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一宮市木曽川多賀神社の蕃塀
現在は、尾張地域の蕃塀の追加調査の事例紹介を行っている。
一宮市木曽川町黒田宝光寺東にある多賀神社は、創立年代などの由緒は不明である。愛知県神社庁のホームページには掲載されていない神社で、祭神は伊弉諾命と伊奘冉命と思われる。 木曽川多賀神社の蕃塀は、1間巾の木造銅板葺き連子窓型蕃塀である。大きさは概略で、本体長約2.0m、全高約2.4m、屋根長約3.0m、屋根巾約0.6mで、両側に控え柱を持たない。 詳細の構造は次の通り。玉石を散りばめた低いコンクリート製基壇に短い石製角柱を立て、その内側に円柱を接着させて2本立てる形を作っているが、円柱そのものは地面と接していない。円柱の内側は下から順に地貫と腰長押と内法長押を通し、上端は棟木を渡している。内法長押の上位に簡略した雲形腕木を架し、表裏両面の段葺きされた屋根板を載せている。屋根は切妻造りの直線屋根で、表面は一枚板の銅板で覆われていた。大棟は断面五角形状の棟木を置き、銅板で包まれ両端は外側に突き出ていた。蕃塀の中央には竪連子窓が設けられており、その上下には縦羽目板が嵌め込まれていた。材は全て白木である。右側石製角柱の裏面に「宝町氏子中 昭和四十八年十一月吉日」と刻まれ、石柱の外側には鉄骨が固定され円柱とボルト締めされていると思われる。 木曽川多賀神社は、正面から蕃塀、狛犬、灯籠、基壇上の本殿に至る構成を持つ。 木曽川多賀神社の蕃塀は、その状態からみて、本来は多くの木造連子窓型蕃塀と同様に木製円柱を地面に立てて作られたものと思われるが、何らかの事情で蕃塀本体を少し浮かせ、横に据えた石柱によって支える形状に改修されたものと考えられる。石柱の刻文からみて昭和48(1973)年にこの改修が行われたものと思われ、本来の蕃塀の製作年代や作者は不明であるといえる。鳥居など他の大型施設を持たない小規模な神社であるが、規模は小さいものの蕃塀を有する点は、稲沢市矢合三島社例などと共通する。
by banbeimania
| 2024-04-27 22:20
| 蕃塀の事例
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