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うさしーさんのレビュー一覧

投稿者:うさしー

35 件中 1 件~ 15 件を表示
ハサミ男

ハサミ男

2004/09/16 23:22

もっと早く読めばよかった!

12人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

面白いらしい、という話は聞いていて、本屋さんで何度も手に取ってはみたのだが、
どうもこの訳の分からない表紙と、なんだか力の抜けちゃうタイトルが好きになれなくて
レジまでたどり着けないでいました。

いざ読み始めると、文章も読みやすいし、なにより話の展開がいい。
読みながらこの人は実はこうなんじゃないかとか、いやいやこっちのが怪しいとか、
すごく考えてしまって、頭がグルグル働いてしまいました。

話の内容については、既に大勢の方がコメントしてますし、この本はできれば
予備知識なしに読んだ方が「騙された快感」があって良いと思いますので
割愛させていただきます。
…でも一言だけ、個人的に最後のオチは大好きなパターンでした。

犯人を推理しながらミステリを読みたい人、超オススメです。

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クリスマス黙示録

クリスマス黙示録

2005/07/14 11:28

多島斗志之、意外にもアクションものもイケル人だったのですね!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

12月のワシントンDC。日本人の留学生カオリ・オザキは14歳の少年を車ではねてしまう。少年の非が認められ、カオリは罪に問われることはなくなったが、少年の母親ヴァルダ・ザヴィエツキーは納得できず、復讐を宣言し姿を消す。カオリの警護を命ぜられた日系FBI捜査官タミ・スギムラは彼女を守りきれるのか・・・
簡単にあらすじはというと以上のような説明でしょうか。でもこれだけだと、ただアクションものというだけの気がしますが、読んでみるとちょっと違います。
もちろんアクションものとしても楽しめるのですが、さすが多島斗志之。人種の壁、というか日本人とアメリカ人の意識の違いというものが、この物語の下地にはあるのです。
カオリはアメリカには留学で来ているものの、恋愛も楽しんでいる裕福な家の日本人。事故に関しては法的に無罪を認められたのに、どうして執拗に命を狙われるのか理解できない。
タミはアメリカ国籍の日系人。自分ではアメリカ人だと思っているのに、日本人扱いされるこの時期が憂鬱で仕方ない。
ヴァルダは苦労して一人息子を育てているアメリカ人。息子を殺しておきながらカオリが無罪になったのが許せない。
事件の起きた12月はアメリカ人にとってパール・ハーバー、いわゆる真珠湾攻撃を連想させる時期らしい。だからこの時期、日本人はアメリカ人に敵視されやすい。
そのせいもあってか、大方のアメリカ人はヴァルダに同情的だ。現在友好的に見える日本とアメリカだが、全てがそうとは言えないようだ。
戦争は終戦をむかえても、しこりが残る。たとえ戦争を知らない世代になっても簡単にはなくならない。
日本では韓国のドラマや映画などがブームになっているが、ニュースをみていると、韓国からみた日本はあまり良い印象がないようだ。これも戦争が大きく影響しているようで、この物語とどこかダブって見えてしまう。
暗いものが漂うアクションものだが、読みごたえもあるので、手にする機会があったら是非読んでみてください。

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モンテ・クリスト伯 1

モンテ・クリスト伯 1

2004/12/31 22:15

★10個ぐらいあげたい!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「モンテ・クリスト伯」、いわずと知れた「巌窟王」である。
余りにも有名すぎて逆に今まで特別読みたいとも思わずにきてしまっていたが、
ここにきてちょっと興味を引かれ、今更のように手に取ってしまった。

全7巻もある長編だが、読み始めると長さを感じることもなくどんどん読み
進めることができる。
詳しいストーリーについては「勿体無い」のでここでは割愛させてもらうが、
人間関係が入り乱れての復讐劇が繰り広げられ、とにかく面白いのである。

大人が読んでこれほど面白く、またハマッてしまう物語は他にないだろう。
さすがに永年読み継がれてきただけのものはある。

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緋色の記憶

緋色の記憶

2004/09/30 01:17

人生の節目で読むとまた違う

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

物語は一人の老人の現在の生活の中で回想として語られる。

一体、過去に何があったのか。

ゆっくり、ゆっくりと物語はすすむ。
はじめは少々じれったい気もするが、語られる風景や若かりし日の老人から見た人間関係、それらが自分の目でみている様な気になってきて、気が付くと物語の中に引き込まれているので決して退屈しない。
ラストの数十ページに全てが詰まっているのだが…ミステリと言わず、文芸作品と呼びたい。

一体、誰が悪いのか。
人それぞれに考えがあり感情がある。他人には気を遣う。まして好意を抱く相手ならなおさらだ。
全てが善ではないが、悪とは言い切れないものがある。人の感情、気持ちというものは本当に難しい。

読んだ時々の自分の年齢によって、また別の解釈ができるだろうと感じた。

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マールスドルフ城1945

マールスドルフ城1945

2005/09/16 17:37

タイトルは原題「神話獣」の方が好みだったなあ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1945年、親衛隊大尉フランツ・シュミットはアドルフ・ヒトラー総統から「赤い顔の敵を探し出し、殺せ」と指令される。
赤い顔の敵は極めて危険な存在であり、東洋人の顔をしている。ヒトラーはそれを幻視し、敵の抹殺の使命はシュミットであると直感したという。
なんとも不可解な命令に戸惑いつつも、シュミットは赤い顔の敵を探しに奔走する。
父を殺された小林昇は、疎開先マールスドルフ城でシュミットと出会う。昇は父を殺したのはシュミットではないかと疑っていた。
シュミットと昇を中心に物語は進んでいくのだが、時々しか登場しないヒトラーの存在が非常に大きい。
シュミットはベルリンが陥落して、ヒトラーの亡き後も使命を果たそうとし、また戦後もヒトラーへの忠誠を忘れていないように見える。
また時代背景も詳しく語られているので、そこからヒトラーの姿も浮かんで見える。
多くの人間に影響を与えたヒトラーとはどのような人物だったのか。
物語の中ではチョイ役でしかないが一番興味を覚えた。

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砂漠の王国とクローンの少年

砂漠の王国とクローンの少年

2005/07/26 15:43

子供向けとナメてかかっちゃあいけません!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは面白い!
児童文学かと思って読み始めたのだが、いやいやとんでもない!大人が読んでも十分、いやそれ以上に面白い。
舞台は麻薬栽培・取引によって築き上げられたオピウム国。この国では140歳にもなるエル・パトロンが全ての権力を握り、全てがエル・パトロンに従っている。そして従うことができない者や反感を買ってしまった者は、脳にコンピューター・チップを埋め込まれ、イージットと呼ばれる意思を持たない奴隷にされてしまうのだ。
主人公マットは、この独裁者エル・パトロンのクローンとして生まれてきた。
クローンゆえに軽蔑され、虐げられ続けていくマットが、いかにして生きるのかがこの物語だ。
想像上でしかなかったクローン技術も、クローン羊の成功やヒトへの応用についてメディアを賑わしたり、映画の題材になったりと身近な話題のひとつになってきた。医学的にクローン技術を考えると治療の面でかなりメリットがあるらしいが、ヒトのクローンについては命や人権、また人間の尊厳というものが係わってくる。
そういったクローンというものを題材にしたこの物語は妙に現実感を覚え、かなりヘビーだ。
自分がクローンだと理解したマットがどうやって自分というものを掴んで生き抜くか。
絶望、希望、勇気、友情、愛情、苦悩・・・喜怒哀楽すべてが盛り込まれたこの物語はけっしてハッピーなだけの結末ではない。
でも良いのだ。生きていくのに全てがハッピーなんてありえないし、結末を迎えてもそれは一つの区切りなのであって、問題はまだまだ山積みでマットの物語はこれからも続くのだから。
子供向けとしてはここ数年「ハリー・ポッター」一人勝ちといった感がありますが、それだけで満足してはいませんか。「ハリー・ポッター」だけでなく他の作品も読んでみたい方、ぜひこの本を お薦めします。目から鱗が落ちますよ。

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亡国のイージス 下

亡国のイージス 下

2004/11/18 18:48

ひとことで表現できない面白さ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

さあ、読もうっととページを捲っていきなり引いてしまった。
こ、こんなに多いの? 36も名前があるよ?
とりあえず、買ってしまったのだからと途中で挫折するだろうと覚悟しつつ読み始めた。
結果、登場人物の数の多さなんて物ともせず、みごとに読破してしまった。

ネタバレになってしまうので、あらすじには触れませんが、とにかくみっちり中身の詰まった物語です。

国を想うこと。
家族を想うこと。
人が生きること。

一人の人間として考える機会は意外とあると思いますが、国家という単位になるとそうはないと思います。
特に今は戦争を知らない世代がほとんどですし、またイラクへの自衛隊派遣の問題もあります。
今だからこそ日本という国単位でちょっと考えてみるのも良いのではないでしょうか。

とりあえず難しいことは抜きにして、陰謀もので、アクションもので、人間ドラマで…
読んで絶対後悔しない面白い物語です。読んでみて下さい。

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星を継ぐもの

星を継ぐもの

2005/01/18 22:40

推理小説ではあじわえない壮大な謎解き物語

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

月で死体が発見された。それも五万年以上前の死体だ。
チャーリーと名付けられたこの死体は、一体何者でしょう。

こんなことから始まるこの物語は、とにかくスケールがでかい。
いきなりでてくる五万年という時の単位も想像しきれないないものだし、チャーリ
ーの謎を解明するために集まった学者達も生物学、言語学、物理学などの人類
最高の頭脳を持った人間ばかりだ。
それから何といっても謎自体がすばらしくスケールが大きい。
チャーリーについて調べているうちに謎が謎を呼び、矛盾が矛盾を生み、どんどん
謎は大きくなっていくのだ。
ストーリー自体は単純明快なのだが、この謎解きの過程がたまらなくワクワクする。
SFファンだけでなく推理ファンも絶対楽しめる一冊だ。

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おとうさんがいっぱい

おとうさんがいっぱい

2004/12/07 21:06

「ホラー」の原点なり

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本には五つのお話が入っています。
毎日夢の中で同じ人に出会う「ゆめであいましょう」
がんばっても家にたどり着けない「どこへもゆけない道」
家から外に出られなくなってしまった「ぼくは五階で」
お父さんが増殖してしまった「おとうさんがいっぱい」
壁の中にお父さんが入ってしまう「かべは知っていた」

小学校中学年・高学年向きとありますが、想像してみてください、どれも怖いですよ。
ありえないだけに余計怖いです。
思い出してみると子供の頃って、結構怖い事を考えたりしていたんですよね。
学校に行ったら自分以外が猛獣になっていて食べられちゃう夢をみたり、
夢の中の自分が本当で、ここにいる自分は誰かの夢の中の人なんじゃないかと真剣に考えたり…って、私だけですか?
確かにスプラッタ的なものって怖いけれど、頭の中で想像しちゃうものの方がずっと怖いんじゃないかな。
ちょっと変わったホラー物が読みたい方、大人の人にも十分通用する一冊ですので、想像力たくましくして読んでみてはいかがでしょう?

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六人の超音波科学者

六人の超音波科学者

2004/12/06 20:41

Vシリーズ、三本の指に入る面白さ!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

舞台は橋が爆破され、孤立した研究所。
研究所には六人の科学者と使用人とパーティに招かれた六人。
そしてたまたま居合わせる事になってしまった三人。
そして死体が発見されて…

Vシリーズ7作目です。
1作目から読んできて、これはちょっと番外編みたいな感じでかなり楽しく読めました。
語り手はいつものように保呂草さんが務めているのですが、紅子さんがいままでとは違った面をみせてくれて、七夏さんも砕けてきた感じがして良い雰囲気です。
いつものメンバというとマージャン仲間4人組でしたが、そこに七夏さんも入れて欲しい位です。

本編は事件云々とかトリック云々とかより(もちろんこれらも大事ですが)森博嗣さんならではの言い回しや会話を楽しみつつ、爽やかさを感じながらもちょっぴり笑える結末まで、Vシリーズ読んでいる方も、未読の方も十分堪能できる一作だと思います。

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綺譚集

綺譚集

2004/10/11 20:03

…うっとり…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「耽美」この言葉がこれ程似合う本は他にないと思う。
とにかく美しい。

まず本屋さんへ行き、置いてあるのを発見する。
なんて綺麗な装丁…表紙の女性は眠っているのか、死んでいるのか…今にも口元が動き出しそうだ。
本のタイトルも良い。奇談でも奇譚でもなく綺譚なのが良い。
本を手に取り、ページをめくる。
各一話一話のタイトルの模様もそれぞれ少しずつ違っていたり、もくじのデザインもちょっとノスタルジックな感じがして良い。
さあ、雰囲気を十分堪能したら思いっきり浸って読んで下さい。
エロいんだけど、グロいんだけど、もう、なんとも耽美です。
どこから読んでも良いです。
行間から滲み出てくるお耽美な世界。
あまりの美しさに勿体なくて一日一編と決めて、2週間かけて読みました。
本を読んでうっとりその世界に浸りたい方、超オススメです。

注意:すぐに夢をみる人は寝る前に読むのは避けたほうが無難です。

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脳男

脳男

2005/06/27 22:06

「その後」が知りたくなるような一冊

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

連続爆弾犯の一味と見られる男が逮捕された。名前は鈴木一郎。
もう、この段階で楽しくなってしまった。
なんで「脳男」?いろいろ想像をかきたてられるシンプルなタイトルだけでもたまらないのに、「鈴木一郎」なんて!
記入見本でよく見かけるこの名前。他の登場人物が茶屋(ちゃや)さんだの空身(うつみ)さんだの入陶(いりす)さんだの難しい名前の人がいるのに、物語のキーパーソンが鈴木一郎。最高です。
そしてこの鈴木さんが心のない謎の人ときている。医師の鷲谷真梨子は、鈴木の正体を明かそうとするが、探れば探るほど謎に包まれていく。そして爆弾犯の犯行は続く。
鈴木さんの正体は?という推理小説の面白さと、連続爆弾犯とのスリリングな展開、最高に楽しめました。

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倒錯の帰結

倒錯の帰結

2004/11/06 22:01

1粒(冊)で2.5度おいしい

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

見るからに面白そうな本の形態で、前からと後ろからと読めるようになっている。そして真ん中に袋とじ。

前から始まるのは「首吊り島」
新潟県の孤島、魚釣島・通称「首吊り島」に探偵として送り込まれた推理小説家・山本安雄が新見家でおこる連続密室殺人事件に挑む…という話。

後ろから始まるのは「監禁者」
東十条のアパート「メゾン・サンライズ」203号室に住む推理小説家・山本安雄は102号室に監禁され、監禁者好みの推理小説を執筆するよう強要される。201号室の住人が気付くのだが…という話。

この二つの話が袋とじの部分で合体!!

この形態だけでも十分楽しい仕掛けなのに、読むともっと楽しい。
特に「監禁者」の中盤あたりからは今まで(倒錯シリーズ)が今までだったので、ウラを読もうとしてしまい、読んでいてもかなり混乱してしまい、主人公の混乱と自分の混乱と混同してしまいそうです。

この本はどこから読んでも問題ありませんが、初めて読むときは作者の勧めるように、「首吊り島」「監禁者」「袋とじ」の順番で読むのが良いです。
さらに言うなら、他の倒錯シリーズ「倒錯のロンド」「倒錯の死角(アングル)」を先に読むと楽しさ倍増です。「ロンド」と「死角」はちょっとリンクしているかなぁ位なのですが、この「帰結」にはそれぞれの世界が、がっつりリンクしているからです。

倒錯シリーズは読めば読むほど混乱し、疑ってしまいます。本当にこの結末で終わりなのでしょうか。さらにひっくり返って…なんてことはないですよね?

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朽ちる散る落ちる

朽ちる散る落ちる

2005/09/15 22:35

クライマックスが近いよという気配がぷんぷん

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いよいよVシリーズも9冊目です。
ここまでのVシリーズは、登場人物はかなりアクの強いキャラクターばかりで、しかもまだ裏があるような雰囲気を漂わせながらも登場してこない。そしてシリーズでのポイント(であろう・・・多分)エンジェル・マヌーヴァもそう出てこない、といった感じでした。
このままの流れで、無難にシリーズも終わってしまったらつまらないなと思っていたら、ここにきて一気に盛り上がってしまいました。
まず、小田原長治、纐纈苑子といった懐かしいキャラクターや、なかなか出てこない各務亜樹良といった人達が登場します。
話もでかいです。宇宙船を舞台にした密室殺人と地下室で起きた密室殺人です。
大きく広げられた話がどう纏められるのかが見所ですが、瀬在丸紅子ファミリーも見所です。
一気に転がったストーリーがどうなるのか、次のシリーズ完結編が楽しみです。
また「黒猫の三角」、「六人の超音波科学者」、「地球儀のスライス」収録の短編「気さくなお人形 十九歳」とは話がリンクしている部分があります。特に「気さくなお人形 十九歳」は思いっきりリンクしてますので、絶対読んでから本編を読んだほうが良いです。

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ダ・ヴィンチ・コード 下

ダ・ヴィンチ・コード 下

2004/09/23 23:33

「24」に対抗して「12」

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている。」

上巻の一番最初にこんな文面があった。
読み始めて最初にことわりがきがあったのがうなずけた。
無宗教の私にとっては宗教もキリスト教も馴染みがない。ましてキリスト教の歴史だの宗派だの教会だのと言われても、ピンとこない。どんな奇想天外な事がおきても「ふーん、そうなのー。ま、フィクションだしねー。」だけで、読み進んでしまう。
しかし、この一文があったおかげで、ドキドキ感が三割増しだ。話が展開する度、「事実」を踏まえているんだ、いいのか、大丈夫なのか、と思ってしまう。終盤は、歴史を変えてしまうのか! どうするんだ! どうオチをつけるんだ! などと心配してしまった。余計な心配でしたが。

話はルーブル美術館の深夜、館長のソニエールが謎のダイイングメッセージを残して死体となって発見され、容疑者にされてしまった大学教授のラングドンと殺された館長の孫娘ソフィーが警察から逃げながらソニエールの残した謎に挑むのだが…というもの。
ほぼ半日の間ですごい勢いで話は展開する。追われて、逃げて、罠にはめられ、その合間を縫うように謎を解き…そして結末へ。

ミステリとして評判はかなり高いようだが、私は、主にキリスト教とダ・ヴィンチのウンチクを基にしたミステリ仕立ての冒険小説だといいたい。アルセーヌ・ルパンを連想してしまったから。

尚、これから読む方がこれを読んで下さっていたら、できればルーブル美術館関係か、レオナルド・ダ・ヴィンチ関係の写真のある本を用意してから読むと面白さ倍増で読めると思います。

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