雲岡大仏。

雲岡石窟の仏教芸術は、石窟の形式、仏像の内容、様式の発展に基づいて、初期、中期、後期の3つの段階に分けることができます。 初期の石窟：現在の第16～20窟で、曇曜五窟とも呼ばれています。『魏書・釈老志』（巻114）の記録によると、「和平の初め、師賢が亡くなり、曇曜がその後を継いで沙門統と改名した。初め、曇曜は復法の翌年、中山から都に召されたが、帝が外出中で道で会った。帝の馬が曇曜の衣を咥えたため、当時の人々は馬が善人を見分けたと考え、帝は後に師として礼遇した。曇曜は帝に、京城の西の武州塞で山の岩壁を掘り、5つの窟を開き、それぞれに仏像を建立することを願い出た。最も高いものは70尺、次いで60尺で、彫刻は奇抜で壮大であり、当時随一のものであった。」と記されています。ここで述べられている5つの窟は、当時の有名な高僧である曇曜が、霊気漂う武州山を選び、雄大で壮観な曇曜五窟を開削したもので、雲岡石窟開削の幕開けとなりました。第16～20窟は帝王を象徴する曇曜五窟です。平面は馬蹄形で、穹窿天井を持ち、外壁には千仏が彫られています。主な仏像は三世仏で、仏像は大きく、顔は丸みを帯び、鼻が高く目が深く、両肩がそろって突き出ており、力強く、豊かで素朴な造像様式を示しています。その彫刻技術は漢代の優れた伝統を継承・発展させ、古代インドのガンダーラやマトゥラー芸術の精華を吸収・融合し、独特の芸術様式を創造しました。