西安万象城オープンの記録

2024年末、西安市で全市を揺るがす出来事があり、それは南郊の新しいランドマークである万象城の完成とオープンでした。オープン前の数日間、オープンの情報が都市メディアで連続して話題となり、多くの人々の注目を集めました。 万象城は西安南郊のテレビ塔の隣に位置し、かつては曲江コンベンションセンターの跡地でした。西側には陝西放送テレビ塔が通りを挟んで向かい合い、北側には陝西隋唐天壇遺址公園が隣接しています。さらに近くには大興善寺、古観音禅寺、大慈恩寺など多くの寺院や名所旧跡が点在し、観光と商業の資源が非常に豊富な中心地域となっています。 西安の地元民として、私たちは「近水楼台先得月（近くにいる者が先に恩恵を受ける）」の利点を活かし、ある週末に家族と一緒にここを訪れ、見学し体験することにしました。 資料によると、この万象城の建築総面積は100万平方メートル以上、複合施設面積は50万平方メートル以上、商業建築面積は15万平方メートル以上あり、非常に大規模な商業施設です。車を降りると、古典と現代のスタイルが融合した商業CBDが目に飛び込んできました。全体の建築スタイルは東西の2つの部分に分かれており、人の両腕のように塔型の建物を抱き込んでいます。この塔が注目を集める「生命の木」です。 「生命の木」は万象城の付属景観建築で、イギリスの有名なデザイナー、トーマス・ヘザウィックのチームが近くの古観音禅寺の銀杏の木からインスピレーションを得てデザインしたものだそうです。独特で洗練された形状をしています。その古い銀杏の木は唐の太宗李世民が自ら植えたもので、今でも古観音禅寺で生き続け、千年の歳月の変遷を記録しています。現代のデザイナーによる吸収、融合、参考を経て、この「生命の木」が新たな形で古都西安の歴史の舞台に再び咲き誇っています。万象城の「生命の木」は純粋な鉄骨構造で、7層からなり、仏教の「七重の塔」の意味を暗示しているのかもしれません。あるいは古い意味を新しく作り出し、木の根から樹冠、そして木の頂上まで、古代シルクロードの7つの自然生態景観を順に表現しているのかもしれません。「生命の木」の内部は螺旋状の階段になっており、塔を登っていくと頂上から周囲の景色を眺めることができます。夜になると、色とりどりのライトショーを楽しむこともでき、西安市内の新しいランドマークとなっています。 万象城の主要建築も中国と西洋を融合した建築様式を採用しています。中国古代建築の反り返った屋根や彩陶などの建築要素を取り入れると同時に、西洋建築の曲線デザインや現代のTABLE積層建築フレームを採用し、異なるレベルの複数の平面を積み重ねることで、多くの建築芸術の革新を生み出しています。この芸術的革新は万象城の内装の細部にさらに多く表れています。樹皮のテクスチャーの壁面、銀杏の葉の形をした天井、Y字型の木製の手すり、リサイクル可能な陶器製のエレベーターボタンなど、建築芸術にさらに興味のある消費者、観光客、芸術愛好家たちが探訪し、体験し、見学するのを待っています。業界では、万象城は商業、不動産、博物館の境界線を打ち破り、有機的な全体として新しい試みになっていると評価されています。 西安の商業をリードする最高級のショッピングモールとして、買い物は当然万象城の主要な機能です。そのため、万象城には異なる商業空間が計画されています。国際的なトレンドを展示する贅沢な大通り、高級なライフスタイルを示す奇跡の大通り、新興のトレンドブランドを集めた東方花園、観賞と休憩の機能を持つ風雅な回廊、各国の美食を集めた晴空の閣、そして景観空間の最も美しい角「竹光の影」など、観光、ショッピング、エンターテイメントの商業機能を完璧に満たしています。 万象城に立ち止まると、現代的で新鮮なショッピング体験だけでなく、「万邦来朝（多くの国々が朝貢に来る）」という歴史の再現感も味わえ、時空が交差する幻想的な体験ができます。 商業的な観点からだけ見れば、西安万象城は西安の商業をリードしているものの、中国の他の大都市の商業形態と横並びで比較すると、万象城は特に優れているとは言えません。これは西安の人々の性質と関係があるのかもしれません。歴史的な観点から見れば、万象城の建設と完成は「盛世（繁栄した時代）」についての隠喩とも言えるでしょう。千年の歳月を経て、長安というこの古都が再び新たな輝きを放っているのです。しかし、中国人には「月は満ちることを忌み、事は満ちることを忌む」という深遠な知恵があります。花が最も咲き誇る日こそ、散り始める時なのです。とはいえ、この人生で幸運にも中華の地に生まれた西安人として、私は故郷の日々刻々と変化する発展を祝福したいと思います。さらに、これからの千年の歳月の中で、西安があの「生命の木」のように中華民族の血脉と伝承を担い続け、数え切れない興亡治乱を経ても、なお生き生きと、長く平安で、次の輝かしい時代を迎えることを心から願っています！！！