なぜ考えるのか
筋トレ環境整えてみたはいいけれど、
- 筋トレ
- bot開発
- 家事
- 本業
- 人間関係系
をこなしていたら日に日に体調が悪くなってきて全体的に生産性が落ちてきた。
人体としての限界を超えているような作業量ではないと思うので、単に体力消費 > 体力回復の状態が続いてしまっているためだと思う。
体力消費 < 体力回復の形を作るために最高の休息について考える。
疲労の解像度を上げる
仮に疲労を肉体的疲労と精神的疲労に分けたとき、肉体的疲労についてはそこまで問題にならない可能性が高い。
これは肉体的疲労を超えてさらに肉体を酷使することが非常に難しいことであるため。
マラソン終盤、30km走り疲れ切った身体で沿道の応援者にもっときびきび走らんか!と言われたところでおそらく「無茶言うな!」と思うはず。
これは明確に疲労のシグナルを本人が受け取っているからで、要は肉体的疲労は自覚しやすいというのが問題になりにくい要因だといえる。
問題なのはストレスなどをはじめとした精神的疲労で、こうした疲労は自覚的になりにくい。ストレスは一過性のモノであればむしろ当人のパフォーマンスを一時的に上げてくれたりもするため、疲労としてとらえるのが難しい。(アドレナリンやコルチゾールなどの抗ストレスホルモンが分泌され、心拍数増加などパフォーマンス向上に適度であればつながる)
その結果として蓄積した慢性的な精神的な疲労は解消されず、なんとなく体がだるい。慢性的に疲労感がある。内臓全般へのダメージや肩こり腰痛などの解消しにくい肉体の違和感、精神的な不安などに繋がってくる。
一説によれば3か月程度であれば恒常的なストレスに耐え、むしろストレスによってパフォーマンスを上げることすらできるというのが人体らしい。しかしそれを過ぎてくるとうつ病など疾病として明らかな症状が出てきて、回復が難しくなる。抗ストレスホルモンの連続した分泌が3か月ぐらいが限界値という話っぽい
この記事では精神的疲労をはじめとした、慢性的な疲労間の解消を目指す。
疲労に自覚的になる
なぜ慢性的な疲労の解消が難しいかは肉体的疲労解消の容易さが逆説的に証明している。要は疲れていると自覚しづらいからだ。
ちなみにこれは現在においてほとんどの人が体験しているものだといえ、日本疲労学会が公開した資料によれば約8割以上の人間が疲れているという主張をしている様子
こうした慢性疲労の根本的要因はストレスの可能性が高く、自分がストレスにさらされていることに自覚的になり、さらにそのストレスを正しく解消することが必要になる。
この
- ストレスに自覚的になる
- ストレスを正しく解消する
はそれなりに努力が必要である、それなりに難しい行為であると考えておいたほうが良い。自然体に任せて回復するは現時点で慢性的疲労感を感じたことがあるのであればありえない。
料理をするとき、美味しい食事にありつくためにはひとまずレシピ通りに作ることが重要なように、慢性的疲労解消には正しい手法を知り、正しくその手順を踏むことが重要になってくる。
ストレスは具体的にどのようなものがあるか?
先に書いたようにストレスは一過性であればむしろパフォーマンスを上げるというポジティブな要素を持つため、これを解消する必要のある要素ととらえることが難しくなる。
そのためストレスがかかっているということに自覚的になっていくことが精神的疲労の解消には不可欠。
ストレスは二分して考えることができ、
- ライフステージによるストレス
- 日常的なストレス
にわけられる。
1については例えば進学や就職、転職に引っ越し、冠婚葬祭や大きな額の買い物など。これらは大きな変化であるため大きなストレスでもあるといえる。
またストレスは変化量で大小が求められるため、成功を収めたなどポジティブな変化においても大きなストレスがかかっているといえる。
一説によれば、結婚を50点としたとき、それぞれのストレス量を100点満点で評価した場合に年間300点を超えるようであれば過剰であるという評価指標があったりするらしい。(100点は配偶者との死別とあった)
1については変化を集中させすぎない、大きな変化を経験したらまた何か変化を起こす必要があるなら間を置くなどの対策が必要になる。1は慢性的な疲労の原因というよりはあまり重ねすぎると抑うつ的になったりする可能性があるので気を付けるといった対象。
また極端に強いストレスはトラウマやPTSDなどの要因にもなる。
2は自覚しにくいストレスであり、例えば仲の良い友人と話していて少しだけ引っかかる内容があり、でもそれを指摘して波風立てるぐらいなら飲み込もうと思うも、帰宅後なんかもやもやする。みたいな
ネットで好きなものの悪口を見た、来てるシャツのタグが体にあたって気になる、道路が渋滞していて全然進まない、家でゆっくりしたいのに騒音が聞こえてきた。
などなど、生きていて発生する些細な変化だったり嫌なことがあたる。
これらはまだましだが、より厄介なのは職場や学校などで毎日のように積み重なる些細なストレスで、こういったストレスによる精神的な疲労を対応していかないと慢性的な疲労感に悩まされることになる。
精神的な疲労に自覚的になるとは、これぐらい普通などで飲み込んだり無視したり気にしないようにしていることについて、正直な感覚としてストレスと感じているかどうかを評価するということ。
適切に評価さえすればストレッサーを適切な状態に調整したり、ストレスを自覚的に回復させる必要があると感じることができるようになる。
ゼロストレスを目指すべきか?
これは目指すべきではない。
ストレスのない人生とはいわば変化のない人生だといえ、ストレスが少なすぎる状態はアンダーストレスと呼ばれ幸福感や満足感などが感じられない生活を体感することに。
肉体に適度な運動を与えるのが健康において最適なように、精神にも適度なストレスを与えるのが適切ではある。
しかし肉体疲労をベッドでダラダラしてればそのうちよくなるものだが、精神的疲労はそういうものでもないため適切な回復方法を理解し、それを実践する必要がある。
ストレス反応について
途中ストレスについてストレスがかかれば抗ストレスホルモンが出てパフォーマンスが向上するという話を書いたが、実際はストレスに対する反応はそれだけではない。
人間には交感神経と副交感神経が存在するが、ストレスがかかった場合にアッパー系な反応をする場合は交感神経が刺激されるが、ダウナー系な反応をする場合は背側系の副交感神経が刺激されるという話らしい。
このダウナー系反応は怒鳴られた人間が頭真っ白になってフリーズするみたいな反応で、感情的反応が閉ざされるような形で現れる。
たまにネットで感情ないんだよね。みたいに言うやつはもしかしたらストレスがかかり続けてダウナー系な反応を示しているのかもしれない。(いわゆる解離とよばれる、自分ではないような感覚)
学習性無気力などもダウナー系の反応といえる。長期的ストレスの反応としては生物的に正しい反応では?とも考えられており、現代人がさらされる長期的ストレス反応としてはダウナー系反応は典型的といえるのかもしれない。
何が言いたいのかというと、興奮状態じゃない = ストレスがかかっていないと考えるのは間違いで、無気力感のようなケースもストレスがかかっている状態を考慮する必要があるということ。
ストレス反応のパターンでリラックス法が異なる
ストレスを受けて交感神経が優位になるようなケースの場合、ゆったりとした音楽を聴いたり深呼吸をしたりなどが有効だったりするが、背側系迷走神経が優位になるようなケースの場合はまた異なる。
また現代は背側系迷走神経優位のストレス反応が大半になってきている。
感覚的にはムカつく!みたいな反応は交感神経ベースだといえ、ムナシイみたいな感覚は背側系迷走神経的なストレス反応だといえる。そして現代人が抱える多くの悩みはムナシイといった感覚が大半のように思う
自分も抱えているが、人間関係に対して回避的であるというのは基本的に他人を脅威と感じているというのが軸にあり、これは背側迷走神経による防衛反応であるといえる。
典型的なのがネグレクトのような環境で育った人間で、腹側迷走神経は要は人と一緒にいてかつ安全安心感を抱ける。というときに発達するため、うまく発達できず、背側迷走神経優位な、回避的であったり引きこもりてきな人間になりがちという話らしい。
(別にネグレクト受けてたとは思わないけど、この辺の話を調べるほど俺だわ。。となる。余談)
こうした神経レベルの話で問題を考えると、引きこもりに気合で外に出させようとしても、そもそも他人を脅威と感じている根本的問題が解決できていないので、なにもよくならない説がある。
無気力感の解消は気合では難しく、適切な対処方法が必要なのだなと。
正しい休養行動について考える
根本に立ち返るとストレスに対する対処であり、ストレス反応はここまで書いたように交感神経と背側迷走神経の2パターンが考えられる。
人間の状態はどの状態がいいという単純な話ではなく、どちらかというとゆらいでいる。適切に切り替わっている、という状態がベストであるため、対応としては2パターンのうち逆の方向に状態を移す。もしくは腹側迷走神経に状態を移す。
というのが正しい休養行動としてアプローチだと考えられる。
一般的なストレス解消方法として挙げられる自然と触れ合う、散歩、読書、深呼吸などなど。スローダウンなアプローチは交感神経から迷走神経へ移すときに使う手法。
背側迷走神経の場合はむしろ逆では早い呼吸、運動、太陽光を浴びる、エキサイティングなゲームや音楽など、これらをすることで交感神経優位な状態にする。カフェイン接種も有効
ただし、完全に疲れ切ってしまっているような場合、携帯でいうバッテリーゼロみたいな状況であれば交感神経優位にしようとしてもどうあがいても無理。みたいな状態だったりするので腹側迷走神経を目指すというアプローチが必要になってくる
腹側迷走神経
あらためて腹側迷走神経について調べると、効果としては全体のバランスを整える。といった存在の様子
交感神経優位になれば心拍数が上がり、胸のざわざわとした感覚が芽生え、血圧なども増加してハイテンションな状況になる。たまに目がバキバキの人間に会ったりするけど、まさに交感神経が優位になりまくっている人間だといえるのかもしれない
背側迷走神経が優位すぎれば今度は顔面蒼白、顔はやつれていて、なんだか生気が感じられない。みたいな状態に見えるかもしれない
どちらにせよバランスを欠いているのは確かで、長期的に続けば自律神経失調のような体調の悪化に結び付くのは確か
そのバランスを整えるのが腹側迷走神経であるといえる。
腹側迷走神経を刺激する
エクササイズによる手法が有名っぽい、以下動画
また諸説あるらしいが、瞑想のような身体感覚に意識をめぐらす「今ここにある感覚」に集中する行為もいいんじゃね?という話がある様子
また腹側迷走神経が働いている場合、内受容感覚と呼ばれるものが強くなるらしい。
内受容感覚は水を一口飲みこんだ時にそれをのど、食堂、胃というかたちでどこまで追えるか。みたいな感覚のこと
背側迷走神経が働いているようなケースの場合、一言で言えば自分を自分じゃないと感じるのが背側迷走神経だといえるので、この内受容感覚は弱くなる。
他に腹側迷走神経を刺激する方法として調べたのは以下
- 高周波で抑揚に富んだ音声(歌)
- SSP
とかがあった、前者については結局のところ安心できる音や歌は腹側迷走神経を刺激する。という話であるため、そういったものを自分の感覚頼りに探そうというはなしになる
SSPは Safe and Sound Protocolの略で、聞くだけでストレスや聴覚過敏を改善するという音楽プロジェクトっぽい。実際の音声については調べたけどよくわからなかった
後は結局のところ大本の機能をたどると、「この人は自分のことをジャッジしない、自分にすべてを見せても大丈夫、安心!」みたいな感覚を持てる人間とコミュニケーションをとるとかになるのかもしれない、無茶言うな
これは完全な主観になるけどここまで調べてきた情報的にはアニマルセラピーというか、動物との交流なんかでも十分腹側迷走神経の刺激は可能なのかも?と思ったりした
まとめ
- 精神的疲労は自覚しづらい、回復させ方も間違ってる場合が多い
- 精神的疲労はストレスベースであるといえる
- ストレス反応は二種類あり、アッパー系ダウナー系がある
- 状態としてはこの二つの状態が適切に切り替わっているのが良いといえる
- 切り替え方はアッパー->ダウナー、ダウナー->アッパーの場合で異なる
- また腹側迷走神経が刺激される状態に持っていくことで体のバランスが調整される
- ストレス反応状態が続くとバランスが崩壊していき不調を示すため腹側迷走神経も重要になる
- 腹側迷走神経が働いているかは内受容感覚で評価できる
- 腹側迷走神経を刺激するにはエクササイズや安心感を得るなどが重要
という感じでした。
適度なストレスを受けながらも交感神経ベースと背側迷走神経ベースの状態が適度に切り替わる生活を送る。
で、腹側迷走神経が働いている状態も作って体全体のバランスも整えていく。
みたいなのが重要っぽいっすね。
多分現代人的には背側迷走神経にずっと入っているような状態が続いている人が多いと思うので、交感神経に切り替えるための休日が必要になったりするだろうし
もっと言えば完全なガス欠を避けるために腹側迷走神経が優位な状態も作っていく必要があるって感じですかね。
無気力な時は運動したり外出たりサウナ行ったりゲームしたり
興奮冷めやまぬみたいなときはゆったり散歩したり読書したり深呼吸したり
で、安心感のある日常を送って、しっかり飯食って寝る
みたいなのが理想なんでしょうね。
どの状態がベスト!という話ではなく全体的にバランスよく状態が切り替わっているが健全というのが人間の体の難しいところっすね。
おわり