世界を見渡すと、年齢や国籍を問わず、ノートやペンなど文房具一般に強い関心を持つ人たちが数多く見られます。
InstagramやYouTubeで私がよくみるのは主にアメリカ人の使い方です。ステッカーなどで飾ったり、オーガナイズの方法や生産性の向上などを説く動画が多くて、最近は食傷気味となっています。
そんな中、イギリス人男性のYouTubeに行き当たり、これまで見てきたものとは異なる新鮮さを感じています。Barry's Analog Insightsというアカウントで、shortも含めてとても楽しい。Cambridge市の中心部を歩くVlogは素晴らしいと思いましたし、ちょうどイギリスの総選挙の時期だったので、選挙当日にTraveler's Notebookを抱えて投票所に向かうVlogも面白かった。
私はTraveler's Notebookはどうしてもサイズが肌に合わず使わなくなってしまいましたが、BarryのTraveler's Notebook談義はなかなか味があって良いと思っています。
アナログシステムによって脳の中にあることを書き出すことの意味については、すでに多くの人が語っています。ベートーベンやダヴィンチが常にノートを持ち歩き、閃いたことを書き留めるというのは有名な話です。
でも、私がBarryの言っていることに強い印象を持つ理由は、デジタルの時代において私たちがオンラインで書くことが多いのに対して、Barryがオンラインではなくオフラインでプライベートなものとして自分の考えを書き留めることが大切だと言っているからです。
人に見せる必要のないこと、自分だけの世界の出来事、そのようなプライベートな領域の重要性を指摘するBarryの考え方にとても強い共感を覚えます。私もこのブログを書いたり、他のソーシャル・メディアを使ったりして、公開された場で自分の考えを書いていますが、そこに至る前段階でとる数多くのメモは誰にも見せることはありません。それらのごくごく一部を公開しているにすぎません。
毎日使うレザーのノートブックを抱えたり、触ったり、感じたりすることにこの上ない喜びを感じるとBarryは言っています。私はPaper RepublicのGrand Voyageurを愛用していますが、Barryのように抱えたり、触ったり、感じたりして楽しんでいます。
Barryのノートに対する考え方は、素朴な表現ではあるけれど自分が一番大事にしている生き方を示しているような気がします。それにイギリス人特有の独特の理屈があってとても楽しい。彼はスケッチもするので鉛筆をよく使います。それもBlackwing 602なのがいいですね。