2024年のIPO最終上場日に、2025年のIPO新規承認が2つでましたね。来年も2月上場からスタートになりそうです。1つ目は名証ネクスト市場への新規承認です。またまた東証プロマーケットからの鞍替え上場で、プロから地方市場への鞍替え上場も増えていますね。日本オーエーは特殊な感じで高騰していますが、基本は不人気だと思っておいたほうが良いでしょう。でも、いつどこでいきなり動意づくか分からないのが地方市場上場銘柄ですね。
バッグ等の皮革商品の販売で、鳥取県倉吉市に本店があります。白壁の風流な街みたいですね。白壁の町並みの美観地区といえばお隣の岡山県の倉敷市が有名ですが、あちらも藍染など人気ですし、倉吉市も革製品で人気の街なのかもしれません。
想定価格は1,390円。主幹事はフィリップ証券です。
吸収金額が想定価格ベースで1.75億円で、名証ネクスト市場上場の小型IPOです。
さすがに主幹事フィリップ証券はカバーしきれてませんので、ちょっと公募取得は難しそうなIPOになります。東証プロマーケット上場の取り扱い感じ証券としてはフィリップ証券は良く見ます。初値からという気配はないですが、少なくとも鞍替え上場時にあまり売りは出ない傾向になって、それなりの初値結果になるかも知れませんね。
バルコスの沿革です。まずbarcosとは船団を意味するスペイン語とのことです。平成3年に創業、早くから東京進出して中国などに幅を広げて拡大してきました。近年上場したIPOでは「アタオ(ATAO)」あたりが近い銘柄かなと感じます。
事業内容です。ハンドバッグの製造販売がメインで、デザインがシックなため、高齢女性に持ちやすく人気が高いブランドのようです。現在は服飾雑貨やフェムテックにも力を入れて、上の年齢層から若年層へ広げることへも挑戦しています。その他、メディア事業、新規商品開発、飲食・宿泊事業など多業種への展開も積極的になっています。
バルコスの大きな特徴が業界での位置づけ紹介部分に載っていますね。他社よりも「最終利益率」「粗利率」の高さにこだわりがあります。品質自体は、ある程度の品質維持、デザイン力はシンプルで十分、となれば後は価格競争力を付けつつ、どれだけ儲けに出来るかです。マーケティング費用の効率化などを徹底的に行なっているようですね。
ウェブショップで商品を見ましたが、確かにシンプルだけどちゃんと革で安いというのが特徴に見えます。コテコテのブランドを見せたくない方には好まれそうです。逆にブランド力の力を借りれないので、バッグのブランド名重視の方には嫌われてしまいそうなメーカーですね。
しかし上記のベンチマーク比較のグラフな「シリアル」の栄養素五角形見ている感じもしますね(笑)
成長戦略の一つとして、上記部分が気になりました。現在の領域は「シニアウーマン」に非常に強いようです。そこからミドルヤング層、男性層にも顧客層の拡大を目指しています。笑えたのが男性層の拡大には「ふるさと納税」で肉・果物でアピールは面白いですね。倉吉市の梨とか、ふるさと納税で欲しいかも知れません。あと、鳥取なので大山の美味しい食べ物も多そうです。カニも載せてますね。
SNSを活用したリーチにも目を向けています。ソーシャルメディアでのアピールは今や激戦区でしかも結構難しそうと感じていますが、バルコスのような商品はあまり突飛な紹介でなく、噛めば噛むほど良さが分かるようなスルメのような戦略の方が良いのでは?と感じてしまいますね。
他にも目論見書の見出し部分には「12」個のタイトル分の戦略や紹介が書かれていますので、是非、目論見書の見出し部分も読んでください。少し、内容が被っていると感じるところも多いかもしれません。
業績です。すでに30期超えで売上は横ばいかやや現象で成長性には乏しいですね。利益に関してはM&Aなどで多業種展開もあるので直近の内容だけでは評価しにくいところです。少なくともメインの革製バッグ販売は、特に新規性がなく、個人的には数年前に上場したアタオをすぐに思い出して似ていると感じたので、同程度の評価で良さそうです。
地方上場銘柄で成長性に乏しい不人気IPOの扱いにはなると思います。初値は、もう動意づくか次第なので、倉吉市本店のバッグメーカーに投資したいかどうかで考えるレベルと言えそうです。IPO専門で初値売りとか、上場時の激しい動きでセカンダリーを取りたいというタイプの方は他の銘柄に行ったほうが良さそうです。
このIPOで儲かればバルコスのアイテムを敬老の日に親にプレゼントぐらいの感覚で、気軽に見ていきたいと思います。
初値予想もお願い致します。