シルクロードの旅 第4駅 河西回廊 第3駅|酒泉
酒泉は河西四郡の一つで、古くは粛州と呼ばれていました。
夕暮れ時に酒泉に到着し、鉄竜(列車)を駆って長風を操る。鐘鼓楼は街にそびえ立ち、甍は夕焼けに映え、銅漏の音は夕暮れを告げる。唐街に向かうと、羊脂の焼ける香りが幾重にも垂れた幕を透き通り、胡姫が舞い踊り、シルクロードのラクダの鈴の音が聞こえてくるかのようだ。
朝、郡館を訪れ、居延漢簡や敦煌帛画を見学すると、神亀が碑を背負う姿は今も昔のまま。続いて西漢の名所を訪ねると、残垣は雪に覆われ、枯れた楊にカササギが止まり、霍将軍の酒泉は今も袖の中にあるかのようだ。再び鐘楼に登り、四方に広がる車馬の流れを見下ろすと、軒先に日が差し込み、戍卒が烽火を燃やし、商人がラクダを曳く姿が目に浮かぶ。
日が傾き、霞城に別れを告げ、祁連山脈の雪嶺を振り返ると、蒼茫として天に接している。