まささんのレビュー一覧
投稿者:まさ
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一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた
2019/01/01 15:25
海外旅行前必読
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地域ごとの歴史を予習してから出発。地域ごとに歴史が時代を通してわかるので、旅が数倍楽しくなります。簡潔にポイントがまとめてあるので、一気に読めます。
悟浄出立
2017/04/04 00:50
渾身の脇役学
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沙悟浄がクールに眺める猪八戒。ただの怠惰なブタが秘めている生きる哲学。
覇王項羽に寵愛される虞美人。四面楚歌の中、自分が正妃の身代わりとしてあてがわれた女だったと知ったときの矜恃。
記伝体で歴史を著した司馬遷。屈辱に満ちたその人生を激しく再生に導いた娘。
中国古典を素材にしながら、どの短編も粘り強く誇り高く生きる人間の姿を描いていて、胸を打たれる。
ゆうじょこう
2016/02/28 21:14
凛として生きる遊女の姿から近代日本が見える
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富国強兵、殖産興業…。明治の日本の表舞台にはいつも男性が立つ。しかしこの物語は、それとは別世界の遊郭で、身を呈して生きる女の明治を描く。硫黄島から売られて熊本の遊郭に来た青井イチ。小鹿と名付けられた少女は、花魁の東雲さんや女紅場の鐵子さんの支えによって洗練され、やがて女としての実存の言葉を手に入れてゆく。
わたしの外国語漂流記 未知なる言葉と格闘した25人の物語
2020/06/21 06:23
勇気が出る
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外国語を「学ぶ」というよりは「身につける」までの、諸氏の悪戦苦闘が読んでいて痛快です。命がけで言葉を習得されている様子が伝わります。知らない世界へ飛び立つ勇気をいただきました。
アトミック・ボックス
2016/10/20 07:41
近未来の私たちを仮想できる
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核兵器のこと、原発のこと、自然環境のこと、人と人のつながりのこと、とりわけ家族のこと、生と死。瀬戸内の静かな島々を舞台に繰り広げられる核データ争奪の物語は、人類の近未来を地球規模で考えさせられる、楽しく温かくスケールの大きいものだった。
2020/01/20 20:13
50代社会人の啓蒙書
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見えていそうで見えていない自分の姿が明確に輪郭化される。自分を鳥瞰するような爽快感がある。30年勤めてきてあと10年あまりの社会人としての時間をどう充実させるかを考えた。
平成くん、さようなら
2019/05/12 10:17
AIが変える物理的存在としての人間
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安楽死というテーマが全体を貫きながら、それを志す者の置かれた状況や思い、実行の方法、残される者の思いが、明るく軽妙に語られる。平成くんが育てたスマースピーカーは果たして平成くんそのものなのか?愛ちゃんを救う実体なのか?いろいろ考えさせられます。全編に平成30年間を象徴する風俗が配置されているのも興味深く読み終えました。
チア男子!!
2016/12/20 16:12
男子大学生の微妙な心理
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元柔道部員だった幼なじみふたりが始めた男子チアリーディング部。集まった16人が、技を磨き心を合わせて全国大会を目指すうちに見えてくる姿と見えない内面。朝井リョウさんのいつもの秀逸な筆致で、大学生男子の、体育会系男子たちのナイーブな心の動きが描かれます。自分はいつも誰かを応援し、元気づけられているか? と心洗われる読後感です。
2016/10/26 21:07
ミュージカルの復習として
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ミュージカル「エリザベート」を観て、ハプスブルグについて知りたくなって読みました。物語風の組み立てで平易な文章でした。格調高い語彙で、華麗でかつ権謀術数に満ちたヨーロッパ中近世の宮廷社会を描き尽くしている本です。ヨーロッパが、「国家」以前の様態から次第に「近代国家」となる筋道が、巨視的に理解できます。
ジョン・マン 4 青雲編
2017/09/26 06:56
アメリカで暮らし始めるジョン・マン
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捕鯨船での旅を終え、ジョン・マンは船長の計らいでフェアヘブンの学校に通い始める。19世紀のアメリカの生活や習俗が丁寧に描かれている点がおもしろかった。ただ、捕鯨船の日々を描いた冒険的なエピソードがなく、陸に上がってもマンジロウのヒロイックな一面が主に描かれるので、やや人物像が単調に思えてしまう。マンジロウが次にどんな人間的な深みを持つのか、挫折や葛藤まで含めて描かれることを期待したい。
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