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カテゴリ:社会問題
今日(16日)は、重要と思われる経済記事が非常に多く出ていましたし、今日も引き続き、NATO拡大に関する記事が出ていましたので、今日はこれらの記事を紹介します。
今日も、「(AAでは)記事にならない情報」で大きな転換はありませんでした。スウェーデンとフィンランドのNATO加盟問題に関する議論を始め、オズカンAKP副党首のアラブ首長国連邦(UAE、BAE)に関する発言のほか、カフタンジュオールCHPイスタンブル支部長の有罪確定に関する話題が引き続き議論されています。今日、特に重視されていたのは、クルチダルオールCHP党首が強襲?したSADAT(国際防衛コンサルタント・建設・商業株式会社)を巡る話題と思われます。警察・検察及び裁判所を使った「文民クーデター」に加えて、「武装市民によるクーデター」の可能性として大きく取り上げられています。「13日にSADAT強襲が行われてから月曜日が終わるまで、エルドーアン大統領が全く反応を示していないことが、その問題の深刻さを示している」という解説もありました。これまでクルチダルオール党首が中央銀行、TUIK、肉・牛乳公社などを訪問した直ぐ後で、エルドーアン大統領自身が反応していたのとは大違いです。「裁判を起こす」という反応もあったようではありますが、「マン島裁判(エルドーアン大統領及び親戚などのペーパーカンパニーを使った脱税・節税行為がクルチダルオール党首によって指摘された)」の例があるように、わざわざ問題を大きくするという「墓穴を掘る行為」(マン島裁判では、かえって世間の関心を集め、かつ、クルチダルオール党首の主張が正しいという判決になった)になりかねず、踏み切れていないのではないかと想像します。また、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟問題に関しては、時々紹介している解説者から、「先日、電話した時にはフィンランドのNATO加盟に否定的なことは全く言っていなかった。頭が混乱している。」という趣旨のフィンランドの大統領の発言が紹介され、「3日前に言ったことと正反対のことを平気で言うのがトルコの政治家。特に北欧の人は、トルコ政治をよく勉強する必要がある」とコメントしていました。 今日は重要な記事が多いため、記事を中心に紹介します。
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5月16日(最初の患者確認から797日目)付けの新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します。 今日の検査件数: 12万8,957件 今日の感染者数: 1,254人 今日の死者数: 4人 今日の完治者数: 1,358人 今日(165日)は、アナトリア通信(AA)には次の記事が出ていました。今日は1~3の記事を紹介します。 1 エルドーアン大統領は、『トルコに制裁を科しているような国がNATOに加盟することに‘Yes’とは言えない』と発言 3 (3月の)経常収支統計が発表された 4 (第1四半期の)労働力統計が発表された 5 (4月の)予算執行結果が発表された 6 3月の給与所得者数は、年間ベースで6.5%増加した 7 輸出及び輸入の単位価値指数は3月に上昇した 8 チャヴシュオール外相は、ストルテンベルクNATO事務総長と電話会談した 9 ネバティ国庫・財務大臣は、『売り惜しみ、便乗値上げは絶対に許さない』と発言 10 IBB(大イスタンブル市役所)はガス工場博物館で、反発を受けた絵画を取り外した 11 シリア北部で攻撃の準備をしていたテロリスト10人を無力化した
今日、最初に紹介するAAの記事の見出しは「エルドーアン大統領は、『トルコに制裁を科しているような国がNATOに加盟することに‘Yes’とは言えない』と発言」です。今日(16日)付の記事です。スウェーデンとフィンランドのNATO加盟に関する部分を抜粋して紹介します。 レジェップ・タイイップ・エルドーアン大統領とアブデルマジド・テブン・アルジェリア大統領は、大統領府で1対1会談後、代表団感会談を行い、更に署名式を行い、その後に共同記者会見を行いました。 ある新聞記者が、「フィンランドの大統領がNATO加盟問題に関して、直接交渉を行う準備があると述べたが、訪問の打診はあったのか、あったとすれば日程は決まったか。スウェーデンの代表団もアンカラを訪問すると承知している。両国との間で行われる会談におけるトルコの対応と期待は何か。」と質問したのに対し、エルドーアン大統領は次のように答えました。「最近、両国との間で、外務大レベルでの会談が行われた。しかし、明白で、誤解なく、真摯に述べなければならないことがある。それは、両国はテロ組織に対して明白で、誤解のない対応を行っていないということである。この交渉過程で、『我々はテロ組織に反対だ』と言われても、それと正反対に、引き渡さなければならないテロリストを引き渡さないという発表がある。例え引き渡すと発表したとしても、それを信じることは不可能である。2度と同じ失敗はしない。トルコはギリシャのNATO加盟に同意した。今ここで、テレビを見ているトルコ国民に呼びかける。NATOの最重要国はギリシャに軍事支援を行っているか、行っている。あらゆる種類の支援を行っている。ギリシャに基地を作っているか、作っている。我々はこれらの国々をどうやって信じることができるか。スウェーデンはそもそもテロ組織の潜伏の中心地であり、更にはテロリストを議会に呼び、演説を行わせている。PKKシンパのテロリストの議員すらいる。我々はこんな国をどうやって信じることができるのか。月曜日にトルコに来るそうだ。我々を説得するために来るのか、申し訳ないが、無駄なことをする必要はない。何よりも、トルコに対して制裁を行っている国が、安全保障組織であるNATOに加盟するために、我々は‘Yes’ということはできない。なぜならば、NATOが安全保障組織でなくなってしまうからである。あたかも、テロリストが多数派になった場所になってしまう。それに‘Yes’と言うことは不可能であり、以前に騙されたところで、二度とは騙されない。」 ここからは一言解説・雑感です。どこまでが本気で、どこからが口実・建前なのかは判断が難しいところですが、「トルコが欧米から騙され続けている」ことは、多くのトルコ人の魂に焼き付けられた?事実です。例えば、EU加盟(欧州への参加)交渉も1963年のアンカラ協定締結から約60年になりますが、加盟できる見通しは全くありません。勿論、全てEU側が悪いという意味ではありませんが、キプロス問題・(東)地中海問題を人質にするなど、トルコ人が被害者妄想?に駆られるには十分な材料があるとも言えます。とは言え、皮肉なのは、キプロス問題のために決裂しかけたトルコとの関係を取り持とうとした国の中には、フィンランドとスウェーデンも入っていたということです。
今日、2つ目に紹介するAAの記事の見出しは「フィンランドとスウェーデンの外務大臣がトルコを訪問する」です。こちらも今日付の記事です。 スウェーデン外務省からスウェーデン公共通信社TTに行われた発表によれば、リンデ・スウェーデン外相とハーヴィスト・フィンランド外相がNATO加盟問題を話し合うためにトルコを訪問することを明らかにしました。 同発表によれば、両外相はアンカラで、チャヴシュオール・トルコ外相と会談します。スウェーデン外相は、昨日、スウェーデンがNATO加盟を申請すると決めたことを話し合うために、近くアンカラへ代表団を派遣することを明らかにしていました。
今日、3つ目に紹介するAAの記事の見出しは「(3月の)経常収支統計が発表された」です。これも今日付の記事で、こちらも抜粋して紹介します。 2022年3月には経常収支は55億5,400万ドルの赤字となり、12ヶ月の累積経常赤字は242億2,300万ドルとなりました。 トルコ中央銀行(TCMB)から発表された経常収支統計によれば、今年3月の国際収支は、昨年同月から22億2,900万ドル増加して55億5,400万ドル赤字となりました。その結果、過去12ヶ月間の累積経常収支の赤字は242億2,300万ドルに増加しました。同時期の経常収支における貿易赤字は33億5,600万ドル増加して63億4,200万ドルとなりました。サービス収支から生じた黒字は14億7,200万ドル増加して23億2,900万ドルとなりました。サービス収支の詳細項目である旅行収支の黒字は、7億800万ドル増加して14億5,000万ドルとなりました。 ここからは一言解説・雑感です。「輸出額の新記録」については、しつこいほど毎回いろいろなところで発表になっていますが、「経常赤字の新記録」については、全く話がありません。12月に「トルコ・モデルで、経常赤字を解消する」と言ってから3ヶ月間、毎月、経常赤字が拡大しています。また、為替相場(ドル/TL相場)も安定せず、為替保護付き預金なども、通行量保証を行ってBOT方式で建設したインフラ施設と同様に、財政赤字を垂れ流し続けています。
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Last updated
2022.05.17 18:55:00
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