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M.Fさんのレビュー一覧

投稿者:M.F

44 件中 1 件~ 15 件を表示
日航123便墜落 遺物は真相を語る

日航123便墜落 遺物は真相を語る

2024/06/27 10:58

多くの方々に読まれるに値する本

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1985年に発生した日本航空機の墜落事故について、真相を追及した本である。
この本の著者は、上記の事故について真相を追及する本を複数執筆されており、本書は、「日航123便墜落の新事実」に次いで執筆されたものである。
先行して出版された上記の本を先に読んでおかないと、若干意味がわかりにくい部分はあるかもしれない。
その点は、購入を検討中の方に注意を促したい。

一方で、内容的には、丹念な分析をもとに、まっとうな推理がなされていると思う。
特に、墜落現場の残骸から、航空機の燃料には「含まれていない」はずのベンゼンが、多く検出されたのは、かなり決定的なことではないかと考える。
墜落事故後に、現場でなんらかの意図のもとに工作が加えられたことを、強く推測させる。

1985年というと、世の中がいわゆる「バブル景気」で好況となる、そのちょっと前の時代である。
バブル前夜の、比較的豊かであったはずの時代に、世の中の裏側ではどんなことがなされいていた(と合理的に推測される)のか、私達はしっかりと認識しておくべきである。
勘違いされたくは無いので断っておくが、これは、政治的な思想において右か左かといった問題ではなく、人としての「知的誠実さ」のようなものに関わる問題である。
(少なくとも、このレビューを書いている私は、特定の政治団体と関わりが有るような人間ではない。)

私達は、情報統制国家に暮らしている訳ではないのだから、本書に書かれているような事柄は、より多くの人々に知られて良い。
本書が提起する問題意識は、より多くの方々と共有されてしかるべきもので有る。
以上のような意味で、より多くの方々に読まれるに値する、素晴らしい本である。

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日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る

日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る

2024/05/18 09:29

権力は、時に恐ろしい面を見せる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1985年に発生した、日本航空機の墜落事故の真相を、探求した本である。

この本の著者が、複数の目撃証言等を元に、(場合によっては専門家の知見も借りながら)推定した事柄が、もし正しいのであれば、本当に恐ろしいことがなされたものだと思う。

私も日本人であるから、この本の著者が推定しているような、なりふり構わぬ揉み消し工作がなされたとは、(本来であれば)信じたくはない。
しかしながら、数々の目撃証言や当時の遺体の状態(炭化した遺体)等を矛盾なく説明出来るひとつの可能性として、本書の主張するところはかなり有力な一説だと評価せざるを得ないのではないだろうか。

事故機のボイスレコーダーが公開されていないということもあり、完璧に正確な事故原因の推定など、誰にも不可能である。
そのような状況下にあって、本書の主張するところは、(完璧とはならずとも)、それでも、かなりの程度で真実に近づいている可能性が高いと考える。

「本当にそんなことがなされたのか」と考えると悲しくなり、絶望的な気分にさえなるが、民主主義社会における権力というもののありかたを考えるうえでも、多くの方々に読んでいただきたいと思う本である。

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よくわかる初等力学

よくわかる初等力学

2023/04/16 07:56

しっかりと説明がなされているテキスト

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大学レベルの力学を解説したテキストのひとつだが、その中でも、しっかりとした、丁寧な解説がなされたものに、該当すると思う。
場合によっては、結構煩雑な数式を展開することもいとわずに、力学の考え方が丁寧に説明されている。
反面、「何もそこまで徹底的に説明しなくても」と感じる人だって、中にはいると思う。
もっと、「あっさりとした」解説で済ませている本だって、いくらだって有ると思うので、この本を通読するか否かは、その人のレベルや専攻・趣向にもよると思う。
ひとつ例をあげる。
大学レベルの力学では、速度・加速度ベクトルを極座標であらわしたうえで、考察を加えることも多い。
ただし、そうは言っても、2次元の極座標にとどめて説明をする本も多いと思う。
本書においては、場合によっては、3次元の極座標も登場する。
ご自身で計算してみれば、おわかりになると思うが、3次元極座標表記の加速度(ベクトル)を計算してみるだけでも、わりと煩雑である。
(本書において、第5章の問い5-6で要求されている行為であり、結果自体も長い数式となる)。
大学レベルの力学をはじめて学ぶ方においては、その(計算)結果を見るだけでもやる気をなくしてしまう方が、なかにはいらっしゃると思う。
ただし、つきつめて詳しく解説がされているがゆえに、一冊手元に持っておいて、損をすることは無いと思う。
日頃は、より簡易なテキストを使っている方が、事典的に使うというのも考えられると思う。
(なお、私自身は一応、本文は通読した上で、このレビューを投稿している)
ただ、大学レベルの数学を、場合によっては容赦なく使って解説をする本なので(とりわけ後半になるほど)、例えば、大学に入学したばかりの春先の一年生には、ちょっとハードルが高い本ではある。
(巻末に、物理で使う数学についての解説もあるのだが、基本的には大学レベルの数学に馴染みの無い方が読むのは難しい本だと思う)

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情報を正しく選択するための認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学編

情報を正しく選択するための認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学編

2023/04/06 10:04

実用性高い

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

先行して刊行された、「認知バイアス事典」の続編に相当する書籍である。
「行動経済学・統計学・情報学編」とサブタイトルのついた本書では、日常の意思決定や判断に応用できそうな、実用的・実践的にも有意義な話題が目立つように感じる(特に1部と2部)。
また、個人的には、読んでいておもしろく感じる部分が多い本でもあった。
そのような訳で、先行して刊行された本を、まだ読んでいていない方にもおすすめしたい。
先行して刊行された書籍を、読んでいないと理解が出来ないような内容ではないと思う。
先行して刊行された書籍とあわせ、両方読むのが、より望ましいのかもしれないが(私自身は両方読んだ)、時間のない方は、本書についてだけでも目を通しておくならば、得るものがあるように思う。

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一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた 宗教編

一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた 宗教編

2024/05/06 22:29

興味深い

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

宗教という視点に絞って、世界史を概観する本である。
ある意味でマニアックに思われがちなテーマ設定の仕方である。
本書に類するような本は、それほど多くないように思う。
そんなユニークな本であるが、実際に手にして読んでみると、結構面白く感じられる。

宗教やそれに対する信仰心が社会を動かしてきた事例は、歴史的に見ても多いのだということが、生き生きと伝わってくる。
また、逆に、社会の中で権力を握る人間が、意図的に宗教を利用・操作してきた事例もあり、興味深い。

とは言っても、世界史に関して全くの初学者の方は、いきなり本書を読んでも、ほとんど理解できないと思う。
一連のシリーズのなかで刊行された書籍であるため、タイトルの中に「世界史の教科書」という言葉が使われているが、本書に関していうならば、これから世界史を学ぶ人のための「教科書」というよりは、むしろ、既にある程度は世界史的常識をおさえている人のための、「副読本」といったレベルだと、私は感じている。
世界史について一通りの知識・理解が有る方には、ぜひ一度読んでみることをお勧めしたいと思う。
面白くてためになる本である。

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思考の方法学

思考の方法学

2023/12/25 20:59

文系出身者にもおすすめ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

書籍のタイトルは、「思考の方法学」となっているが、もう少し具体的に紹介するならば、モデル分析について書かれた本である。
こういう紹介をすると、いわゆる「数理モデル」のことを思い浮かべる方も多いかもしれない。
しかし、本書が考察の対象とするモデルは、もう少し広い範囲にわたる。
モデル分析といっても色々有るのであり、本書では、数理モデルだけには限定されることなく、幅広く考察が進められてゆく。
そんな本書は、文系出身の方にとっても、有益・有用な書籍になっていると思う。

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もういちど読みとおす山川新日本史 下

もういちど読みとおす山川新日本史 下

2023/07/23 11:17

信頼性有ると思う

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一般向けの日本史概説書は、本書以外にも、様々な出版社から多数刊行されていると思う。
そういったなかにあって、本書は、高等学校の検定済教科書をベースにして作成されたことに特徴がある。
教科書をベースにしつつも、一般書籍化されるにあたり、二分冊化がされており、本書はそのうちの下巻にあたる。

以上のようななりたちの本書は、数多く有る日本史概説書の中でも、記述内容に関して、かなり信頼性がおける部類に入るのではないかと考える。

ただし、一般論として言うならば、教科書というのは、記述内容の正確性を評価する声が有る一方で、初学者にとっては読みにくい・とっつきにくいものも多い。
(そもそも、教科書は、教師の解説のもとで読み進めることが予定されているものなので、上のような傾向自体はある意味、仕方がないことである。)
そして、以上のような一般的傾向にかかわらず、本書に関しては、教科書がベースになっていることが信じられないくらいの読みやすさも、兼ね備えているように、私は思う。

しいて疑問点をひとつ提起させていただくならば、以下の通り。
すなわち、本書のベースになったとされる教科書(「新日本史」/山川出版社)は、2023年4月現在、旧課程・「日本史B」の教科書として入手可能であるので、本書を購入するのであれば、いっそのこと、教科書そのものを購入してしまうのも、ひとつの選択肢になり得るのではないか。

私自身は、下巻の方だけ購入した後で、(上巻は買わずに)、ベースになった教科書そのものを購入した。
(高値をつける怪しげな店からではなく、定価で販売する、正規の教科書取次店から購入した)

もしかすると、高校生向けの教科書など、一般人には手に入れられないと、そう思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれない。
しかし、そうではない。
確かに、一般の書店で手に入れられる訳ではないが、インターネットで検索する程度のことで、その入手方法自体は簡単に調べられる。
ついでに、教科書の定価についても、検索してみるといいだろう。
1000円にも至らない定価を、認識出来るはずである。

以下に申し上げることは、日本史に限らず、幅広く(他の分野にも)該当すると思う。

すなわち、一般人が何かを学ぼう(学び直そう)とするとき、生徒向けの教科書は、結構頼りになる。
教科書は、その製作過程において、当該分野において名の通った学者が、執筆者や監修者として協力していることも多い。
また、文部科学省検定済ということもあり、内容的にも、一般書籍に比べると信用性が高いと考え得る。

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情報を正しく選択するための認知バイアス事典 世界と自分の見え方を変える「60の心のクセ」のトリセツ

情報を正しく選択するための認知バイアス事典 世界と自分の見え方を変える「60の心のクセ」のトリセツ

2023/03/23 11:43

読み易い認知バイアスに関する本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

近年は、人間の認知の歪み・偏りを題材とする本が、何年かおきに話題をさらう傾向があるように思う。
(「ファストアンドスロー」等が代表例といえようか)
タイトルからも予想されるように、本書も、そういう分野に属する本と言えるだろう。
そういうなかにあって、本書の特色はといえば、かなり、読み易い・わかり易いように工夫されていることにあると思う。
今までこの分野の本を読んだことがない方にも、十分おすすめ出来る。
このレビューを作成している時点においては、既に、本書の続編に相当する「認知バイアス事典 行動経済学・統計学・情報学編」が刊行されており、興味を持った場合には、さらに知識を深めるステップが用意されているのも嬉しいところである。

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秘伝の微積物理 高校までの物理と微積を使った物理のちがいがよくわかる!

秘伝の微積物理 高校までの物理と微積を使った物理のちがいがよくわかる!

2021/06/17 11:33

普通の意味で良い、高校物理の解説本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いわゆる、大人の学び直しの目的で、高校レベルの力学と電磁気学が解説されている本書を、利用させていただいた。
「秘伝の微積物理」という、ちょっと謎めいたタイトルがついているけれど、実際に読んでみて私が抱いた感想は、ごく普通の意味で、良い・正統的な物理の解説書だということ。
ことさらに奇をてらったような本とは、思わない。

上述のような目的で本書を読んだ私には、現役高校生の方にとって、この本が有益かどうかはわからない。
しかし、私のような、学び直し目的の大人の方に対しては、お勧めし得る。
なぜなら、微積分を既に知っている大人の目線から見れば、本書のように、数学の成果を使って物理現象を説明してもらった方が、格段にわかりやすく、また、自然に理解が出来るからである。
肝腎の、物理そのもののレベルに関しては、高校時分に物理を履修した方であれば、問題なく理解出来る範囲内で有る。
(高校物理の学習経験が無い方にとっても本書が理解可能であるかは、私にはわからない。)

動画による解説講義が、インターネット上で公開されているのも嬉しいところで、個人的には、結構、それも理解の助けになったと考えている。
感謝をし、高く評価をさせていただきたい。

注意点をひとつ。
力学と電磁気学以外の分野に関しては、全く記載がないこともあり、この本だけでは、高校物理の全範囲を見直すことは出来ない。

(追記・追想)
大学まで含め、学校をとっくの昔に卒業し、受験などとは関係が無い大人だからこそ、第三者的立場から客観的に見られる部分を、指摘させていただく。
「高校物理」と言われる分野は、特異な状況に置かれていると思う。
そこで扱う物理学的内容にふさわしいだけの「数学的道具」が、絶望的といってもよいくらいに不足している。
本来なら必要とされる道具立てが、ことごとく不足をしている。
例えば、ベクトルの外積、ベクトル関数の微分・線積分。この程度のことに関してさえ、高校までの、いわゆる「学校数学」の範囲には含まれていない。
暗記するな・理解せよなどと、言われることも有るが、そもそも道具の方が学校数学の範囲に限定されていると、説明が難しい物理公式だって有る。(あるいは、極めて限定された状況を、あえて設定した上での説明となる)
そのせいか、「高校物理」を解説した本は、非常に技巧的というか、ある種、算数的な説明を採用しているものも多い。
そういう中に有って、この本は、大人の目から見ると正攻法な解説がなされていると、とらえられる。
場合によっては、学校数学の範囲「外」の道具を使うことすら恐れずに、切れ味良い・テンポ良い解説がなされている。

それでも、(現役高校生が読む場合も想定して書かれているせいか)、一定の限界が感じられる部分は有る。
例えば、講義(14)に出てくる微分方程式の解法に関しては、まわりくどさを感じた。(推測をさせていただくならば、オイラーの公式が学校数学の範囲外で有るために、あえて変数分離形に持ち込まざるを得なかった部分が有るのではないだろうか。率直に言って、そういった理由でもない限り、変数分離形に持ち込んだ方が解きやすいとは、私には思えなかった。)
また、講義(32)の交流RLC直列回路に関する非同次微分方程式については、数学的には特殊解と呼ばれるものしか出していない(一般解に関しては全く言及がない)。したがって、より精密で一般性の有る分析を求める場合には、足りなくなるはずである。ただし、たかだか高大接続レベルを対象とした本に、そこまでの説明を求めても仕方がない部分は有るので、基本的には良い本である。

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歴史は「べき乗則」で動く 種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学

歴史は「べき乗則」で動く 種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学

2021/05/01 02:54

名著だと、私は思う

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ジャンルとしては、複雑系科学という分野に属する話題を扱った本で有る。
本のタイトルの中に「歴史」という言葉が入っているし、また、本文中においても、歴史上の出来事につき言及をする場合が、しばしばあるのだが、基本的には、複雑系科学における成果をふまえた上で、いわば、その応用のひとつとしての歴史分析が試みられている、と、とらえるべきではないかと考える。
歴史とは関係の無い、山火事の事例が出てくることから考えても、(歴史ではなく)、複雑系科学の本であることは明らかだと思うので、タイトルから誤解をなさらないよう、一応、注意を喚起させていただく。
ただ、いずれにせよ、歴史をネタにした部分であれ、それ以外の部分についてであれ、私としては、非常に興味深い事例が多く、知的刺激を大いに受けた。
文庫化される以前のもとになった本は、それほど最近の出版ではないようだ。しかし、文・理系どちらかや世代を問わず、今後も、幅広い層に読み続けてゆかれるだけの価値がある本ではないかと考える。
複雑系科学に関する話題ということで、理系よりのテーマを扱っていることは確かなのだが、難しい数式を並べたてたような本ではないので、ぜひ文系の方にも読んでいただきたいと思うし、また、そのくらいの価値が有る本だと思う。
なお、複雑系そのものに関する前提知識は、無くても読めると、私は思っている。私自身は、この分野に関する前提知識がないままに読み通してしまった。
ただ、ある種の確率・統計的思考にはなじみが有ったほうが、読みやすい部分が有るかもしれないとは思う。

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高校生からわかる複素解析

高校生からわかる複素解析

2021/04/03 15:11

わかりやすい複素解析の入門書

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

わかりやすい複素解析の入門書である。
数式の展開も丁寧で、途中経過が省略されることもほとんどなく、初学者でも十分についてゆかれる内容だと思う。
後半になってくると、長い数式の展開が続くような箇所も有り(ローラン展開のところなど)、さすがに、少々は煩雑さを感じてしまうが、前提となる事柄を確認しながら、焦らずに読み進めてゆけば、十分についてゆかれると思う。

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現代数学はじめの一歩集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか

現代数学はじめの一歩集合と位相 数学はいかに「無限」をかぞえたのか

2024/03/27 05:28

読みやすい、集合・位相への入門書

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

集合・位相への入門書である。
これらの分野は、数学の中でも、特に抽象的な議論が多い分野だと思うが、そんな分野につき、時にはたとえ話のようなものも折り込みながら、上手く解説していると思う。
もしかしたら、数学的厳密さという点では欠けている部分もあるのかもしれないが、この分野の本としては、かなり、わかりやすい部類に属すると思う。
これから集合・位相を学ぼうとする方におすすめ出来る本だと思う。
あるいはまた、一般的な集合・位相の教科書に取り組んでみたものの、挫折してしまったような方にもおすすめ出来る本だと思う。

都心の大型書店を覗いてみると、例えば微積分に関しては驚くほど多くの書籍が刊行されていて、有名教科書は平積みにされていたりする。
それに比べると、集合・位相という分野は地味でマイナーなイメージを持たれがちだ。
しかしながら、この分野は他の数学各分野を学ぶ際の基礎となるし、計算というより「論理」が主体となるこの分野を学ぶことは、高校段階まで数学が得意であった方にとっても新たな発見があるものと思う。
そんな集合・位相を学ぶ際の最初の一冊として、本書は適しているのではないかと思う。

もっとも、入門のための書物ということもあり、多くの大学生向け教科書には記載があるものの、本書ではとりあげられていない事柄も多い。
全体のページ数のおよそ3分の2を集合に関する記述に使っているため、記述量が少ない位相に関して、特にそういう傾向が見られるように思う。
本書の記載内容を超える部分をも学びたい方のためには、巻末に、さらなる学習にむけた参考書が紹介されている。
紹介されているそれぞれの書物につき、書名・著者名の羅列にとどまらず、本書の著者による簡単な紹介文も記載されているので、参考になると思う。

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微分積分学の試練 実数の連続性とε−δ

微分積分学の試練 実数の連続性とε−δ

2024/03/14 17:27

微分積分を厳密に理解したい人に

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

微分・積分を精密・正確に理解しようとする場合に必要となる前提の事項が、丁寧に解説されている。
多くの数学書に見られるような、いわゆる「行間」は、本書に関してはほとんど無いと思う。
また、本書の内容をもとにした動画講義が、YouTubeにおいて公開されており(2024年3月時点での情報)、これも理解の助けになると思われる。
なお、書籍のタイトルは「微分積分学の試練」となっているが、その内容はどうかというと、位相の教科書・参考書に記載されているような事柄の記載が、意外と多い。

以上のような特色をもつ本書は、個人的にはいい本だと思うし、買ってよかったとも思っている。

ただ、反面において、計算さえ出来るようになればよいといったような、いってみれば実用・実践に徹したスタンスで微分・積分を学ぶ方には、向いていない本だと思う。
現実問題として、大学生向けの微積分の参考書においても、最大値・最小値の定理を、証明抜きで、あたかも公理のように前提とした上で話を進めるような本は存在する。
「それで良いではないか、微分・積分の計算さえ、早く正確に出来るようになれば問題ない」という考えの方には本書は向かないと思う。

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場を支配する「悪の論理」技法 常識・道徳・権力からの解放と、思想で遊ぶ快楽

場を支配する「悪の論理」技法 常識・道徳・権力からの解放と、思想で遊ぶ快楽

2024/02/07 10:46

論理から思想の自由へ

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物事を論理的に考えようとするときの基本からスタートして、真に自由なる思考にまで読者を案内してくれる良書。
本文の構成は、レベルに応じた3部構成となっている。
私の考えでは、論理が主題となっている1部及び2部だけをとって構成したとしても、その部分だけでも読む価値が十分に有ると認められるような、良書で有る。
(1部は、実際に行われたチャット会話を題材としており、生々しくも記録されたやりとりに関して、感じ方は人それぞれだと思うが、2部に記載された内容は、極めてオーソドックスだと思う。)

私が思うに、一見もっともらしく思われるが、実のところ全く論理的な根拠を欠く主張というのは、たちが悪い。
冷静に・理性的に考えれば根拠は全く無い主張であるにかかわらず、いたずらに常識や感情・直感的判断に訴えかけてくるような言説は多い。
巷にあふれるそんな主張・言説にまどわされないためにも、強くこの本をおすすめしたい。
巻末付録の「悪の名言辞典」ともあわせて、きっと役に立ってくれるはずだ。

残念ながら、大手マスコミにより発信されているような言説においてさえ、本書の2部が列挙するような誤った推論にもとづくものは、少なくないように思える。
その程度の無責任な言説に惑わされないレベルの知性はそなえていたいものだ。

なお、私が購入した書店では、ビジネス書(交渉・ディベート)のコーナーに分類されていたが、ビジネスマン(ビジネスウーマン)向けに特化した内容の本とは、思えない。
私は、本文に関しては全て読み通したうえでこのレビューを作成しているのだが、実際に読み終えた後の実感として指摘させていただくならば、ビジネス向けに特化した内容とは、全く思えない。
知的・理性的であろうとする全ての方々に対して、幅広くおすすめし得る良書であると思う。

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運動脳 BRAIN

運動脳 BRAIN

2023/11/21 10:33

書かれていることを実践するならば、役にたち得る本だと思う

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手短に言えば、「運動することは脳のために良い」ということを主張した本。

具体的には、ストレス対策から認知症対策・子どもの学力向上・うつ病治療に至るまで様々な事柄につき、「運動」との因果関係を指摘していく。
そんな本書には、何でもかんでも「運動」と関連付けようとしている、という印象を持つ方もいらっしゃるかもしれない。
とはいっても、この本は、決して、怪しげな民間療法について記述した本ではなく、その記述内容は、あくまで科学的研究成果をふまえたものになっている。
一般向けの書籍では有るが、科学的根拠に基づく本、というふれこみである。

レビューの冒頭において手短に紹介した様な本書の特徴のため、本書は、実用書・実践のための書物としての性格が強いといえる。
読んで、「面白かった」・「ためになると思った」。それで終わりという書物ではない。
もし、本書を読んだことが本当の意味で「役にたつ」・「ためになる」場合が有るとすれば、それは、「書物のなかで推奨されている運動を実際に行った場合」以外にはあり得ない。
私自身は、この本の内容をわりとまともに受け取っている(信じている)ため、推奨されている「運動」を、既にやり初めている。

「運動」と聞くと尻込みする方もいらっしゃるかもしれないが、驚くほどのものではない。
どのような効果を期待するかによっても違いは有るが、本書のなかで推奨されている運動は、一回につきたかだか30ー40分程度の時間にとどまるものがほとんどである。
(有酸素運動が推奨される場合が多い)
しかも、毎日ではなく、週3ー4日程度の実施で効果を認める場合が多い。

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