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さやまんさんのレビュー一覧

投稿者:さやまん

129 件中 1 件~ 15 件を表示
ヒューマニタス (ビッグコミックス)

ヒューマニタス (ビッグコミックス)

2018/05/01 00:49

人間が描かれている。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

短編集である。
以前、短編の一つを雑誌で読み気になっていたのだが、本屋で偶然見つけることができた。

双子が、成長してから殺し合わねばならない部族に生きる人の悲哀。
冷戦状態において、大国を威儀を背負って戦うチェスの名手の葛藤。
エスキモー部族における、生きるという意味。
などなど。

人間性というテーマを、さまざまな角度から、読み応えのある話として描かれている。
絵柄にややクセというか、独自性を感じることと、お話のテーマが人間性なだけに、趣味が分かれるかもしれない。
しかし、好著である。
テーマに尻込みしない方であれば、是非、お勧めしたい。

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ものの歩 3 (ジャンプコミックス)

ものの歩 3 (ジャンプコミックス)

2016/05/31 03:43

ものの歩3 たった3手の物語(ドラマ)

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

週刊少年ジャンプ連載中(終わりそうだが…)の青春将棋漫画の3巻。

 高校将棋大会東京都予選開幕。
 3対3で戦う団体戦に2人で挑む信歩と竜胆(りんどう)…竜胆の戦いたい相手が中堅で出場するため、信歩は大将として否応なしに各校のエース的存在と戦うことを余儀なくされる。
 1回戦、2回戦は、1話。3回戦は会話で結果のみと、テンポよく、尚且つ程よい熱量で進みます。
 そして準決勝の相手は、コミックス2巻で登場したヒロイン(笑)十歩を倒して勝ち上がってきた優勝候補の一角、駒江第一高校。
 既に、信歩が矢倉戦法しか指さないことは対戦相手に知れている。
 竜胆が戦いたい相手のいる高校は、決勝戦でしか戦えない。
 勝たなければいけない。
 自分のために、友のために。

 対戦相手である岬が先手番として、7六歩と角道を開ける。

 対して信歩…数秒の間を空けて、飛車先の歩を進める8四歩。

 将棋にかかわらず、戦いにおける引き出しというか対応策を多く持っていると、状況を有利に進めやすい。
 信歩のこの一手は、早々と自分の戦法を相手に知られる手であると同時に、意思表示である。
 もちろん、相手の戦法を早く知るほど対応しやすいわけだが。

 対戦相手、これまた数秒おいて……6八銀。

 矢倉戦法に対して有効と言われる対応策、振り飛車をこの一手で拒否。
 これもまた、信歩に負けず劣らず、強烈な意思表示であるといえよう。

 この3手のやり取りが、副題である『たった3手の物語(ドラマ)』なのだが…。

 将棋を知ってる人間にはとても燃えるやりとりなのですが、知らない人間にはどうなんでしょう…ちょっと心配。
 今気づきましたが、1巻の副題は『一枚の歩』。
 2巻の副題は『2人の歩兵』。
 そして3巻が、『たった3手の物語』だから、敢えて韻を踏むというか、巻数に合わせてるなんですね、おそらく。

 と、3巻の内容は準決勝決着まで。
 連載の初めからの読者としては、このあたりが最もテンポよく良い感じに物語が進んでいるように思えます。

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女子なぎなた部〈全裸稽古〉

女子なぎなた部〈全裸稽古〉

2018/05/25 00:24

ああ、懐かしいラストだ。

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夏月先生の、復刻版を除けばおそらくは10年以上ぶりのフランス書院文庫の新刊となる一作。

『薙刀界の美神』と称される、玄濃紗矢(げんのうさや)は、K女子薙刀部の2年生。
突出した容姿と優れた技量で、知名度は全国区。
その彼女に一目惚れし、もともとの職を辞して、K女子の職にもぐりこんだ主人公。
むろん、それは下半身の欲望を含めた想いである。
薙刀部の合宿で、その想いを、欲望を遂げようとした主人公は、他校の教職でありながら臨時コーチに来てくれた小松崎佑理を毒牙にかける。
もはや、主人公を邪魔するものはいない。
主人公の欲望に翻弄される紗矢。
しかし、その肉体は悦びに染められていく。
戸惑いながら、その悦びに抗えなくなっていき……紗矢の心は揺れる。

陵辱から始まり、なぜかラストは純愛に走る。
好き嫌いは分かれるだろうが、私は久しぶりの夏月先生の味を楽しんだ。

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インテリ眼鏡美女、堕ちる 香里と美月

インテリ眼鏡美女、堕ちる 香里と美月

2018/05/26 00:45

陵辱小説の御大である。

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルは、出版社の意向なのかどうか。
著者の作品にしては、やや柔らかめの印象を受けた。

内容は、近著のなかではハードな部類に入るだろう。
ヒロインは、最近婚約発表した25歳の美女、香里。
彼女を堕とすのは、イトコであり大学生の青年。
青年にとっては年上であり、家庭教師をしてもらったこともある香里は、青年に対して良くも悪くも姉のように振るまい、Sとして性的なイタズラをしかけたこともある。

すました顔して、結婚かよ……と、青年の中に生まれたのは。

青年は、過去のいたずらの証拠をタテに、協力者とともに香里を脅迫する。
Sのはずの香里が、マゾ性へと目覚めていくのはお約束。

二人めのヒロインは、香里に憧れる女子大生、美月である。
青年の先輩でもあり、香里の4歳年下の女子大生。
香里の異変に気づき、真相を突き止めようとして、香里を救おうとして、自らが毒牙にかけられるのは、もはや様式美だ。
二人の美女が、お互いの存在を弱みにされ、ともに堕ちていく。

陵辱され、穢されることに悦びを覚え始めると、あとは坂道を転がるよう。
美月は、香里の婚約者を誘惑させられる。
香里は、美月を守るために身を売り、マゾ性を育てながら耐えていく。

堕ちた二人。
ラストは、祝福される結婚式。
しかし、陵辱者は欲望を滾らせ香里を見つめている。
ウェディングドレスと、堕ちた香里が対照的である。

初期からのファンにとっては、安心して楽しめた作品でした。

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懐かしさを感じる。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この手のモデルに詳しくない私でも知ってる名前なので、たぶん有名な方……というか、たぶん世代があってたのかも。
なんか懐かしくなって、セール中ということもあって購入。
枚数こそ大量ではあるものの、全体的におとなしめというか変化が少ないイメージ。
もしかすると、モデルの個性とかベクトルが強固だと、状況なり構図そのものに変化をつけにくいのかなと。
個人的には、お気に入りの1枚を探す宝探しのようなかんじでした。
ただ、セール価格でないと、好きな人じゃなきゃ手を出しにくいと思います。

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帰国子女姉妹〈全裸調教〉

帰国子女姉妹〈全裸調教〉

2018/05/26 01:00

強い主人公。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

母親は宮西沙奈江、娘二人の姉は優希、妹は結麻。
アメリカに住んでいたが、日本へと戻ってきて……母親の実家のリフォームの間、一軒家を借りることに。
この一軒家の持ち主が、主人公の青年である。
穏やかな母親に対し、次女の結麻は『日本の男は頼りない』と言い放つ。
それをたしなめる長女の優希も、大学を飛び級し、二十歳で大学院に通う才媛であり、アメリカには恋人もいる。

まあ、主人公の青年が、あの手でこの手で……というか、その下半身で母親と次女を屈服させ、最後に残った姉を責めていく。
アメリカに戻って続けるはずの研究、そして恋人の存在。
肉の悦びに翻弄され、母と妹の幸せそうな狂態に、全てを投げ出して奴隷宣言をするラストで締められている。

まあ、とにかく……日本人とか関係なく、主人公が強い。(笑)

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たーたん 1 (フラワーコミックスα)

たーたん 1 (フラワーコミックスα)

2017/11/03 21:19

設定に魅せられる。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

西先生らしく、設定をぶっ込んできたなあ、が第一感。
傍から見れば、父一人、娘一人の父子家庭。
しかしその実態は、殺人を犯した同級生から生まれたばかりの赤ん坊を預かって育ててきた童貞アラフォーが父親。
娘は、それを知らずに、過ごしている。
本当の父親が、殺人の刑期を終えるまであと1年ほど。
娘にそろそろ本当のことを伝えねば……そう思いつつ、ずるずるとへたれている父親役の、『たーたん』。

今にも壊れてしまいそうな緊張感をはらみつつ、平和な日常が描かれていく。
どこにでも転がっていきそうで、目が離せない。

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泥酔した義姉を

2022/10/31 03:35

問題は終わった後、だよなぁ。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

官能短編もので、良くも悪くもワンアクション。
主人公は、学生時代にパニック障害を起こしてひきこもり(投資関連で収入アリ)で、義姉(父親の再婚相手の連れ子)は主人公の5歳上で働いている。
タイトル通り、泥酔して帰ってきた義姉を……という内容。

泥酔した相手を介抱……悪戯……目を覚まして、後に引けなくなって行為に及ぶという流れ。
義理とはいえ姉弟だからと、本番を回避しようとするが、酔いもあってそのままなだれ込んでしまう女性側の心理描写は定番だけど、安心して読めます。

まあ……事後になって、主人公側としては義姉を口封じするしかないわけで。
この後始まるであろう弟による義姉への調教からが本番だよなあと思ったり。

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構図やポーズの変遷が面白い。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

セール中で格安だったので購入。
正直モデルさんの事は良く知らないのだが、短期間に写真集が多く出されていることから人気の方なんだと思います。
写真集ごとに状況やテーマがあって、それに応じてポーズや構図の違いがあって、通して見るとこれはカメラマンが別人なのかな、などと感じることがあって面白いです。
ただ、それはセール中の価格だったからできる遊びであるので、正規の値段だとやはりファンの方じゃないと手が出せないかなと。

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新詳高等地図 2019

新詳高等地図 2019

2020/08/25 04:14

30年前の地図と比べると驚く。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

荷物の整理で出てきた学生時代の世界地図。
約30年前……まだ、ソ連崩壊が起こっていなかった時代の世界地図。
それを見て、今は……と、本屋に足を運んで購入してみた。
ヨーロッパやアフリカに目をやると、国が増え、名前が変わり……自分の記憶が役に立たないことに気づかされ、そしてそれがニュースとして日本で大きく報道されないことを知る。
大きな変化に小さな変化。
世界は変わり続けて、その積み重ねを『30年』という年月のスパンで確認すると、何とも言えない驚きの感情に襲われた。
おそらく学生が購入することがほとんどだろうが、機会があれば変化を確認するのも悪くないと思う。

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ものの歩 2 (ジャンプコミックス)

ものの歩 2 (ジャンプコミックス)

2016/03/31 16:59

ものの歩2

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

思考、行動ともに不器用で、周囲から認められずに生きてきた少年が、将棋と出会い、自己存在を認められる喜びを知り、出会った仲間と歩んでいく物語。
 週刊少年ジャンプに連載中の、将棋漫画、その2巻。
 サブタイトルが『2人の歩兵』で、タイトルの『ものの歩2』と共に、『ものの歩22人の歩兵』とひと続きに表記されると、『22人の歩兵?そんな内容だったか?』などと混乱すること請け合いである。(笑)
 というか、私は混乱した。
 将棋というジャンルもそうだが、物語の展開、登場するキャラにも癖があり、割と読者を選ぶ作品だと思われる。
 連載している雑誌のカラー故にある程度は仕方ないが、将棋の戦術等に説明を割けばテンポが悪くなるし、なければないで、わからない読者を放置してしまう。
 現状としては、将棋そのものの読者への理解に対してはやや中途半端かもしれない。
 参考になるかどうか、作者は以前同じくジャンプで連載していた『クロガネ』の作者。

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『どこか遠く』を、遠いままにする願い。

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山岳の村に突如現れた記憶喪失の旅人。
モノの声を聞くことができる少女の力もあって、旅人は記憶を取り戻していくのだが……。

過去の世界。
未来の世界。
どこか遠くのお話は、読み手にとってそれほど遠くには感じられないものである。
遠くのお話を遠くのままにしようとする願いと、別れの哀しみが切なくも美しく描かれている。

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『どこか』は遠いのか、あるいは近いのか。

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須藤先生らしい、どこか幻想的で温かくやわらかな物語。

山岳地帯の村に突如現れた、記憶喪失の旅人。
ただ、現れたのが村人の住居の二階の倉庫というのが、笑いを誘う。

記憶という名の自分を取り戻そうとする日常での、村人との交流は……古き良き、それこそ現代日本人にとっては『どこか遠く』のお話そのもの。
その、『どこか遠くの話』の意味が、物語の進行に連れて二つ、三つと重なり、深みを帯びていく……。

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特殊性癖

2024/03/23 11:11

叔母と甥。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

主人公は浪人生。
ある日、叔母が自分の部屋のごみ箱からあさった性処理後のティッシュの匂いをかぎながら自慰をする姿を目撃する。
主人公にとって叔母は憧れの存在というか、性欲の対象であったが、自分が男として意識されているなどと感じた事はない。
もしかすると、そういう性癖なんだろうか……と、主人公は疑いを持ち、いろいろと考えを巡らせていく。

と、いう感じで物語は進んでいきます。
無防備な叔母のふるまい、これ見よがしに放置された叔母の使用済み下着。
多少の違和感を覚えつつも、頭をゆだらせた主人公は叔母につめより念願を果たすのだが、それは同時に叔母にとっても『別の念願』を果たすことだった。

短編ではあるが、それぞれの思いが描かれ、事情があり、きちんとオチもある。
単純に官能方面を求めるには物足りないかもしれないが、読める作品だと思う。

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彼らの明日は……。

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良くも悪くもチームを引っ張っていた少年の過去、その過ちが語られる。
喪失と、復帰。
呉越同舟だった彼らが、本当の意味でチームとなる……その過程が美しい。
それが幻想だったとしても、確かにそこにあるものだと感じさせる描写。

彼らが勝ち取った明日。
そこから、それぞれが別の道を歩み始める……どこかドライなリアルさが良い。

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