NCC1701Hさんのレビュー一覧
投稿者:NCC1701H
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皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上
2021/02/09 22:14
海の都の物語、ローマ人の物語「ユリウス・カエサル」を彷彿とさせる代表的塩野作品
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女子高生が推しのアイドルを称えるが如き賞賛をもって書いたようなローマ人の物語「ユリウス・カエサル」や海の都の物語のヴェネツィアの続編かと思われる作品。好きなものを讃えられずにはいられない乙女心を感じられる。
読みずらいととらえる人もいるかもしれない独特の表現が、その純真さから湧き出てきた文章に表れている。
過去の作品を引用として宣伝しているところは少し鼻につくが、愛嬌として捉えれ読む。
何より彼女の作品の魅力は、続巻への期待感を前巻の最後に上手に記すところ。
最終巻の終わりに比べ天と地ほどの読者の心を掴んでいると思う。だから下巻は初版で買うしかない。
湖底の城 呉越春秋 7
2021/02/09 21:54
7巻が一番面白かった
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宮城谷作品は、どんなにドロドロした怨念や欲望をもった人物も、まるで秋の晴れ渡る雲一つない青空のような凛とした爽やかで描写している。伍子胥の復習心さえあれだけ爽やかに描写してしまうとは、ある意味大したものだ。
呉越の初戦を双方の視点から描いているこの7巻が最も面白く、いっきに読んでしまった。8巻以降は伍子胥の視点が少なくなって、范蠡の視点中心になってしまうのに対して、7巻は范蠡と伍子胥の双方の視点で話が展開していくところが、目が離せない。
楚漢名臣列伝
2021/02/09 21:28
「泗水亭」or「泗上亭」
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241ページの5行目。「泗水亭」ではなく「泗上亭」となっている。他は「泗水」で統一しているのにここだけ「泗上亭」となっている。「泗上亭」と記載している他の文献もあるが、全体として「泗水」で統一している中、「泗上」と記載するからには何か意味があるのか?それとも第一刷のまま8年を経過しているので、校閲のミスなのか?章の最初に出てくる名称なのでルビがふられており、ルビは「しじょう」と正しいルビになっている事から、単なる校閲ミスとも思えない。
三国志名臣列伝 後漢篇
2021/04/20 01:36
有り得ない誤植
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49ページの16行目、「皇后になって気象の烈しさをむきだしに」の「気象」は明らかに「気性」の誤植である。宮城谷氏が間違えたにせよ、通常、校閲の段階で気付く間違えだと思う。残念である。
内容としては、三国志では大きく取り上げられない人達は、実は活躍していたことを知り得た、非常に興味深い一冊である。
短編にありがちな事績のみ追いかける記述ではなく、短い中に物語性を包含させた、その人物の「歴史」になっている構成が秀逸である。
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