Black&Blueさんのレビュー一覧
投稿者:Black&Blue
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バー堂島
2019/12/31 20:26
深い内容を上品な笑いでやさしく包んだ、素晴らしい小説。
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大阪・北新地のはずれ、堂島が舞台のバー小説。マスターは元ブルース・ミュージシャン。そうそう。大阪といえば、やっぱり、ブルースだもんね。この設定から、ゾクゾクする。
4つの短編連作。地の文は、いつものリリカルでシズル感のある美しい文章だけど、今回は 大阪弁の会話がとてもいい。なんだかやさしくて、ホッとする。ええなあ、大阪。しっとりと情感がある。
表紙は、たぶん、カンパリソーダかな。その色が、大阪の夕焼けの色に見える。四天王寺から見る夕日って、こういう感じなんだろうか。
TVで、他人の頭をはたいたりする下品で半端な大阪芸人がはしゃいでいるが、あれは、ほんまの大阪やない。
それが、この小説を読むと、よ〜くわかる。
上品な大阪弁の会話が、胸にしみる。
日本国中、東京っぽく、というか、平準化したのっぺりした街になってしまったが、やはり、大阪の文化は深いなあ、と思う。
そんなこんなを思いながら、この小説を読むと、著者の日本文化に対する深い思いや現代日本に対する警告が理解できる。
軽く書いているようで、じつに深い。哲学的な小説だ。
これだけのことを、おもしろく深く書ける作家は、なかなかいない。
続編を期待します。
2021/10/21 09:06
やさしい大阪の夕ぐれ物語
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『バー・リバーサイド』三部作に続いてのバー・シリーズ。こんどは、大阪の北新地のはずれ、堂島が舞台だ。マスターは元ブルース・ミュージシャン。このあたりから、すごく心ひかれる。
本書によると、堂島は、堂島川と蜆川(しじみがわ)の間にある中州だったそうだ。やはり、中州というのは、あの世とこの世の間にある土地なんだ。「お酒はあの世とこの世を結ぶもの」とも書かれているが、まさに中州はお酒にぴったり。4つの短編連作で、地の文は、いつものリリカルでシズル感のある美しい文章だが、今回は 大阪弁の会話部分が秀逸。
面白おかしく読んでいるうちに、ホロッとくる。そこがこの作品の大きな魅力。大阪のしっとり感が小説に表現されている。大阪に旅をすると、人間くさくて、いつもホッとするが、『バー堂島』を読むと、すぐさま大阪のバーや居酒屋に行きたくなってくる。なんなんだろう、この心地よさは。カッコつけて、心の底が抜けてしまっている今の東京にはない魅力が大阪にはある。そんなところが、この短編連作にうつしとられていると思う。『バー・リバーサイド』シリーズをはるかに超える魅力ある作品。軽くふんわりと書かれているが、じつによく考えられた深い小説だ。読んでいると、ブルースやソウルミュージックが文章から聞こえてくる。「大阪は世界に開かれている」と書いてあったが、まさに、心が開かれていく小説。ちょっと疲れたときに、読むのに、いいなあ。

たこ焼きの岸本
2021/01/31 00:28
『食堂のおばちゃん』のナニワ版か? 大衆性と下品はちがう。
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大阪人として、「たこ焼き、ヨシモト、タイガース」の三つでくくられたくないと、いつも思っている。この本は、つまらないベタな大阪が勢揃い。ヨシモトのつまらんギャグを本にしたようで、笑えない。どこが面白くて、これが本になるのか、わからない。大阪の真実性がなくて、大阪人として、めっちゃ不愉快。

みんなのナポリタン
2021/01/25 23:53
つまらないおばさん食べもの小説
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
この人の小説は、つねにおばさんくさい。爽やかでない。なので、つまらない。読んだ後に、おばさんのじっとりとした感じが貼りついたようで、いやな感じ。どうして、こんなにシリーズが続くのか、不思議。編集者がバカなのか。日本の出版界のレベルは下がったもんだ。

涙の花嫁行列
2021/01/26 00:06
絵に描いたような、ステロタイプにはまった、つまらん大阪
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このシリーズは、チープな漫画。ラノベです。こんな大阪、ありません。全作は、『大阪ほんま本大賞』をとったとか。めちゃくちゃですね。レベル、低すぎ。花嫁行列という単語自体、前時代的。大阪のリアルな姿からはほど遠いと思います。
「大阪ってええ街やわ」という予定調和、正常性バイアスのもとに書かれた、知能指数の低い作家の「小説」を読むのは、苦痛やし、かなしすぎるわ。
大阪は、もっと文化的にも深いし、もっと熟成したおとなの街や。こんんな小説が大阪をあらわしているなんてことになるのは「大阪ホンマ本大賞」の怠慢やと思う。ぜんぜん、リアルな大阪やない。 ええかげん、ちゃんと考えて、小説書いたほうがええんちゃうか?

あなたとオムライス
2021/01/31 00:24
おばさんの食べものラノベ
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中高年の食べものラノベ。
読んだ後、何も残らない。食べものをフックにしようという浅はかな魂胆が見え透いている。哲学がない。思想がない。だから、途中で読むのを、やめた。浅い、のひと言につきる。
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