イタリア写真草子 ウンブリア在住、日本語教師のイタリア暮らし・旅・語学だより。

夕日浴び美しい雪のラヴェルナ修道院のプレゼーペとペンナ山

 昨夕は、アッシジの聖フランチェスコが聖痕を授かってから、今年800年を迎えた聖地、ラヴェルナ(La Verna)の修道院を訪ねました。

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Santuario dellaVerna, Chiusi della Verna (AR), Toscana 29/12/2024

 岩壁の上に築かれたこの修道院、Santuario della Vernaは、緑豊かなペンナ山(Monte Penna、1289m)の高みにあります。聖フランチェスコはこのペンナ山の森で瞑想や祈りに過ごすことを好んだそうです。そこで、わたしたちはしばしば、ペンナ山のトレッキングコースを歩いて、修道院を訪ねています。


 この数日は昼近くになってもまだ氷点下で寒かったラヴェルナも、昨日とおとといは、天気がいいので日中は暖かいという予報が出ていました。そこで昨日は、11月2日以来ですから、約2か月ぶりにラヴェルナを訪ねたのですが、岩山の裾を取り巻く森をめぐるいつものトレッキングコース、Anello Basso del Monte Pennaは、雨や溶けた雪のために泥がちで歩きにくいだろうからと、修道院からペンナ山の頂上へと登り、また別の道を通って修道院へと戻るペンナ山の高みを行くトレッキングコース、Anello Alto del Monte Penna(詳細と地図は上のリンク先の記事を参照)を歩くことにしました。

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 「クリスマスの祝祭期間中の日曜で、訪ねる人が多いだろうから」という夫の提案で、修道院の境内よりもかなり手前にある道路脇の駐車場に車を置いて歩いて行ったのですが、それが正解でした。と言うのも、修道院の境内近くにはこんなふうに道が凍っているところもあったからです。

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 わたしたちは駐車場から修道院まで歩いたあと、上の写真で右手奥に見える森を通って、ペンナ山の頂上へと登っていきました。

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 日当たりのいいところでは雪が溶けてしまっていたのですが、

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頂上へと登っていくと、そして日陰には、まだかなり雪も残っていたので、雪景色も楽しむことができました。

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 修道院に着いたときは午後2時前でまだ日が高かったのですが、頂上へと登って再び修道院へと下った午後4時過ぎには、夕日がすっかり傾いていました。

 冒頭の写真は、教会の鐘楼と十字架が立つ広場を共に写真を収めたいと考えて、いったん山を下ったあと、再び石の階段を上っていって撮影したものです。

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 階段を下っていく途中で撮影したこの写真では、森が夕日に赤らんでいます。

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 十字架が立ち教会の建つ広場に向かうと、教会も夕色を帯びています。

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 遠くの山の向こうに沈もうとする夕日と風景が美しく、夫と二人でこの夕日を見送りました。

 山から修道院へと下ったときには、夫は4時からのミサに参列したいと言っていました。ところが、土産物屋でたまたま旧知の修道士さんと再会したり、教会のある広場に行ってみたらちょうど夕日が沈もうとするところだったりしたために、結局そのまま広場に残り、写真を撮って階段を下り広場へ駆けつけたわたしと会って、そのまま夕日が沈むまで広場で過ごしたのでした。

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 「日も沈んだことだしミサも終わっただろうから、このまま車まで歩いて戻ろう」と、いったんは広場を後にしたわたしたちでしたが、夫がプレゼーペを見に教会に戻ろうと言うので、広場まで戻り、教会に入りました。

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 教会ではちょうどミサが終わったところで、大勢がプレゼーペを取り囲んでいましたが、美しいプレゼーペを見て、写真も撮ることができました。

 こうして、雪山を登り、雪と夕日に美しい修道院と風景に心を満たし、ペルージャへと帰途についたのでありました。


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Suggestivi i il bosco e il Santuario della Verna

rossi al tramonto, bello il presepe
Saluto al sole dopo aver camminato
fino alla cima del Monte Penna con la neve
Chiusi della Verna (AR), Toscana 29/12/2024
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Articolo scritto da Naoko Ishii

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ブログテーマ:メリークリスマス
Commented by getteng at 2024-12-31 14:23
naokoさん
このプレゼ-ペはこれまで見たものでは最大級かと思います。
さすがは本場ですね。
今日は2024年最終日です。
佳い新年をお迎えください。
Commented by ciao66 at 2024-12-31 17:18
雪景色の修道院もいいね、と思いましたが、
プレぜーべが大迫力でずらっと並ぶのは、
見て歩くのも楽しそうです!
いいクリスマスになりましたね♪
Commented by milletti_naoko at 2024-12-31 20:45
gettengさん、ラヴェルナのプレゼーペは例年修道院の井戸がある回廊と思われるところ(と言うのは、ガラスや壁に覆われてしまっているのです)に飾られていることが多かったのですが、近年は、こんなふうに教会に飾られるようになりました。その方が大勢の人が見られるからかもしれません。

ありがとうございます
gettengさんもどうかよいお年をお迎えくださいね。
Commented by milletti_naoko at 2024-12-31 20:50
ciao66さん、ありがとうございます。
以前のように修道院の回廊に飾られているだろうと思っていたら、
見当たらないから今年も教会だろうと夫が言い、それで引き返した
おかげで年の終わりにプレゼーペを見ることができました。
ペンナ山から見えた遠くのやはり雪を頂く高峰も、夕日も美しく、
うれしい1日となりました♪
Commented by getteng at 2024-12-31 22:08
naokoさん
イタリアの年末年始って、何か特別な行事でも行われるのですか?
朝風呂に 雑煮の餅の 数をきく(父の句)
Commented by milletti_naoko at 2025-01-01 18:57
gettengさん、イタリアでは大晦日には大勢で集って
いっしょに飲んで食べて、新年を乾杯で迎える人が
多いのではないかと思います。

年末のミサの終わりに歌われるTe Deumを夫は楽しみに
していました。
Commented by katananke05 at 2025-01-01 22:07 x
とても大掛かりで精巧にできている美しいプレゼーぺですね〜
昔 息子アメリカの大学卒業の後に 一緒に 彼の友人を訪ねて行ったプエルトリコでは
温かいお国柄で バナナや南国の花をいっぱいあたまにのせた 羊飼いたち(ロバだったかも)が
あつまっているという 楽しいプレゼーぺを売ってましたよ〜

広場からまた教会に戻ろうという夫様の言葉に従い おかげで見事なプレゼーぺがみられたと素直にかんどうされる なお子さん ほんと お優しいです〜
Commented by milletti_naoko at 2025-01-02 06:16
katananke05さん、すてきなプレゼーペですよね。
おそらくは数年前まで回廊の細長い廊下の手前から奥の方へと
設置されていたプレゼーペと同じ像を使っていると思うのですが、
こんなふうに教会の中にあると、いろんな角度からじっくりと
よく見ることができて、いいなあと思いました。
プエルトリコのプレゼーペも国の文化や気候を反映していてすてきですね。
いえいえ、わたしもできればプレゼーは見たかったので、見られてうれしかったんですよ。
夫はプレゼーペが以前のように回廊にあると思っていたのが、ないのを見て引き返したんです。
by milletti_naoko | 2024-12-30 23:42 | Toscana | Comments(8)
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