極東で唯一ローマ教皇から勅封された聖堂です

上海の佘山は、上海地区の最高地点で、佘山国立森林公園内に位置しています。佘山は東佘山と西佘山に分かれ、東西佘山は遥かに相対しています。西佘山は、進教之佑聖母大殿と上海天文台のために国内外で有名であり、佘山の頂の地理的なマークも西佘山にあります。上海天文台と国家自然資源部が2021年8月に測定した結果によると、西佘山の頂の「1985年国家高程基準」の高さは99.186メートルです。 進教之佑聖母大殿は、神聖で厳かな祈りの場であり、極東で唯一ローマ教皇から勅封された宗座乙級聖堂で、そのため「極東第一の大殿」としての美称があります。全国的に有名なカトリックの巡礼地で、1989年9月には上海市の重点文化財保護単位として公表されました。 進教之佑聖母大殿は1871年に創建され、1935年に拡張が完成しました。また、佘山聖母大殿、佘山カトリック教会とも呼ばれています。佘山カトリック教会の建設では、巧みに山の地形を利用し、付属の建物が山麓から山頂にかけて点在しています。 2023年5月19日、私は松江朱家角古鎮から松朱専線に乗り、龍源路で降りて、佘山国立森林公園内の外青松公路を歩いて約30分で向かいました。歩いている間、頭を上げて西佘山を見上げると、山頂に立つ聖母大殿と上海天文台が緑の木々の中に隠れて見えます。 佘山カトリック教会の巡礼登山門は、佘山の麓の環山路3号にあり、門の前には石の牌坊が立っており、「進教之佑」と刻まれています。四つの石獅子がそれぞれ牌坊の石柱の上に立っており、そのうちの一つの石柱には「佘山カトリック教会」と掛けられています。 牌坊を通り抜け、巡礼山路を登っていきます。巡礼山路は青石で舗装されており、まず中山聖母堂があり、次に聖母亭、若瑟亭、聖心亭（または「三聖亭」とも呼ばれます）があります。聖母亭、若瑟亭、聖心亭では、すでに信者が経を唱えて祈りを捧げています。 「三聖亭」を離れ、曲がりくねった苦路を登り続けます。苦路のそばには、イエスの受難を描いたレリーフがある小亭が14座あり、山頂の聖母大殿まで続いています。 聖母大殿は東西に56メートル、南北に25メートルあり、ラテン十字形をしています。基礎から十字架の尖塔までの高さは38メートルで、そのうちアーチの頂までは17メートル、硫璃瓦までは22メートルです。教会建築全体は釘も木も鋼も梁も使わず、「四無」と呼ばれ、建築の典型とされています。教会の窓はカラフルなステンドグラスで、ステンドグラスのサイズは様々で、聖像もそれぞれ異なります。 教会の背後には上海天文台があり、天文台内から教会建築の後部を望むことができます。上海天文台の石の一つの横には、「佘山の頂」と書かれた石が立っており、石の上には中国科学院上海天文台が設置した「佘山の頂基岩頂点」のマークがあり、その時期は2021年8月です。 西佘山の山頂から山下を眺めると、佘山国立森林公園は緑豊かで、山下の建築は緑の木々の中にあり、配置計画が整然としており、気持ちが晴れやかです。