アメリカの治安が良い地域・悪い地域10選！身を守る防犯対策とは

アメリカの治安は、ほとんどの旅行者にとっては脅威を感じることは多くないでしょう。ただし、一部の地域では強盗やスリなどの被害が集中しているので、基本的な安全対策は怠らず、危険な場所には近寄らないことが大切です。

この記事では、アメリカの治安に関する情報をわかりやすく解説します。アメリカにある大使館も一覧表になっているので、ぜひ最後までご覧ください。

アメリカでトラブルに遭遇した時の連絡先一覧

【最新】アメリカの現在の治安・安全に関する情報

2024年12月現在、アメリカへの渡航を制限する宣言は発令されていません。そのため、渡航において治安上の脅威を感じることは少ないかもしれません。

しかし一部地域では盗難や詐欺行為が発生しており、日本と比較すると犯罪発生率が大きく上回ります。そのため貴重品の管理には注意が必要です。アメリカに渡航する際は、外務省の海外安全ホームページをチェックすることをおすすめします。

➡外務省海外安全ホームページ

アメリカ旅行で人気の都市の治安情報

アメリカの観光地では治安上の脅威を感じることは比較的少なく、安全なイメージがありますが、日本よりも犯罪率が高い都市も多いので油断は禁物です。ここではアメリカ観光の主要都市の現在の治安情報と、安全対策を紹介します。

ニューヨーク

ニューヨークは世界中から人が集まる活気あふれる都市ですが、犯罪リスクも存在します。犯罪発生率は減少傾向にあるものの、東京に比べると依然として高く、日本人旅行者も窃盗や詐欺の被害に遭うことがあります。

特に名所の多いマンハッタンやブルックリンの中心部ではスリや置き引きが多発し、人通りの少ない場所や地下鉄では強盗やヘイトクライムが起きることも。安全確保のため、危険エリアや状況を避け、不審な人物や状況に遭遇したら早めにその場を離れましょう。

＜犯罪多発エリア＞

ロサンゼルス

ロサンゼルスは美しいビーチやエンターテイメントが人気の観光都市のひとつですが、残念ながら一般犯罪の発生率が高く、レストランや観光地、路上などで邦人が被害に遭うケースも少なくありません。

近年は特に強盗や窃盗が増加しており、高級店を狙った集団強盗や尾行強盗も発生しています。公共交通機関でもスリや窃盗などに注意が必要です。対日感情は概ね良好ですが、アジア系住民に対するヘイト関連の嫌がらせや暴行には引き続き注意してください。

＜犯罪多発エリア＞

• スキッドロウ
• サウスロサンゼルス
• コンプトン

ラスベガス

ラスベガスはカジノやショーで有名なアメリカ屈指の観光地ですが、スリの被害が頻繁に発生しています。ラスベガスの犯罪発生率は高く、他にも窃盗や強盗が多く報告されています。観光地が混雑する週末やホリデーシーズンには被害がさらに増えるため、貴重品はポケットに入れず、体の前でしっかりと管理することが重要です。

＜犯罪多発エリア＞

• ストリップ大通り
• ホテル内のカジノやレストラン

アメリカで治安が悪い都市5選

次に、アメリカの治安が悪い都市を解説します。こちらは「米国で最も危険な大都市10選」を参考に、犯罪率が高くて治安が悪いとされる都市上位5つを紹介します。

1.メンフィス

メンフィスは、ミシシッピ川沿いに位置する歴史ある都市ですが、高い犯罪率で知られています。とくに、暴力犯罪と財産犯罪が顕著です。貧困率が高く、所得格差が大きいことが主な要因とされています。

ギャング活動も活発で、若者の間での銃犯罪が問題となっています。都市の一部地域では、夜間の外出が危険視されることもしばしば。ビールストリートやグレイスランドなどの観光地では警備が強化されているので、比較的安全です。

2.アンカレッジ

アンカレッジはアラスカ最大の都市ですが、その地理的位置や厳しい気候条件が、治安悪化の一因となっています。冬季の長い夜間や、薬物・アルコール依存の問題が犯罪を助長。失業率の高さやホームレス問題も深刻です。

都市部では強盗や暴行事件が多発し、郊外では野生動物との遭遇も安全上の懸念事項となっています。しかし、観光地やダウンタウンエリアは比較的安全で、自然の美しさを楽しむことができます。

3.アルバカーキ

アルバカーキはニューメキシコ州最大の都市で、高い犯罪率があります。自動車窃盗が多く、全米でも上位に入るほど。薬物関連犯罪も深刻で、メタンフェタミンの問題が顕著です。貧困と失業率の高さ、そして教育システムの課題が犯罪の原因でしょう。

一方で、観光地やアップタウンエリアは安全で、バルーンフェスタなどのイベントは人気があります。

4.ラボック

ラボックはテキサス州北西部に位置する大学都市ですが、予想外に高い犯罪率を示しています。とくに、強盗や暴行、性犯罪の発生率が高いことが問題視されています。大学生が多いことから、飲酒に絡む犯罪や暴行事件が多発しています。

しかし、大学周辺やダウンタウンは比較的安全で、テキサステック大学の存在が街に活気をもたらしています。

5.リトルロック

リトルロックとその周辺地域は、高い犯罪率で悩まされています。暴力犯罪と財産犯罪が顕著で、銃犯罪も深刻な問題となっています。貧困率の高さや教育の質の問題、そしてギャング活動が犯罪の要因とされています。

ダウンタウンや観光地では警備が強化されており、リバーマーケット地区などは比較的安全です。自然豊かな公園や文化施設も多く、昼間は安全に楽しむことができます。

アメリカで治安がよい地域5選

次に、アメリカの治安が良い都市を解説します。こちらは「米国で安心な大都市10選」を参考にしました。ぜひ、アメリカ旅行の参考にしてください。

1.ジャクソン・タウンシップ

ニュージャージー州中央部に位置する郊外の町で、治安が良いことで知られています。治安が良い理由は、効果的な警察活動と住民の積極的な参加にあります。また、教育水準が高く、失業率が低いことも犯罪抑止に貢献しています。

住民同士の絆が強く近隣監視プログラムも活発に機能しているため、犯罪者が活動しにくい環境が形成されています。

2.ジョンズ・クリーク

ジョージア州アトランタ北部に位置する裕福な郊外都市で、全米でも最も安全な都市として知られています。高収入の専門職が多く住む地域で、教育水準も非常に高め。都市計画が綿密に行われ、公共スペースが適切に管理されていることも犯罪抑止に貢献しています。

家族向けのイベントも頻繁に開催されるなど、コミュニティの結束を強める取り組みが積極的に行われています。これらの要因が相まって、非常に安全で住みやすい環境が実現しています。

3.ワイリー

テキサス州ダラス郊外に位置する小さな都市です。この町の特徴は、フレンドリーな雰囲気と強いコミュニティ意識。急速に発展している地域であるにもかかわらず、計画的な都市開発により、安全性が維持されています。

教育システムが充実しており、若い家族が多く移住してきていることも安全な環境づくりに寄与しています。ラベンダー湖周辺の美しい自然環境やダウンタウンの歴史的な雰囲気も、住民の誇りとなっています。

4.ウェスト・ブルームフィールド・タウンシップ

ミシガン州デトロイト近郊にある、裕福な住宅地です。治安が良い理由は、充実した警察サービスと、住民の高い防犯意識。教育水準が高く、失業率が低いことも犯罪抑止に貢献しています。

町内には多くの湖があり、アウトドア活動が盛んで、これらの活動を通じてコミュニティの絆が強められています。

5.ニュートン

マサチューセッツ州ボストン近郊に位置する、歴史ある郊外都市です。全米でも安全な都市の一つとして知られています。ボストンのベッドタウンとして発展してきた歴史から、安定した雇用と高い所得水準を維持。

町内には多くの大学や教育機関があり、知的で開放的な雰囲気を醸成。緑豊かな環境と歴史的な建造物が調和した街並みも、コミュニティの結束を強めています。

治安の良いアメリカでも気を付けたい3つのトラブル

アメリカで日本人旅行者が巻き込まれやすい3つの犯罪を知っておきましょう。

1.スリ・置き引き

アメリカの観光地や混雑した場所では、スリや置き引きに注意が必要です。貴重品は必ず体の前で持ち歩き、リュックサックは前に抱えましょう。ショルダーバッグはたすき掛けにし、ファスナーを閉めて歩くことをおすすめします。レストランや観光地では、バッグを常に自分の視界に入れておくことが大切です。

2.偽のガイドや物売り

観光地では、偽のガイドや強引な物売りに遭遇することがあります。彼らは、高額な料金を要求したり、低品質な商品を押し付けたりする可能性があるでしょう。路上での勧誘には毅然とした態度で「No！」とはっきり断るべきです。

3.ぼったくり

一部のタクシー運転手が、遠回りをしたりメーターを操作したりして、不当に高額な料金を請求する報告があがっています。必ず正規のタクシー乗り場を利用。もしくは、スマートフォンのナビアプリを使って、ルートを確認することをおすすめします。不審に感じた場合は領収書を要求し、必要に応じて警察や観光案内所に相談しましょう。

治安のよいアメリカで守りたい防犯対策3つ

アメリカで安全に旅行するための防犯対策を紹介します。

1.貴重品の管理

観光地や公共交通機関では、常に貴重品の管理に気を配ることが重要です。パスポート、現金、クレジットカードは必ず別々に保管し、ホテルのセーフティボックスを活用しましょう。

スマートフォンやカメラも常に身につけ、テーブルに置いたままにしないよう注意が必要です。ATMを利用する際は周囲に不審な人物がいないか確認し、できるだけ人目につく場所や銀行内のATMを利用しましょう。

2.宿泊先のセキュリティ

ホテルを選ぶ際は、セキュリティ面は重要です。部屋を出る際は、窓やバルコニーのドアも含めて必ずすべての出入り口を施錠し、貴重品はセーフティボックスに保管しましょう。また、知らない人がドアをノックしてきた場合は、ドアを開ける前に身元を確認することが賢明です。

3.夜間の外出は控える

アメリカの夜間は治安が悪化します。そのため、犯罪に遭うリスクが高まります。特に女性の一人歩きは避け、複数人で行動するかタクシーを利用しましょう。観光地であっても、人通りの少ない路地裏は避けるべきです。

治安のよいアメリカで頼りになる連絡先

もし、大きなトラブルに巻き込まれた場合や旅券の紛失などサポートが必要な場合は、日本大使館に連絡してください。日本国民の安全と保護を目的としており、旅行者へのサポートを行っています。

アメリカの治安情報を受け取れる便利なサービス

たびレジ

「たびレジ」とは、海外旅行中に旅行日程や滞在先、連絡先を登録することで、滞在先の最新の安全情報や緊急時の連絡メール、電話連絡を受け取れるサービスです。アメリカへ渡航する際には、事前に登録しておくと安心です。

海外安全アプリ

「海外安全アプリ」は、スマートフォンを使った安全情報配信サービスです。GPS機能により、現在地や周辺地域の安全情報を表示し、任意の国や地域を「My旅行情報」に登録すると、その地域に関する安全情報をプッシュ通知で受け取れます。さらに、各国・地域の緊急連絡先も確認でき、海外在住者や旅行・出張中の方には非常に便利なツールです。

iPhone版でダウンロード
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アメリカ旅行を安心して楽しむためのアイテム3選

アメリカへ渡航する場合は、しっかりと安全対策をしましょう。ここでは、アメリカで安全を守るための3つのアイテムを紹介します。

1.海外旅行保険

アメリカへ渡航する際は海外旅行保険への加入を強くおすすめします。海外での医療費は高額になることが多く、思わぬ出費を防ぐことができます。また、医療費だけでなく荷物の紛失や盗難、航空機の遅延などのトラブルにも対応できます。

クレジットカードに付帯している海外旅行保険もありますが、補償内容を確認し、必要に応じて追加の保険に加入しましょう。

2.パスポートのコピーや連絡先のメモ

アメリカでもしもの時に役に立つのが、パスポートのコピーや連絡先のメモ。万が一パスポートを失くしたときにコピーがあればスムーズに再発行の手続きができるでしょう。コピーするのは顔写真と住所欄の2枚です。連絡先のメモは、インターネットが使えない場合の緊急連絡先の確認に対応できます。

3.インターネット接続できるデバイス

アメリカでは常時ネットに接続していれば、目的地を確認したり緊急の場合に連絡したりできるので、インターネット接続できるデバイスは必須のアイテムです。Wi-Fi、SIMカード、eSIMとさまざまな選択肢があるので、予算や日数に合わせて選びましょう。

特にアメリカでは料金が比較的安く、日数も選べるeSIMがおすすめ。eSIMならダウンロードしてその場ですぐインターネット接続ができます。

アメリカでトラブルに遭わないための基本ルールやマナー

違法行為を避ける

アメリカでは公共の場での飲酒や喫煙のルールなど、州や地域によって異なる場合があります。ルールを知らなかったために違反行為とならないよう、地域ごとのルールを知り、守るよう心がけましょう。

チップ文化を理解する

アメリカでは、レストランなどのサービス業に対するチップを支払うのが一般的です。通常15～20％のチップが一般的なので、予めチップの習慣を理解し、適切に支払いましょう。

親しみすぎない

アメリカでは笑顔やアイコンタクトなど、初対面でフレンドリーな態度を取るのはマナーですが、過度に親しくしすぎたりプライベートな質問をするのは禁物。一定の距離感を保つことが大切です。

アメリカの治安に関するよくある質問

そのほか、アメリカ旅行に関してはこちらの記事が参考になります。

• アメリカ旅行に必要な費用はいくら？安い時期やベストシーズン
• アメリカ旅行の準備で必要なものは何？あると便利な物を解説
• アメリカのeSIMがお得！みんなが選ぶおすすめの3日間・5日間

アメリカ旅行に出掛ける前には治安情報をチェックしよう

アメリカは観光において治安の脅威を感じることが少ないものの、都市や地域によっては犯罪発生率の水準が高い場所もあります。そのため、スリや窃盗などの基本的な安全対策をしっかりとして、アメリカ旅行を安心して楽しみましょう。

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