セケンさんのレビュー一覧
投稿者:セケン
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聞く力 心をひらく35のヒント
2012/01/24 10:06
よく書いてくれました!
74人中、68人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「聞く力」という新書の題名を見ると、著者は心理学者とか言語学者、もしくは名人の域に達したインタビュアーを想像する。
あの「アガワさん」が書いたというだけで、面白い本に違いないと注文してしまった。
内容はとにかく具体例が多く、軽妙なエッセイで知られる著者であるから読み物として面白い。
・質問の柱は3本
・話が脱線したときの戻し方
・聞きにくい話を突っ込むには
などなど30以上の項目について書かれている。
高いところから、こうしなさいと言うのではなく、
彼女の失敗談などをおもしろおかしく書きながら、大事なポイントをさらりと伝えているのがすごいと思う。
実用書として役立てるも良し
軽いエッセイとして楽しむのも良し
久々にアタリ♪の本だった。
趣味の文具箱 文房具を愛し、人生を楽しむ本。 vol.21 何本でも欲しくなるペンとインク
2012/01/24 10:22
インク瓶をずらりと並べたい…
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
どこかに本当に自分の好みのインクがあるのでは…と夢見つつ、冒険ができずに定番のインクを使っている。
今号は「ペンとインク」特集であり。各メーカーのインクチャート、綴じ込みのカタログ、売れ筋、収納アイデア、手書き文字による愛用インクの紹介など実に盛りだくさん。
十分満足のいくものだった。
中でこれは!と思った数点を買い求めたいと思っている。
また、手帳にはそれほどこだわりのない自分であるが、「クオバディス誕生物語」は興味深く読むことができた。
任俠病院
2012/01/24 23:23
医は仁術・ヤクザは仁義!
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
刑事ものばかりと思っていた今野敏さんに、こんなシリーズがあったなんて…。
<医は仁術×やくざは仁義>
書店で見てこの帯のフレーズに一目で惹かれました。
この任侠シリーズは三作目です。
最初はつぶれかかった出版社の立て直し(「とせい」)
次はなんと荒れ放題の学園に乗り込んで生徒達の心をつかみ(「任侠学園」)
そしてこの最新作はつぶれかけた病院のスタッフの気持ちを一つにまとめあげて去っていきます。
親分の無理難題には逆らえず、若い者たちにも気を配り、
地域住民や他の組織との関係にも神経をとがらせ…
やくざでありながら中間管理職の悲哀をにじませる主人公。
思わずドラマ化の配役を想像してしまう、キャラが際だった組員達。
ところどころ思わず吹き出してしまうので、人なかで読むときは要注意。
早くも「次はどこへ?」と期待している
★7つあげたい
精姫様一条
2012/01/25 10:32
次が読みたい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
3冊目となったお狂言師シリーズ?
(シリーズと呼んで良いのか?次もあるんですよね??)
杉本章子さんの文体も登場人物も、媚びがなくそのくせしっとりとしていて好ましい。
今作は徳川家養女の嫁ぎ先をめぐって藩の内部にさまざまな謀略が…お狂言師の姿を借りて大名家の様子を探る主人公お吉が活躍。
将軍家や各藩の内情、当時の庶民の暮らしなどを構えることなく描き込んでいくうまさには感嘆させられる。
しかし、お吉と深い因縁のあるお糸をからませたためかほんの少し散漫になったような印象もある。
精姫(あきひめ)様の話は一応完結しており、この1冊だけでも楽しんで読むことはできる。
正直を言えば、おすず信太郎のような続きが待ち遠しくてならない長編シリーズをまた読ませて欲しいのだが…
坂の上の雲5つの疑問
2012/01/25 10:00
司馬さんファンにも読ませたい
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
NHKで3年に渡って「坂の上の雲」が放映され、秋山兄弟と子規を通して日露戦争のことがよくわかった…つもりになっていた。
長編の司馬遼太郎の小説も、テレビの力を借りてなんとか読み通せたし、すっかりイメージはできあがっていた。
そこに真正面から疑問を投げかけたのがこの本だと思う。
ゲームジャーナル??と 申し訳ないが手に取るまでどんな書き方をしているのかとためらいもあった。しかしそれは良い意味で裏切られた。詳細な資料が提示され、押しつけではなく読み手がそれを元に考えられるようなごくまじめな本である。
旅順要塞戦について、日本海海戦の戦法について、秋山兄弟について…
豊富な写真や地図そして作戦の概念図や艦隊の詳細などは、良い意味で「ゲームジャーナル」の本領発揮か?
資料をもとに原作の瑕疵をつくような後味の悪い書き方は全くされていない。
むしろ「坂の上の雲」をもっとよく味わう助けとなるのではないか?
司馬さんファンにも安心してぜひ一読をおすすめしたい。
野いばら
2012/01/29 13:01
著者はどんな人なのか?
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
日経小説大賞を満場一致で受賞したというこの作品。
一読後は思ったよりあっけない感じが残った。
しかし機会があってまもなくもう一度読み返すことになった。
するとストーリーだけを追っていた初回とは違って、あたりの風景や空模様や庭の様子が実に自然に描き出されているのに驚かされた。
不思議な体験であった。
冒頭フラワービジネスに関して、遺伝子情報の売買というような言葉が出てきて新鮮である。
著者のプロフィールについては外語大卒の会社員程度にしか書かれていないが、どのような人なのだろう?
それを知りたいという気にさせられるのも珍しいことだ。
封印されていた100年以上前の革製のノート…。
はるかな丘の尾根に広がるノイバラの群落…。
舞台は現代のイギリスから江戸時代の横浜へ。
マスカレード・ホテル
2012/01/24 09:38
動機の点でちょっと…
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
今年は、麒麟の翼、真夏の方程式、そしてこのマスカレード・ホテルと著者の意欲作が3冊も出版されると言うことで大いに期待していた。
先の2作品は自分としては今ひとつに思えた。
読ませるということではマスカレード・ホテルが一番良かったかもしれない。
しかし動機の点ではちょっと苦しかったような印象もある。
引き込まれてどんどん読み進んだが、最後は満点の出来とは言い難いような…
などと言いながら、この3冊はすべて発売と同時に買ってしまった。やはり読みたい作家なのだろう…東野圭吾。
また「さすが!」とうならせるものを書いて欲しいと願う。
望月のあと 覚書源氏物語『若菜』
2012/01/29 20:40
ずいぶん待たされました
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
平安王朝推理絵巻…ですか?
第3弾と言っても最初の「千年の黙」が出たのは2003年とのこと、かなり長く待ちましたよ~
雲隠 が今回再び(描き方を変えて)掲載されているのはちょっと意外。本作の方が書き方も余韻があって良いと思うけれど…。
かかやく日の宮という源氏物語の「謎」に真っ向から取り組んだ前作に対して本作は登場人物も幅広く活き活きと描かれているように思われます。
主人公はもちろんながら、和泉式部や彰子も魅力的で読んでいて楽しい小説。
シリーズのおそらく最後となる宇治十帖については、どうぞこの勢いであまり待たせずに書き上げていただきたい。
極北ラプソディ
2012/01/29 11:55
これだけ海堂ワールドが広がると…
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海堂シリーズ、もう買うまいと思うのだけれど
新刊が出るとつい手が出てしまう。
前作に出ていたキャラが思いがけないところに現れたり
さりげない伏線にニヤリとしたりの楽しみがあるので
途中をとばすわけにはいかないという…(中毒ですね)
しかし、これだけ個性の強烈な登場人物たちを排出しておいて、彼らが大サービスであちこちに顔を出すとなると…
さすがに散漫になると言うかキャラが描ききれてないという不満がひいき筋?から出てくるのもやむをえないか?
全く登場しないのも忘れられたようで寂しいし
主役をはれるようなキャラが脇役で終わるのも物足りないし…
そういうわがままな感想を抱いてしまった。
次作も買うと思うけど…
ヒア・カムズ・ザ・サン
2012/01/29 11:40
自分としては未消化
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「演劇集団キャラメルボックスとのクロスオーバーから生まれた物語」という斬新な試みではあったが、
自分としては残念ながら十分にそれを味わい尽くすことができなかった。
かなり重要なウエイトを持つはずの、主人公真也の特殊な能力も、どうしてもそれ必要だったの?という気がして。
というか、その力に頼らなくとも描けたんじゃないか?有川さんなら…という感じが残った。
有川浩の、他の大好きな作品に比べたら★3つ ごめんなさい
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