2015年のギリシャ・フランス・アイルランド・オランダ・イギリス合作のSF恋愛映画。
監督はヨルゴス・ランティモス。
『哀れなるもの』が面白過ぎてヨルゴス・ランティモスの別の映画も観たいということで観た映画です。
やっぱりこの監督は変わっているんだなと思いました。
音楽のセンスがまず変わっている。哀れなるものではふくらみのある音楽と思っていましたが、ロブスターではクラッシックやサスペンスのような音楽、さらにダンスの時の音楽や最後のスタッフロールの音楽まで、実に趣味のいい音楽センスでなおかつ独特だなっと。
他にもスローモーションの狩りのシーンや、ダンスのシーンが映像としてやはり独特だなっと。
なによりも、この映画での特筆するところは45日以内に独身からカップルにならないと動物に変えられて人間として生きていけないということ。つまり設定が変わっているということ。
そして外国版春琴抄なのか?とでもいうべき斬新さ。
ヨルゴス・ランティモスはまだ二作品しか観ていませんが、ロブスターがあって哀れなるものに結実しているんだなと思いました。
雑誌で読んだのですが、ある日本人スタッフが枝で蜘蛛の巣をいじくりまわして遊んでいたら、ヨルゴス・ランティモスが蜘蛛はこの巣で食べ物を生け捕りして生きているんだからそんなことをしてはいけないと注意したのだとか。その発想が斬新!だからこういう映画を作れるんだなと思いました。