ひめさんのレビュー一覧
投稿者:ひめ
14 件中 1 件~ 14 件を表示 |
雨天順延
2004/02/16 19:13
テレビが恥かしい、ということは……
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落ち込んだ時は、よくナンシー関を読み返します。
そのたび「ああ、最近テレビみてないなあ」って思ったりして。
いや、ゲームとか借りたビデオは見るんですけど、テレビ番組は見なくなりました。
この本に出てくる番組も、ものの見事に全部見てません。
でも見てなくても、全部わかります。っていうか、見た以上に理解できます。
それは、大丈夫。
そして当然、今読んでも面白いです。十五歳以上の人なら楽勝。
ちゃんとした仕事をしている人には、とびきり気合の入った批評を、そうでない人にはそれなりの批評。微妙なえこひいきが、妙にうれしかったりして。
久本雅美評には思わず鳥肌がたちますし、その次で触れる人には、やはりそれなりだったりとか。
あと各文章の最後の2〜3行できゅっとまとめる、いかにも昭和的なスタイルがしみじみとかっこいいな、とか。
しかし一つだけ疑問だったのが、TVチャンピオンの「大食い選手権」にだけ、ひじょうに入れ込んでいるところでした。
でも何回か繰り返し読むうちに、万が一、もしかしたら、この番組にどうしても惹かれてしまう著者の嗜好が、他界の二十歩手前ぐらいの理由になってやしないかと、ちょっとぞっとしたりもしました。
そしてテレビ番組が恥かしいということは、こっち側にいる自分も十分恥かしいかもしれない……ということも、きっとわかってらしたのではないかな、とか想像したりもするわけです。
じゃなきゃ書けないっすよね、こんな風に。
で……そーゆー意味でも、解説はちょっと恥かしかったかも。
宗教なんかこわくない!
2002/06/11 16:20
まさか泣くとは思わなかった
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いやー、ものすごい情報量です。ちょっとずつ時間をかけて読んでも、いいんじゃないでしょうか。それだけの価値はあると思いますもの。
特に、今なんか悩んでいる人に、オススメ。
「なかなか答を出せない自分には、なにか“欠陥”があるのかもしれない」
はい。これに対するはっきりとした回答があります。
わたしゃ泣きました。自分でもバカだと思いましたが。でもどうしようもありませんでしたよ。
他にも、仏教やキリスト教に関する、外側からの乱暴なくらい大まかで、でもわかりやすい概要があります。
この本をはじめの一歩にして、いろんな書籍の度をするのもおもしろいでしょう。
そーゆー気にさせてくれる一冊です。
推定恋愛 Two‐years
2002/07/10 10:08
リアルな恋愛模様にのめりこむ
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うーん、なんともリアルな恋愛小説でありました。全部で24編。1編はひじょうに短いです。やたらなコミックなんかよりずっと読みやすくて、あっという間に終わりました。
のめりこみまくりでした。
このコしょうがないなあとか、ありがちだよねコレ、などと思いつつも、どの女のコのことも応援したくなってしまう不思議な魅力があります。
そうだよねえ。恋愛ってこんな風に、ちょっと面倒くさいんだよねぇ。んで、迷うんだよねぇ、いつも。
しかし、コレ書いた森浩美さんはれっきとした男性らしいです。おおコワッ。
個人的にくらもちふさこでコミック化希望。
陰陽師 付喪神ノ巻
2002/06/27 01:05
通勤電車で平安旅行
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どうしてなんでしょう。この陰陽師のシリーズはどんなに急いで読んでも、お話の内側のゆっくりゆっくり流れる時間が身体に染み渡ってくるようです。
加えてこのシリーズ三作目は、いつにもまして「香り高い」お話になってきます。
闇の中から濃く匂う草草、炎と煙、女人の髪や衣装に焚きしめられた香、そして血と腐肉。
そしておなじみの晴明と博雅の話し声が、前回よりももっと近くから聞こえてくるように感じられました。
ああ、また来れましたねえ、あの世界に。
会社の行き帰りが楽しみになった、一冊でした。
男を抱くということ
2002/06/11 18:10
刺激を超えて届く、貴重な現実と思い
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たしかに刺激的な本です。興味本位で読む人の需要にも充分に答えているでしょう。
やっぱり思います。「うわーっ、すげぇ!」って。
逆にいうと、その性的嗜好の描写が受け取りにくい人もいるかもしれません。
でもそれは、少なくとも2名の著者が性的にややマイノリティーに属し、欲するものが「戦わないと手に入らなかった」から。
だから全編、ひじょうに真面目に語られています。その真剣さには、やはり心をうたれるのでした。
そしてこんな極私的な世界でさえ、社会的な刷り込みが多分に影響しているという事実。
そのことはもういたるところで言われていますが、こうも次々と実例を出して示されると、やはりもう一度立ち止まって考えざるをえません。
でも3人とも、やさしくてタフだから。
それがこの本のいちばんの魅力でしょう。
いい女たちです。
美人画報ワンダー
2004/02/16 20:23
いきなりヤラれちゃったモヨコさんではありましたが……
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のっけから、ヤラれてしまった著者の嘆きからはじまります。
理由は前回「ハイパー」が売れて、押し寄せてきた「ブス!!」の指摘。
うわあ、怖い。
すっげー、落ち込んだらしいです。
でもそれをはねのけてこそ、本物の美人への道が開けるのだとか。
というオープニングではじまる今回の内容は「女子は仕事ができてもきれいじゃなければダメ」といった前回とは微妙にちがって、柔らかいニュアンスが出ていて、個人的には読みやすかったです。
でも情報の確かさは、ちゃんと前回並みだと思います。
わたしも肩こりなおりました。「あし指くつ下」で。イオン入ってなくてもOK。
シリーズ最終巻として、かなりいい着陸の仕方ができたのではないでしょうか。
コース料理のデザート的な、さっぱりと甘い感じがよかったです。
人身御供論 通過儀礼としての殺人
2004/02/16 18:31
「陰摩羅鬼の瑕」がイマイチだった人のために
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毎回毎回すごく楽しみにしている「京極堂シリーズ」ですが、今回は今ひとつ……面白くなかったというより、ピンときませんでした。内容がではなく、精神的にあまり奥までヒットしなかったかなあ、なんて。
何か、たりない感じ。
あれだけ長いあの小説で、でもまだちゃんと説明されていない部分がある感じ。
そのことが何となくひっかかってて、この本に巡り合いました。
表紙の裏をひょっとのぞいたら、これ京極さんが装丁しているんですね。
じゃあ手にとるはずだ、と納得です。
内容は裏表紙にあるように昔話「猿婿入」をキーにして、「ホットロード」や「タッチ」や「めぞん一刻」では、なぜ主人公に最初に求婚する男性が死んでしまうのか、を探っていくのですが、初出が94年だけあって、最近に著者が書かれたものほど読みやすくはないです。わたしのレベルでは、けっこうくたびれた部分もありました。
でもヒミツは最後に、ちゃんと解き明かされるのです。
なんでもマンガでいい表せちゃうところ、やっぱすごいな。
で、これ読んでから「陰摩羅鬼〜」を読み返すと、俄然感じ方が変りました。
うるうるうる、です。
そしてこの「人身御供論」にあえて書かれなかった答えも「陰摩羅鬼〜」には出てきます。ええーと、P537上段の一番最後の行。うーん、痛いなあ。
木の国の媛
2002/07/10 09:48
イメージのクリアな明るい和製ファンタジー
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主人公の女の子が、故郷をなくし神様に導かれて異国の地を旅していく和製ファンタジーロマンであります。単純といえば単純なストーリーですが、ぜんぜん退屈しません。
悪いヤツ、ヤなヤツがまったく出てこないのに、お話はくるくると展開していきます。
和製ですが、湿っぽいところはまったくなし。明るくクリアで美しい登場人物たちと風景にゆったりと浸ることができました。
場面展開ごとに、山には山の海には海のイイ男がもれなく登場してくるところもよし、でした。
恋する女はみんなバカ
2002/06/27 00:39
最新版「恋愛の基礎知識」。結婚済の人にも役にたつよ
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いやー、痛快でした。「二股なんかで悩むことない もっとやれ!!」とか「適齢期とは『自分の半分を捨てる覚悟』ができたとき」とか。夫婦喧嘩がどうしておこるか、なんてのにもちゃんとした答えを出しています。
まわりの人間が間尺に合わない常識を振り回して困ってる人(いい年なんだから結婚しろとか)、読むと役にたつと思います。いい反論材料がいっぱい。
うーん、みんな正論だよなあ、とうなずくことばかりでした。
一個だけ難癖つけるとしたら、正論すぎるってとこでしょうか。
正しくなさを楽しむのが恋愛じゃないのかなーと、いえばいえないこともなし。っていうか、わたしのようにだらしのない女には、ちょっと耳が痛かったということでした。はい。
サヨナラ、学校化社会
2002/06/11 16:59
爽快だし、現実的で役に立つ
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毎日せまい教室にギュウギュウつめこまれて、みんなといっしょに行動して考えて……学校がどうにもキライだったわたしは、これ読んですっきりしました。
学校のいう「成果」をあげるのが、ホントに学ぶってことじゃないって、これでもかと検証してくれます。
ああ、気持ちいい。
でも同時に、マジで学校化社会にサヨナラしたら、かなりの摩擦の中を生きなきゃならんよなあ、というのも透けて見えて戦慄を呼ぶのも必須。
スリルありますよ、これは。いちいち具体的だし。
あと、あんまりジェンダー色強くないから、男性にも無理なく読めると思います。
親の立場な人も、読んでおくと子供にいらぬ小言をいわずに済むようになるかもしれません。
実際、役に立つよなあと思いました。
それと関係図書をたくさん紹介している下段の注釈も、便利です。
ザリガニマン
2002/06/11 16:06
読みやすいよ〜
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まず文章がキレイ。ほどよくくだけた、ほのぼのと暖かい描写がとてもリアルで、読んですぐ情景が浮かびます。
主人公、いい人だよねって、素直に共感できました。実際に工場で働く男の人って、こんな感じかなあなんて。
すごいおおざっぱなあらすじは、淡々とした甘酸っぱくも楽しい日常が、ある日の事故を境に激変して……というもの。
そう。これって思春期がはじまって、ある日を境に子供時代が二度と帰ってこないっていうのと同じ構造ですよね。
だからきっと、読めば誰にでも「あの頃の懐かしさ」と「あのときの衝撃」が味わえるでしょう。いいお話です。
そう思って読み終わったあと、頭に帰ってもう一回最初の会話文を読んでみてください。
「えっ!」って思える箇所がちゃんとあるんです。
こういう仕掛けって、楽しいですよね。
オオカミなんかコワくない!
2001/11/30 12:57
情報性が高かったです
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表紙がファッショナブルなんで疑ってましたが、中身はかなり情報がぎっしりです。彼氏がほしい女性だけでなく、初心者でネットで安全にコミュニケーションをはかりたい人には、おすすめだと思いました。著者の人もそうやって出会い系で、同性の友人や仕事仲間をたくさんつくったんだとか。
あとは、すでにネットストーカーに悩んでいる人にも、参考になりそう。撃退法がずいぶん書いてありました。しかし…たしかに出会い系ってコワそうと思うけど、逆に撃退法があるだけ、いいのかも。コンパとか紹介でとんでもないヤツにあっても、撃退法ってないもんなあ。
負け犬の遠吠え
2004/02/17 19:24
やっぱり女は結婚して子どもを生んだらオシマイなのだ
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やめようやめようと思いながら、読んでしまった。
既婚で子持ちの女が読んだら、絶対傷つくに決まってるって。
で、やはりいわれてしまった。
既婚で子持ちの女は、好奇心に欠け、社会性がなく、無知で、自分の可能性を信じることなどついぞない安全志向一辺倒の存在だと。
もちろん、そんなにはっきりは書いていない。
ただ三十以上の独身女性は、その逆だから「結婚できなかった」と記されているだけなのだが。
あーあ。
もちろん世の中全部が酒井順子じゃないわけだけど。
少なくとも、結婚して子どもを産むという行為は、世間からこういう化け物扱いされる可能性をともなうんだなあ。
いやでもこの感想は、既婚で子持ちの女のわたしが好奇心に欠け、社会性がなく(以下略)なせいで、誤読しちゃったせいかもしれません。
恋と結婚に悩む男女は、ぜひ読んで自分で確かめてみてください。
オバサンは悲しくなったよ。
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