力的です。礼もそのあたりを自らの感性で気付いており、互いに惹かれあっているのでしょう。こういう男の友情もいいなと思わせられました。謎解きとしても、一つ一つきちんと文章の中にヒントがちりばめられているので、分かりやすくて面白いですよ。

本日は大安なり
2016/01/31 10:24
女性の深奥を・・・
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女性の持つ、優しさ、怖さ、特に執念ともいうべき執着心を書くのが辻村さんは上手ですね。結婚に対する女性の思い入れがなんとなくわかります。

ななつのこ
2016/01/24 22:31
心優しい作品
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童話を読み進みながら、主人公の遭遇する日常の謎をゆっくりと解いていきます。心優しくなる、温かいミステリです。

等伯 上
2016/01/11 00:30
引き込まれる
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狩野派との対立に至るまでの経緯が、ドラマチックに描かれています。等伯自身の気性や芸術に対する探究心がもたらす、様々なトラブルや人との出会い。店舗の良い会話や分かりやすい風景・時代描写のおかげで、グイグイ物語の中に引き込まれます。

ハーモニー 新版
2016/01/04 23:44
少し難解
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周りから与えられたものを甘受するのか、それとも無謀に贖うのか。
若さゆえの無知、その裏返しにある洞察力。
自分の可能性や、将来の為に何か戦いを始めるという、青臭さ・・・
アラフィフの親父には少し眩しくもうらやましいように感じた。
SFではあるが、青春小説のような感慨もある小説でした。

折れた竜骨 下
2015/08/14 13:55
上下巻ですがイッキに読めます
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中世騎士、魔術、冒険、城、戦いの中で少年が成長する・・・こういう歴史小説が好きな人は読んでください。
時代設定や登場人物の描写などが凄く分かりやすく、読んでいて楽しかった。最後は少し感傷的になりますが、謎解きとしても面白いです。

マスカレード・ホテル
2015/08/14 13:43
ホテルに宿泊したくなる
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ホテルが舞台のミステリだが、そこを利用する人、勤務する人、様々な人間模様が描かれてる。
普段何気なく利用しているホテルの裏側で、スタッフが見えない努力をされていることを学んだ。
この本を読んでから、ホテルを利用することが楽しくなった。
ロイヤルパークホテルも利用したが、いいホテルだった。
ミステリとしても、東野さんの作品らしく読みやすくて面白い。
映像化が楽しみである。

心霊探偵八雲 ANOTHER FILESいつわりの樹
2014/01/29 17:01
登場人物が魅力的
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どの登場人物も、心に傷を持っており、そのため人に優しい・・・このシリーズの魅力はそこになるような気がします。神永さんの作品はテンポが良いので、サクサク読めてしまいます。レギュラーのみなさんは、相変わらずの掛け合いをしていて楽しいですが、八雲くんが若干丸くなったような気がするのは、気のせい?

パラダイス・ロスト
2014/01/29 16:58
相変わらず面白い
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スパイ養成組織“D機関”ものの、第3作です。少しずつ、結城中佐のことが明らかになってきますね。作者は、時代や地域に合わせてその雰囲気を表現するのが上手なので、昭和初期の日本や海外の空気を感じることが出来、それもこの小説の楽しさのひとつです。

万能鑑定士Qの事件簿 1
2014/01/29 13:21
楽しく読める
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「人が死なないミステリ」との紹介で購入しましたが、たしかにその通り。ジャンルとすれば、「日常生活での謎」に分類されるかも・・・ラテラルシンキングの説明や、登場人物の描写にややくどいところはありますが、主要人物は個性があってそれぞれ魅力的です。会話のテンポもよく、サクサク読んでしまいます。自分でも解答を考えながら話を読み進めて行けるので、結構楽しいですね。結果として、ラテラルもロジカルも中途半端な凡人であるということに気付かされて、思わず苦笑・・・人間関係が、この先どうなっていくのか、鑑定人シリーズとのクロスオーバーも含めて、続編を読んでみたいと思います。

思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車
2016/02/17 13:49
やさしい物語
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登場人物がみんな優しいですね。読んでいて、心が温まるストーリーで、話の展開に時計という人の時を刻むアイテムを上手に使っていると思います。

心霊探偵八雲 9 救いの魂
2016/02/17 13:39
八雲の変化
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初巻のころは、あちこちとんがっていた感じのある八雲が少しずつ円くなり、温かみが増してきた感じだ。晴香や後藤や他の登場人物、特にそれぞれが抱える悲しみなどを受け止めるうちに、成長したものだろう。
今回のピンチも、何とか乗り切ってもらいたいものである。