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  3. りらさんのレビュー一覧

りらさんのレビュー一覧

投稿者:りら

279 件中 31 件~ 45 件を表示
ありがとう、さようなら

ありがとう、さようなら

2024/05/18 21:20

中学校教諭時代のエッセイ

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まいこさんの中学校教諭時代に出会った人たちと日常、感じたことを綴ったエッセイ。
中学生と過ごす中で、いろんなことに気づいたり、感動したり、一緒にわくわくすることをしたり…、毎日育っている人たちからの溢れるエネルギーを受け取っている様子を瑞々しく切り取っている。
生徒たちが大好き!な様子がキラキラした文章全体から伝わってくる。
そういう先生に受け持ってもらっている生徒たちも幸せだと思う。

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雲を紡ぐ

雲を紡ぐ

2024/05/12 08:32

今が苦しい中高生におススメ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

学校で同級生たちとの関係に傷つき、不登校になった女子高生が祖父の工房でホームスパンに出会い、自分の進む道を見定めるまでの物語。

伊吹さんは、傷ついた人物がいろいろな人との交流から自分の現状を見つめ直し、どう生きていくのかを見出すまでの物語がうまい。
綺麗事ばかりでなく、人の強さ、弱さの両面性も描いており、どんな人でも悩み苦しみ後悔など抱えながらも今を生きていることがわかる。
また、家族それぞれの思いや葛藤、理解への努力、気づきへ、といった過程も、彼らの関わりがなければ至らなかったかもしれない。

親の言動に敏感になる年頃ではあるが、多くの親はこどもを大事に想っていて、苦労をしない人生を歩んでほしいと思っている。
その思いが強くなりすぎると、押しつけみたいになってしまい、ますます子からは受け入れられない。
親子関係のジレンマ…。

人との関係の苦しさから逃げるもありだが、人との関係からしか得られないものもある。
いわゆる斜めの関係で、優しく見守ってくれる人がいれば、いずれ傷ついてとんがったこころも癒され、ひとのいろいろな面に気づき、新たな道に進むことができる力が生まれてくるのかもなと思った。
そういう希望を持てる作品だった。


鮭溯上見たい。
今度盛岡出身の人に聞いてみよう!


民藝。
確かに、職人の手仕事による道具や布、着物などの自然で素朴なものに価値を見出すのは素敵だが、いかんせん手間暇ががかかっており、今や大変高価で、これを普段遣いできるひとは限られているのではと思う。
しかも、そこに価値を見出される前は二束三文で取引されていたこともあったかもしれない。
それを経て、芸術品として扱われるようになったら、高価すぎて普段遣いできないために売れにくくなり、長年かけて習得した技術を活かしてつくった物が売れないなら他の仕事に就くか、となり、衰退していくのはモヤモヤする…。
そこいらへんは物語の本筋ではないのであまり触れられていないが、結構大事なことではあると思う。

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勉強の価値

勉強の価値

2024/04/28 15:17

勉強の定義からその価値まで

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学校でやらされる勉強は楽しくない。
選ぶ余地もなく、学ぶ意味も教えられずに決められたことをインプットさせられる。
なんかわからんけどお腹いっぱいになるし、時々テストをされてその結果で色々言われる。
確かにな。

何かについてもっと知りたい、謎を解明したい、もっと良くするにはどうしたらいいか…など自分で決めて考え、いろいろな角度から調べたり、試したり、考えたり、そういうことが本当の勉強なんだ。
こういうのは大学以上での研究と同義。
それを楽しみながら続けていくことに価値がある。
こういう勉強を続けていくと、世の中知らないことは圧倒的に多くあり、自分の一生をかけたところで極めることができるかもわからないだらけなことに気づく。
だから、勉強を続けると人は謙虚になるのだ。
加えていうなら、そんな中でも勉強を続けている人に敬意を抱くのではないか。

勉強が趣味、そういう生活ができれば幸せだろうなと感じた。

ちなみに、私自身は、学校での勉強の意味は将来働くようになった時に必要な基礎学力をつけることと、興味のないことであっても学ぶ方法を自分なりに身につけることと考えている。

面白い視点の本だった。
最後まで一貫した論調で読みやすかった。

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鳥

2024/04/19 19:15

素敵な人たちと鳥たちのものがたり

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ステップシスターで仲良しな二人。
メールやzoomで大好きな鳥やら日頃の生活のことを話し合う。
素敵な関係。

いろんな季節の鳥の暮らしぶりと日頃の生活とを重ねて丁寧に描かれていて、時間はずっと同じ繰り返しではないことを思い知らされる。
愛らしい鳥たちの厳しい現実からも目を背けずに考える。

また、LGBTとかビーガン食、人間と動物の関係とか現代のトピックもさらっと盛り込んであって、今どきの本だなと思う。
話の中で読んで、自然に理解するきっかけになればいいなと感じた。
そういう意味で、中高生向けと思うが、早ければ小学生高学年でも読める本。

ほか二作も読んでみたい。

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転職の魔王様 2.0

転職の魔王様 2.0

2024/04/19 18:51

未谷が少しずつ成長

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一作目より良かった。

新しいキャラ、天間がなかなか興味深い。
1日見学はしないまでも、求職者寄りすぎなキャリコンは結構いる。
エージェントにはいないかも…だけど、キャリコン資格取ったばかりの人はそういう感じが多いように思う。
しかし、ここまで入れ込むとは…、どうしてこうなったのか知りたい。

が、来栖の深い人間理解には、及ばないな。
仕事は生活に直結している。
だからこそ、条件とかの上辺だけでなく、その人自身や場合によっては家族の状況だって把握しておく必要がある。
それを聞き出すのではなくて、会話などの中から掴んでいくのはかなり注意力を要するし、高度だ。
大抵は訓練して培うが、そういう聴き方を自然にできる人もいて、そういうひとは実はキャリコンだけでなく何の仕事でもうまくいくような気がする。
結局、仕事って人と人とのコミュニケーションだからな。

さて。
最後、来栖はえらい気を持たせて、未谷の背を推す役割。
口は悪いが、カッコよし。
で、優しい。

ぐいぐい読ませる。
さすが児童小説出身だ。
情景描写や人物の気持ちの表現が技巧的でなくて良い。

未谷の大阪編が気になる。

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思春期のトリセツ

思春期のトリセツ

2024/04/14 08:23

子育て中の親必読!

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脳のつくりから思春期世代を解説。
文章が適度に軽快で読みやすく、わかりやすかった。

こども脳からおとな脳になるにあたり、男女での違いがあるとか。
そういや、自分も中学生の頃は劣等感の塊だったよ。
さも、自分一人で乗り越えたふうに勘違いしてたけど、実は親の静かな見守りがあってこそなんだったとは。

思春期の頃、自分がどうだったかなんてすっかり忘れてしまって、こどもにイライラしていたが、そんなことは全く無意味どころかむしろ害でしかない。
そのことに、これまで読んだ本の中で一番納得できた。
イライラよりは同情なんだな。
あと、睡眠。早起き。たまご。風呂に浸かる。

自分もこどもも楽しく生きていきたい!と強く思う。
言うても100年しか生きられへんのやから。

思春期のこどもには言葉で伝えることが大事。

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なでし子物語

なでし子物語

2024/03/30 08:26

ひとりではどうにもならないことも…

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耀子、立海、照子。
それぞれままならない思いを抱えて生きている。
今の環境の中でしか生きられない。

おとなは、そこを分かった上で、もやもやした想いを抱えながらも、自分の振る舞いを決めることができる。
だけど、こどもは生まれながらにそこにいる。
それが全てだから、環境も自分も変えることができるなんて思いつきもしない。
そんな中、出会い、少しずつ関係性が深まるにつれ、変化していくそれぞれの気持ちを丁寧に描いている。

現実から目を背けて流されるままに生きるのではなくて、自分で変わろうと思えば変われることを教えられ、変わっていこうとする耀子の健気さに胸を打たれる。
一見天真爛漫のように見えながらも、病弱なために、なかなか友達ができず、人との距離感に不安を持つ立海。
初めて得た友達である燿子やWハムたちと過ごす時間を愛し、ずっと続くことを信じていたのに、父の意向で急に東京に連れ戻されることになった時の引き裂かれるような気持ち。
その二人を導く青井先生。
その様子を見守っていた照子も常夏荘を守る主人として、また縁が薄くなってしまった息子のことを想いながら、親子とは違うけれどもそれに近い想いを持つようになっていったのではないだろうか。

自分ではままならない環境の中で、どう生きていくかを決めるのは自分であるが、そういうことできると知らなければ、ただ生まれながらの環境の中で悔しい想いを抱えながらも生きていくしかない。
そう意味で教育は大事だ。
また、周囲のおとなが、こうした環境下にいるこどもたちに温かく接することで、人の優しさ、強さを知っていくこともできるだろう。
こどもは生まれてくる環境を選べない。
だから、導き。見守ってくれる人の存在は大きい。

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MUSICA TEAに教わる紅茶の楽しみ方

MUSICA TEAに教わる紅茶の楽しみ方

2024/03/24 23:13

紅茶に関するあれこれ

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長く供給に携わっているからこその視点から、平易に紅茶の知識を知ることができる。
カラー写真も多く、眺めているだけでも幸せに浸れる。
贅沢を言うなら、各紅茶の茶葉だけでなく、紅茶の水色もわかるような写真があればもっと良かった。

とにかく、紅茶を楽しむのに知っておきたいことひととおりがコンパクトにまとまっている。
自分なりに美味しく飲める紅茶に出逢える楽しみを持ち続けたい。

今、堂島にお店ないんだな。
あの高い天井が懐かしい。

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才能の正体

才能の正体

2024/03/18 08:27

才能というのは、持って生まれたものではない

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才能という言葉の定義から始まって、それが正しい訓練によって得ることのできる力であることをいろいろな本を事例を交えて解説する。
こどものようにひとりでそれができない、やり方を知らない人には周囲のサポートが必要だが、その前提として信頼関係が必要。

また、組織においては、目標をはっきりさせ、常にズレがないよう合わせていくことが大事。
それによって、各自が目標達成に向けて考えて、合理的な行動を取るようになる。
そのためにも、信頼関係が大事。
ゲーム理論がこんなところで出てくるとは。

組織運営にしろ、人材育成にしろ、いろいろな本を読んでみても、納得感のあるものには、必ず
信頼関係→目標共有→どうすればできるのかを考えて指導・支援→各自が考えて判断し行動する力が育つ→目標に向けて協力体制が整う→ひとりではなし得ない成功へ→一体感から更なる強固な組織へ
という図式が言葉は違えど語られる。
土台は、信頼関係なのだ。
人の可能性を信じる。
簡単そうに思うが、ひとには感情があり、なかなかに難しい時もある。
でも、原点はそこなのだと再認識した。
自分が疑っていてはいけない。

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ほったらかし投資術 全面改訂第3版

ほったらかし投資術 全面改訂第3版

2024/03/17 08:05

前の版よりシンプルになっている

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初版を持っているため図書館で借りたが、ものすごい予約数で半年以上待っての今。
まえがきでも書かれているように、よりシンプルになっている。
iDeCoもNISAも同じ考えで投資先は一本に絞ると。
必要な時に必要なだけうることとし、基本は買い足し続ける。
そのために手数料が安いものを選択する。
リスク回避のために投資先を分散するのが良いが、プロでも絞るのは難しいので、その値動きのインデックスに投資すればそれらをカバーできる。
要は、長期・分散・低コスト。
これが肝要ということ。
やや専門用語はあるが、理屈も説明されている。
ただ、その理屈は理解できなくても、どのように投資すればいいのかは分かる内容になっている。
前の本にあったリバランスとかも必要ないし、真の意味でほったらかし。
方針は一貫して明快である。

山崎元氏、年初に亡くなられたが、これだけはっきりとわかりやすくどこにも忖度せずに説明してくださる方はおられないように思う。
もっといろいろな本を読んでみたかった。
本当に惜しい。

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起立性調節障害お悩み解消BOOK 「朝起きられない」子に親ができること!

起立性調節障害お悩み解消BOOK 「朝起きられない」子に親ができること!

2024/02/18 16:01

起立性調節障害のことをわかりやすく解説

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そんな名前の病気があることすら知らなかったが、どういう病気なのか、診断のつきかた、似たような症状の病気について、治療、家や学校での過ごし方、周囲の接し方、予後などについてわかりやすく解説されていて、文字も大きく読みやすかった。
からだの病気ではあるが、気持ちの面から悪化することもあるようだ。
思春期に発症することが多く、表出する行動が朝起きられない、であるため、不登校になりがちで、サボりと思われがちだが、そうではなく、本人も苦しいのだというところ、世間ではあまり理解されていないと思う。
生活リズムを整える、食事など気をつける点も書いてあり、改善していくことへの希望が持てる。
支える周囲も疲れないようにしたいが、そちらへの配慮も見られた。

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金の角持つ子どもたち

金の角持つ子どもたち

2024/01/14 01:02

こどもを支える

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こどもの受験の時に塾の先生が勧めていたが、受験前には「今は読まない方が良い」として塾の本棚から外していた本。

読んでその理由を理解する。

理由があって、自分で決めて始めたことには、こどもであっても貫き通す力がある。
そして、おとながそういうこどもたちをしっかり支えることで、驚くほど伸びていく。
そういう信頼関係が大事。
おとなにもいろいろあるが、自分の経験から導き出す言動は、できれば自分を守るだけではなく、未来あるこどもたちに生きていく力をつける支えであってほしい、と自戒を込めて思った。

ちょうど今日から入試だ。
それぞれの親子、先生にはいろんな思いがあると思うが、こどもたちは皆自分の金の角で戦っている。

サンデル教授の「実力も運のうち」を読んですぐこれを読んだ。
なので、加地先生が美乃里に言った言葉が余計に響いた。

ほとんどの塾の先生は本当にこどもたちのことをよくみてくれている。
感謝しかない。

もしかしたら、学校の先生だって生活面だけでなく学力面でもこどもたちを支えたいと思っているかもしれない。
でも、授業のスピードについてこられないこどもに個別で教えたりすると贔屓だとか言われるのだろうか。
小野寺史宜さんの小説にそんな登場人物がいた。

それが平等であるべき公立の教育ならいっそ動画配信にしてしまったらどうなのか。
生身の先生が勉強を教えるっていうのは、生徒の理解度を確認しながら進められることに意味があるのだと思う。
今は学校の授業でわからないなら、塾で聞いてって普通に中学校の先生が言うのだとか。
そしたら、塾に行けない子の学習機会はなくなってしまう。
でも、その言葉は先生個人の思いではなく、贔屓にならないように個別対応はしないっていうことなら、あまりにもかなしすぎる。
義務教育の意味わかってます?と思う。

高校受験のために行く塾もかなり高額らしい。
それだったら、しっかり面倒見てくれる私学に行っても、かかるお金はそれほど変わらないと思うようになるのも無理はない。
でも、そういう余裕のない家庭にいるこどもたちはどうなるのか。

公教育ってなんなんだろうか。

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犬がいた季節

犬がいた季節

2024/01/08 23:44

昭和から21世紀に向かう間

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ちょうど第一話の高校三年生と同時代を生きてきたので、各時代を思い出しながら読む。
そうだな、この頃は男子は甘やかされ、女子は大学なんて、ましてや浪人なんて、という時代だった。
パン屋を手伝いながら早稲田受かるって、当時は第二次ベビーブームのはしりで、ものすごい数の受験生がいたんですけど、どんだけ賢いんですか…。
はともかくとして、どっちも言えない、淡い感じがそういう時代だなと思う。

F1を通じて接点がほぼなかった二人がアツい三日間を過ごす。
家から自転車で鈴鹿に行くという発想がまずウケる。
男子あるある、なのかもしれないけれど、こういう時間を共にできるって貴重だ。

そして、平成七年と言えば、震災と地下鉄の事件は話は外せない。
震災を経験しているため、これを描いた作品を読むと、当時を思い出さずにはいられない。
ご自身が被災していなくても相当の取材をして、人の気持ちまで汲み取って書いているのか、記録を読んで想像を膨らませて書いているのか、被災したからこそ色々な思いを載せているのか、考えてしまう。
家族でありながら、自分達の生活は守りたい。
知っている人が誰もいないところで、家族に迷惑をかけられないと自分の中にためていく。
そういう積み重ねが徐々に壊していく何か…。
今も震災はあり、建物などは再築しても人の生活は絶対に元には戻らないのだということは辛い現実ではあるが、寄り添っていきたい。
奈津子の選択は尊い。

スカーレットの話はキツかった。
詩乃ちゃん。。。
細かい事情は知らないが、なんとか力になりたい鷲尾くん。
今の彼にできる精一杯を向けてくれた、そのことが詩乃ちゃんの支えになったのは間違いない。

中原くん、見えない早瀬に振り回される。
が、一瞬を切り取ることができることの価値を先生とおじいちゃんに気付かされ、一皮剥けたね。
だけど、並べて描けば、自分にはまだ足りないものがあることに気づく。
何だか切ない。

最後の100周年エピソードは素敵すぎる。
これまでの登場人物が出てくる。
彼らそれぞれの時代に経験したことを通じて生きている、それが素敵。
その時代をただ見守ってきたのはコーシロー。
みんなが見守ってきたつもりだけど、迎え送ってきたのはコーシローだな。
そして、ついに早瀬と塩見をつないだね!

思うように描けるかどうか不安になっても、昨日より今日、今日より明日。
佳いものになると信じて描くしかない。
いつだってそうやって描いてきたよ。

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赤と白とロイヤルブルー

赤と白とロイヤルブルー

2023/12/09 14:27

こころの動きを丁寧に描写

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BL本だと聞いていたが(そうなんだけど)、気持ちの変化を丁寧に描いていて、体の関係がどうとかという具体なところは控えめなので、読者層を選ばず、広く読みやすい印象。
むしろ、普通にセレブの恋愛小説であって、青年の成長譚としても読める。

ヘンリー王子の王子たるべき外面と内面の繊細さの振り幅には、そう振る舞わざるを得ない立場のかなしさや苦しみがある。
そこに気づいて、というかそういう面を見せてくれるというところに惹かれていくアレックスの気持ちの動き。
そういう自分に戸惑いつつも思ったままを口にし、行動するアレックスに、さらに惹かれるヘンリー王子。
お互い自分にないものを相手に認め、ヘンリー王子はそれを守ろうとし、アレックスは追い求める。
その一途さに思慮深い王子も自分の気持ちに正直になる決意をして行動を起こす。
このあたりはハラハラするシーンでもあるが、非常に読み応えがある。

また、周囲の人たちが初めは戸惑っていても、概ね好意的に動いてくれて、二人の気持ちの大きな支えになっている。
本当に家族を大事に思うってこういうことだなと感じる。

また、今の時代、立場のある人だからといって、周囲の既定路線で生きる必要はなく、幸せを求めてもいいのだという世論で支えられる結末は良かった。
が、これはやはり当人同士や周囲の入念な準備のもとに、きちんと発表することができているからとも言える。
新しい関係性を作るのであれば、周囲を味方につけておくというのは大事だということも学べる。
自分達が幸せになるためには必要なことである。

映像化された作品がすごい人気らしい。
二人の振る舞い、服装、言葉遣い等対比を見てみたい!
訳も自然で読みやすかったので。

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傑作はまだ

傑作はまだ

2023/11/25 17:36

最後まで読んでタイトルに感じるものがある

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大卒後、就職せずにずっと職業作家として生きてきた男のところへ一度も会ったことはないが存在は知っている息子が訪ねてきて、同居生活を始める。
息子はコミュ力が高く、近所の人たちともすぐ仲良しになる。
おっさん(と息子が呼ぶ)は、ほとんど人との交流なしに生活してきたため、一般的な人付き合いができないが、そのことで不便を感じていないため、息子がいろいろ自分の生活をひっかきまわしているように感じてしまう。
しかし、実は自分のあまりにも世間知らずなところに気づいていく。
そして、他人にどう振舞ったら良いのかに戸惑うも、少しずつ行動を起こしていく。
人間の本質を描いていると思っていた自分が、実は一番人間のことをわかっていないんじゃないかと気づいていく、その過程が丁寧に、かつ温かく、笑える感じに描かれていて、さすが関西出身!と思う。
ここをぐいぐい読ませる話のつくりは、本当に巧い。

結末も温かい。
この優しい感じ好き。

現実が大変なのに、フィクションでまで、きつい内容に対峙したくないのは、全く同感。

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