ひでくんさんのレビュー一覧
投稿者:ひでくん

転がる香港に苔は生えない
2021/05/28 20:11
ガイドブックの次に読みたい香港本
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昨年生まれて初めて香港を一人旅し、セントラル周辺の圧倒的な活気に衝撃を受けて帰国してから手に取ったのがこの本。
あの何とも言えないエネルギーの源泉は、常により良い場所を求めて忙しなく移動を繰り返す香港人の気質にあったのだなと思った。ガイドブックには当然載っていない香港の歴史、実像が筆者の身近な人々の生活・人生を通して丹念に描かれている。
個人的には「夢破れてカナダから戻ってきたエリート」の阿強、台湾育ちでリベラルなインテリ大学院生の文道の章が特に好き。十分おっさんになったであろう彼らが今頃どうしているのか気になる。
文道は文筆家として活躍しているようでWikiにも載っている。阿強はカナダに行った意味を見つけられているといいな。

日本の路地を旅する
2021/05/24 20:18
筆者渾身の一作
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被差別部落とか同和問題という言葉を、今まで生きてきた中で、私はしばしば耳にすることがありました。しかし、その言葉の中身が、本当の意味が、分かりませんでした。
筆者の衒いのない文章は、私の中の疑問を、丁寧に解決してくれました。
筆者の渾身の作品を、とても興味深く読ませていただきました。学ぶところが沢山あり一読の価値ありです。

サバイバル家族
2021/03/27 21:07
服部式哲学のシンプルな暮らしが、本当の豊かさだと感じる
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著者の服部さんは今まで、登山や狩猟を通して生まれた考察、哲学を文章に表現していた。今回は、著者の家族の日常を赤裸々に描きながら、日々「生き死に」を考察し続ける著者の思考に触れることができる。
登山や狩猟の話よりも、面白く読めた。

最弱球団 高橋ユニオンズ青春記
2022/04/30 16:22
よくぞ、このマイナー球団を題材に出来ました
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当時の資料が少ない中、よく調べ上げた力作。初代プロ野球ニュースのキャスター佐々木信也さんが所属していたことぐらいしか知られていない中、創業者の高橋龍太郎氏の苦悩と巨人を始めた球団の思惑に翻弄されている姿が興味を呼びます。歴史の中で埋もれさせたくない球団ストーリーです。

ローカルバスの終点へ
2022/01/27 19:24
失われたバスの旅
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時代は昭和の最後のあたり。
宮脇俊三がローカルバスを旅する。
硬質な文体に時代を感じる。
鄙びた地方の風景、
老人と子どもの描写、
ローカルバスの便数の少なさとその低速な運行の様子など、
現代では失われた旅情を感じることができる。

沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝
2022/01/27 19:22
すばらしき労作
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戦前から連綿と続いた右翼人脈により今に続く格闘技、芸能の興行が拓かれていく。その節目節目に深く関わり、キックボクシングを創設し、五木ひろしを世に送り出した男の野望の顛末を、夥しい証言と史料によって事実を繋げ掘り起こしていった、いわば戦後興行裏面史。

井田真木子著作撰集 第2集
2021/12/26 16:03
「赤本」と「青本」合わせて見える全体像
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ノンフィクションというジャンルが希薄化する現代において、その有効性と可能性を示す作品群である。1集の「赤本」、2集の「青本」を合わせて読めば、さらにこの作家の輪郭がはっきりと見えてくる。夭逝に近いだけに若書きの文体もあるが、むしろ、そういった瑞々しい感覚が訴求力を持っている。若い世代に読んでもらいたい、との読後感。この作家の遺志を継ぐ気鋭、新人のノンフィクション作品を読みたくなった。

知床半島
2021/12/26 14:31
知床半島に行ってみたい
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流氷、雪、夏の山、鹿、クジラ、人々のくらし、いろいろな知床半島の風景がおさめられています。
知床半島についてのガイドもたくさん載っていて、行ってみたくなりました。
流氷の上歩けるのすごいし、あと夏の山の写真もかっこいい。
とても面白い写真集でした。

おなかがすいたハラペコだ。 3 あっ、ごはん炊くの忘れてた!
2021/07/26 22:09
食べ物をめぐるエッセイ
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椎名誠さんの連載エッセイ集です。
今回の題材は食べ物。
既に紹介されたエピソードの焼き直しも多いが、そこは椎名節の軽快な筆致でご愛嬌というべきか。
フアンには何よりのプレゼントです。

こんな写真を撮ってきた
2021/07/26 21:57
これまでのシーナ写真の集大成
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椎名誠さんの優しい目線で撮る写真とエッセイが好きで長い間、著書を買い続けていましたが、今回久しぶりにこちらの写真集を求めました。大満足です。写真のセレクトはご本人ではなく編集の方がおびただしい量の写真から選んだもので、ご本人も新鮮な気持ちで過去撮った写真に向き合ったそうです。
巻末のプロフィール写真は、なんとお孫さん撮影。なんとも愛おしい顔をされています。
大事な家族をカメラで撮りたくなる写真集です。

昭和十七年の夏 幻の甲子園 戦時下の球児たち
2021/05/26 21:26
『幻の甲子園』は実在した!
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よく調べ、真摯に掘り下げてくれた事に感謝の思ひさへ湧いて来る。「幻の甲子園」があった事を聞いた時は、本当に驚いた。昭和十七年の夏、ガタルカナルの激闘の頃にである。本書に書かれた十五試合の熱戦が紛う事なく実在し、詳細丁寧な球譜として再現記録された事に限りない喜びを感じる。苦難の時代にあったノンフィクションに描かれた事実をきっちり受け継ぎたい。

新・日本百名道 美しい日本の道、新選100!!
2021/05/26 21:24
旅行好きにはオススメ
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景色が綺麗な、行ってみたいと思わせる道が結構載っており見ていて楽しい。
遠出をする前に一冊持っておくと幅が広がりそうで良いと思う
人生を変える一冊になりそうです。
撮影ポイントが記されていることが大変ありがたいです。

聖路加病院訪問看護科 11人のナースたち
2021/05/26 21:18
訪問看護はすごい
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高齢、精神障害など訪問看護を推奨しています。この本を読むと本当に訪問看護は大切であり看護婦さんが増え、訪問看護が広まるとよいと思いました。
専門書というよりドキメンタリー的に書いてあるので読みやすくあっという間に読み終わりました。

天皇陛下・美智子さま祈りの三十年
2021/03/28 20:17
感謝
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天皇明仁さま、皇后美智子さま。お二人が被災者に語り掛けるとき、膝を床についてお話されたエピソードは有名ですが、宮内庁や内閣の反対意見を押しきって「安全宣言」が発令される前に被災地に足を運ばれていたことには驚きました。本書に収録されている数々のエピソードには、国民の気持ちに寄り添うお二人の心からの優しさが溢れています。「平成」という時代を支えてくださって、ありがとうございました