隋唐窯址博物館・錦江のほとりの青磁の香り

隋唐窯址博物館は青羊宮の近くにある青羊宮窯址に建てられました。この窯は両晋南朝時代に創業され、成都平原で現在までに発見された最古の青磁窯場です。窯址は1954年に発見され、その後何度も発掘が行われ、大量の遺跡や遺物が出土しました。その最盛期が隋唐時代だったことから、隋唐窯址と名付けられました。 正門を入ると、中は小さな中庭になっています。中庭には古木が天を覆い、特に数本の大きな銀杏の木が黄金色に輝き、最も目を引きます。古窯の遺跡が木立の中に点在し、その上には保護のための東屋が建てられています。秦漢窯と隋唐窯があり、形式としては饅頭窯と龍窯があります。 中庭の北側には展示館が建てられており、2階建ての展示室があります。テーマは「錦江のほとりの陶磁器」です。 展示館は小規模で、主に1階に2つ、2階に1つの展示室があり、成都さらには四川の陶磁器業の発展の流れを紹介しています。陶磁器には陶器と磁器の2種類の製品があり、陶器は土で焼成され、人々は遠い昔からこの技術を習得していました。この間、青銅器や漆器も人々の生活空間を占めていました。 磁器の焼成には専用の磁土とより高い温度が必要で、陶器よりも丈夫で精巧です。長期にわたる蓄積と発展を経て、唐宋時代になると青磁の生産は空前の繁栄を迎え、日用品から装飾品まで、青磁は人々が最も広く使用する磁器となりました。 四川の青磁窯場は成都平原を中心に、成都、都江堰、邛崃、楽山などの地域に分布しています。考古学的研究によると、青羊宮窯の磁器の焼成は西晋時代に始まり、唐末五代に衰退しました。その製品は素朴な造形で、釉薬の色は青や褐色が最も一般的で、胎土は多くが灰白色、焼成温度が比較的高く、四川地域の初期青磁を代表するものです。 西晋から南北朝時代頃、青羊宮窯は磁器の生産を開始し、成都平原に現存する最古の青磁窯場となりました。その製品は長江中流域の青磁生産の影響を強く受け、洪州窯や岳州窯の器物と非常に似ています。これ以降、青磁は徐々に陶器、木製品、漆器、銅製品に取って代わり、人々の日常生活の用具となりました。 隋代以降、青羊宮窯の生産はさらに盛んになり、その工芸水準も日々向上し、製品は地元の人々に深く愛されました。唐代になると、その製品は成都の人々が最もよく使う物となりました。 青羊宮の窯炉は主に龍窯と饅頭窯の2種類があり、その製品は多様な特徴を取り入れ、質朴な独特の風格を形成しました。手法は簡素で、主に釉下彩、刻花文、印花文、型押し文、貼付などの技法が用いられました。