もちさんのレビュー一覧
投稿者:もち
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陰陽師と天狗眼 3 潮騒の呼び声
2023/05/26 04:05
名実ともに相棒!
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一人で生きていく思考の強い美郷と怜路の二人が、お互いが必要であり、必要とされている、と強く認識しているのがわかって最高の巻でした!
失われたものは決して戻らない、けれどそれも自分を構成する要素であるという部分も、今までの流れから自然と沁み渡る構成で良かったですし、巴市から場所を移した地方、それぞれの信仰の在り方がストーリーを牽引するのも面白かったです!
もはや白太さんはペット。力の強いゆるキャラです。
仕事場とは直接関係のない周囲からの美郷の評価がわかるのも面白かったです。
はぐれ皇子と破国の炎魔 龍久国継承戦
2023/04/09 21:35
爽快!中華異能バトル!
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皇帝の遺言で争うことになるのかと思いきや、兄弟間の仲がさほど悪くなく、化け物を倒す異能バトル!戦闘描写が爽快で熱い!合間に挟まれる腹違いの皇子達の兄弟愛や不器用な思いやりが最高でした!
ストーリーとしては一冊で一本の映画を見終えたくらいの、清々しく、納得のいく終わり方なのですが、他の皇子達のイラストも見たいので続刊してほしいです。
領怪神犯 1
2023/02/17 15:45
解決できない、ただそこにある怪異
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しかしそれらの怪異ーー作中では「領怪神犯」を放っておくわけにもいかず、また金にならないので、調査は公務員がしている。調査地は田舎の因習の側面もあるが、そこに巣食う領怪神犯とそこに生きる人々のどうしよもなさは、どう足掻いても明確なハッピーエンドは導けない。むしろ足掻いて更に手を追えなくなるよりも、今の小康状態を保つ方がマシとさえある。
そんな中でも調査を続ける主人公の背景が、連作を追って徐々に見え始め、伏線が収斂するラストは圧巻。
山怪 山人が語る不思議な話 1
2022/04/17 05:27
サラッと恐ろしい話
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山に暮らす人々の不思議な体験を集めたもの。共通する現象でも呼び方が違ったり原因とされるものが違ったりと、特色があって面白い。山が遠いところに住んでいてよかったと思えるくらい、じわじわと怖い話もある。
魔術学 魔術師マーリンの秘密
2015/12/12 12:34
大人も楽しめる!
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魔術学と題されただけあって、古くからの魔術のおおまかなことについてわかりやすく解説されています。
豪華な装丁だけでもワクワクするのですが、細部にまで丁寧に作られており、開く度に新たな発見があります。
ハリーポッターなどが好きな人も楽しめるかと思います。
この本を開けば貴方も偉大な魔術師の弟子になれるでしょう。
姑獲鳥の夏 文庫版
2015/08/25 00:59
圧倒される物語、論理、情報量
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ホラーやオカルトが読みたくて買った本でした。
レンガ本と厚さが有名な作品でしたが、いざ読み始めてみると、凄まじい吸引力を持って惹きこまれていきます。
少し古めかしい文体が、日本語の美しさを再認識させてくれました。
探偵小説にはあまり縁がなかったのですが、京極堂の独特の理論と民俗学的素養の部分でも何より楽しめましたし、魅力的な登場人物も多彩で、久々に出会えたのめり込めそうな作品です。
オカルト好きも満足でき、科学の信望者も楽しめます。
今まで読まなかったのが勿体ないくらい、暑い夏にお勧めです。
明烏夢恋唄 (marginal)
2023/01/01 14:44
人外×遊廓
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妖怪の遊廓、という設定は美しく煌びやかながらも切なく、その世界観に見合う美しい絵柄が最高です。妖怪たちも多種出てきて、そういったものが好きな方はとくに楽しめると思います。烏天狗の翠蓮が、可愛く美しく可愛らしく、一途で愛らしいです。人型の人外好きには結構刺さるキャラクターでした。人間の暁人も生真面目な性質で、真剣に翠蓮に向き合うところがとても良かったです。
書きたい人のためのミステリ入門
2022/05/06 23:50
本当の意味で入門書、かつ読書案内
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大まかなミステリ内の分類に則した作品が挙げられています。
それぞれの章を読む際は、取り上げられてる作品を読んでからでないとネタバレもされるのもそうなんですが、先にミステリ入門ではなく、この本に上がっている本を真剣にーー犯人当て並みの意識でもって読み込むことで、ミステリ入門の解像度がすごく上がると思います。
恋文の技術
2016/05/31 21:06
書簡体小説の妙技
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書簡体小説と聞いて、どんなものを思い浮かべるでしょうか? もしそれが、季節の挨拶、日々のやりとり、何かしらの世間を騒がす事件についてーーだとしたら、この本はその印象を良い意味で、大きく裏切るのではないかと思います。
確かに全編書簡体で書かれているので、手紙としての体裁は崩さず、しかし作者の遊び心が宛名などの細部までちりばめられています。送る相手によっても文体が変わりますが、突然文語調になってみたり、軽すぎる文章になったり。これだけで十分面白いです。
色々な事件が起こるのですが、手紙の内容で、何が起こったかを追っていくのは、可笑しさとリアルタイムっぽさが絶妙です。最後の方で話が収斂していくのは、圧巻の一言に尽きます。
ともかく読んでみてください!
ドラゴン学 ドラゴンの秘密完全収録版
2016/02/28 16:36
ドラゴンとは!
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オロジーズのシリーズの中でもやはり、このドラゴン学は外せません!
美しく、凝った装丁のとおり、中身も仕掛け絵本ならではの面白さを存分に発揮しています。
そして学問を謳うのに相応しく、調査の方法や心得、ドラゴンの見分け方など詳しく解説してあり、大人も楽しめるものとなっています。子供の頃の冒険心や好奇心、なんともいえない高揚感を思い出させてくれる素敵な本です。
ドラゴンの骨格や筋肉のつき方についての図解などもあり、ファンタジーの資料としてもうってつけです。
約束の果て 黒と紫の国
2023/02/17 11:12
圧倒的なファンタジー
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神話的で幻想的な世界観で生きる識人達の設定が面白いですし、そこから地続きの現代編はどういうことなのか、最後まで読んでようやく全貌が見えてくる構成はカタルシスがありました。瑤花をはじめとしたキャラクターが魅力的なのでどんどん読み進めてしまいました。
陰陽師と天狗眼 1 巴市役所もののけトラブル係
2022/04/25 05:49
軽いブロマンス
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妖怪はもちろん出てくるけれど、この系統では地方なだけあって公務員感のリアリティが一番な気がします。
公務員で生真面目寄りの主人公と、フリーランスの相棒のバランスが良い感じです。地方なりの習俗と怪異案件と公務員対応が、結構珍しい感じで、楽しめました。
勇者症候群 1
2023/05/20 08:18
メタ勇者狩り
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メタ的には勇者に対するアンチテーゼとして設定が面白かったし、理想の世界を拒絶する強さ、というテーマは好きでした!ストーリーもサクサク進んで面白かったです!たた予想を裏切られる場面があんまり無かったことと、ミリタリーっぽい設定だし、戦闘描写でのカタルシスが欲しかったです。実践経験豊富なカローンの見せ場と、研究者たるカグヤの、戦闘での貢献をもっと描写してほしかった…!あとカグヤが初めて勇者の世界を観測したなら、勇者という名前はついていないはずなのに、その辺りは次巻以降に明かされるのかな?
竜殺しのブリュンヒルド
2023/05/20 08:17
どうしようもない愛
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「愛が二人を引き裂いた」というキャッチコピーは、最後まで読めば、膝を打ち、苦い気持ちになること請け合い。抗いようのない環境の変化と、その中での選択の連続は重く、苦しい。神話のごとき悲劇にして、復讐譚。慈悲があればこそ、悲しみや苦しみが際立つのだと思う。惨劇に彩られた、美しい物語だった。
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