新年明けましておめでとうございます。
年明け最初の書き込みで、まず書いておきたいことは、年末の紅白歌合戦でB’zがサプライズで披露した「LOVE PHANTOM」「ultra soul」の圧巻のパフォーマンスと本物の凄みに歓喜したこと(^^)
去年の紅白にはまったく期待していなかったけど、B’zの素晴らしい演奏だけで大満足だった。
続いて元旦に最初にやることは、テレ朝の「羽鳥慎一モーニングショー」での毎年恒例のWダイヤモンド富士撮影会で、テレビ画面を撮ること。
・・・だったはずが、朝5時には起きていたのに、紅白歌合戦など年末に撮りためていた番組をチェックしててすっかり忘れてしまい、このダイヤモンド富士を撮り損なうという事態に(^^;)
8時過ぎ頃になんとか思い出し、慌ててチャンネルを変えると、かろうじて新年運試しのおみくじをやっていたので、なんとかここだけはテレビ画面を撮影できた。
ただ、そんなことで朝焼けの中、富士山からゆっくり登ってくる太陽をじっくり観ることもなかったので、いつになく大吉が写っててもほぼ御利益を感じないダイヤモンド富士となってしまった(^^;)
そして年末に宣言した、今年最初の映画となる『aftersun/アフターサン』をAmazonプライムで観る。
”海外メディアが絶賛!2022年度のベストムービーに選出”
なあんて、めちゃくちゃ期待して観たが、これがとんでもない映画だった。
なぜならそのあまりに観る人に解釈は委ねる系の本作は、一度観ただけではその映画の本質は分らないという難解な作品だった。
散々考察したあげく、何か見逃しているものがあるんじゃないかと結局続けて2回観ることになった(^^;)
で、今も考察を続けている(笑)
しかし年末始の9連休もあっという間に過ぎ去り、残り今日を合わせて2日だって。
もう月曜の出勤を考えてちょっと憂鬱になってる(笑)
さあ、今年も頑張ろう!
皆さま、本年もよろしくお願いします。
昔、毎月買っていた映画雑誌「ロードショー」が廃刊となり、ライバルの「スクリーン」に鞍替えしてしばらくはちょこちょこ買っていた。
ただ、表紙に若手の日本人の俳優(イケメン)を使うようになって買わなくなり、ここ最近はたま~に面白そうな特集をやっている時の「POPEYE(ポパイ)」や「&Premiun」に「映画秘宝」なんかを買っている。
今回はそんな中、”沁みる映画”という特集をしていた「BRUTUS(ブルータス)」2024年12月1日号を思わず買ってしまったので、こちらを紹介。
まず沁みる映画って、どういう映画をいうんだろう?
ページをめくっていくとこんな説明が。
”考えさせられる、胸が痛む、不思議な気持ちになる・・・。そんな、観た後も尾を引く感動作”
なるほど、見終わった後もしばらくじ~んって感慨にふけり、余韻を楽しんでしまう映画かな(^^)
そんな沁みる映画について、全国の映画館に通う映画好きにアンケートを行っていて、そのランキング結果がこちら↓
1位:『ニュー・シネマ・パラダイス』
2位:『PERFECT DAYS』(未)
3位:『aftersun/アフターサン』(未)
4位:『Coda コーダ あいのうた』
5位:『夜明けのすべて』(未)
6位:『ショーシャンクの空に』
7位:『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』
8位:『インターステラー』
9位:『君の名前で僕を呼んで』(未)
10位:『チョコレートドーナッツ』(未)、『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(未)、『ライフ・イズ・ビューティフル』
なるほど~、半分は観たことない映画だ(^^;)
そこでさっそくAmazonプライムでやってないか調べてみると、なんと一番気になっていた3位の『aftersun/アフターサン』が無料じゃないか、ヤッター!
年明けに絶対に見ねば。
他にも、「沁みる映画案内101」として、ジャンル不問として101本の作品が紹介されていて、なかなかの読み応えあり。
では、今度は新旧併せて私が2024年に観た映画の中で、”沁みる映画”のベスト3を選んでみる。
1位:『遠い空の向こうに』(1999年/アメリカ)
炭鉱の町で、ロケット打ち上げでサイエンスフェア受賞を目指した高校生”ロケット・ボーイズ”たちの、決して夢をあきらめない姿を描いた、実話の青春ドラマ。
久しぶりにラストでぼろ泣きだった。
2位:『リトル・ダンサー』(2009年/イギリス)
こちらも炭鉱の町に育つ少年が、偶然ピアノに合わせてバレエの練習をする少女たちを見て一瞬で心を惹かれ、バレエダンサーを目指すドラマ。
傑作です!
3位:『セラヴィ!』(2017年/フランス)
ベテランのウェディング・プランナーがプロデュースする、ある一夜のトラブル続出の結婚式で繰り広げられる人間ドラマ。
見終わった後、すばらしい幸福感に満たされる作品だった。
なお、この映画3本の感想は、私のもうひとつのブログ「フシのキネマ案内所」にありますので、よかったらそちらも覗いてみてください!
それでは皆さま、来年もよいお年をお迎えください。
毎朝、録画でも見てるように通勤電車がホームに到着すると、降車口にぎゅう詰めになった乗客たちが、まるでところてんのように車両から押しだされ一気に吐き出されていく。
自分もその人並みと一体となってホームに降り立ち、人並みに流されるように歩き、改札口への階段を降りていく。
その階段も当然いっぱいの人混みで、ノロノロと全員が足並みを揃えて進んで行く。
中にはスマホを見ながらや、話をしながらゆっくりと降りていく人に、急いでいるのか列の中を強引に駆け降りていくものもいる。
その中にいる自分は、たった階段を降りていくだけなのに、ゆっくり降りるから前にスペースが空いてるとか、そんなに急いで降りても変わらないよとか、そんな些細なことにわずかなストレスを感じている。
そんな時、2週間ぐらい前のある日の通勤電車で、いつものようにホームに吐き出された私は、この日は一斉に階段へと流されていく列を抜け、ちょっと疲れていたのかそのままひとりホームに残り、遠く外の景色を見ながら”ふう~”っと深呼吸をした。
改めて見る外の景色はきれいな青空でビルの隙間から太陽の光が射しこみ、なんだか心地いい。
ホームが高いところにあるので、そこからついさっき一緒に降りていった人だかりが歩いて行く姿や、駅の方へ走ってくる人なんかも見えてる。
他にもバス停でバスを待ってる人や、何台も並んでいるレンタサイクルの一台を引き出し乗っていく人。
普段は気にもしない俯瞰で見る何気ない景色に、なんだか気持ちが癒されていった。
何だろう?
”いつもと違うことをすると、必ずいつもと違うことが待っている
普段やらないことをすると、必ず普段とは違うことが起きる”
これは何かあると私がよく思うこと(^^)
そしてそれは大抵はいいことにはならないんだけど、この日はここからいいことが起こった。
時間にして3分ぐらいだったと思うが、そろそろ行くかって誰もいなくなったホームから階段へ向かう。
階段の前に来て、下を見下ろしたときに意外な光景が目に入る。
当たり前だけど、あの人でギュウギュウになっていた階段は、誰もいなくなり空っぽになった空間にはただきれいに並んだ階段がむき出しで見えている。
ゆっくりと階段を降りると、改札口の前にもほとんど人はおらず、駅前もがらんとしている。
たったホームで2~3分ぼんやりしてただけで、こんなに情景が変わってしまったことに驚く。
何年も通勤してて、毎朝あの集団と一体になって動いていたのに、たった2~3分スルーするだけで、こんなに穏やかな世界になるんだと、改めて驚く。
そして何でもっと早く気が付かなかったのかと、悔しくなる(笑)
それからは、ホームに降りたらゆっくりと外の景色を観ながら深呼吸をし、マイペースでがらんとした駅を出ていく。
”普段やらないことをやると、必ず普段とは違うことが起きる。”
大抵はいいことはないが、たまにはいいこともある(^^)
2022年の本屋大賞で第2位となった青山美智子さんの『赤と青とエスキース』を、文庫化されるまで流していたので今やっと読む。
今回は「猫のお告げは木の下で」や「お探し物は図書館まで」など過去作品のほっこり感と明らかに違う、洒落たタイトルで「おや?」なんて思わされたが、タイトルのイメージ通り青山美智子さんが新境地へと入った今までとまったく趣の違う作品となっていた。
人と積極的に関われない自分を変えようと、メルボルンへ1年限定の交換留学生としてやってきた女子大生のレイは、ある日バイト先の先輩ユリさんから、公園で行われるバーベキューに誘われる。
ただレイは話しかけられてもオーストラリア訛りの英語が聞き取れず、気がつけば一人きりになってしまったが、日本語で話しかけてきた、みんなからブーと呼ばれる地元の日系人の青年と出会い・・・。
ふたりの若い男女が出会い、恋を育んでいく話にはじまり、額縁工房へ就職し額職人として働く青年に、中年のおっさん漫画家、そして長年一緒に暮らしていたが別居してしまった男女の話と、いつもの青山オムニバスでストーリーが紡がれていく。
そしてこれも青山作品でおなじみの、別の話なんだけど、人や物がこんなとこで登場するのかと話をまたがって現れる。
で、今回の別々のエピソードに共通して現れるのが、「エスキース」という水彩画。
過去作品を読んでいた方は分ると思うんだけど、神がかり的な出来事やキーワードによって、人生の新しい歯車が回り出すというお馴染みのストーリー展開は、今回はありません。
なので物語の奇抜さはなくなってしまったが、代わりにそれぞれの主人公たちの心情がじっくりとリアルに描かれ、読んだ人それぞれが登場人物の誰かに共感させられていく。
私は四章の、輸入雑貨店に働く52歳の女性が、長年連れ添った男性と別居し、さらにパニック障害になってしまうという話で、常に強迫観念にとらわれていたのか、そんな病を抱えつつも休むことなく働くその女性に、雑貨店のオーナーが語りかける言葉が強烈にこころに響いた。
”人生は一度しかないから思いっきり生きよう、ではなく、
人生は何度でもある、どこからでも、どんなふうにでも、新しく始めることが出来る”
そして、
”それを経験できるこの体はひとつしかない、だから無理せずなるべく長持ちさせなきゃ”
そんな、物語の中にちりばめられた珠玉の言葉の数々は、今まで歩んできた人生が長いほど、凝り固まった思考や生き方を、ほんの少し変えるだけで訪れるだろう新しい未来を感じさせる。
ただねえ、私的にはそんな中にさらにユーモアがちりばめられていた前の路線の方が好きかなあ。
あと、絵画をめぐる小説といえば、「楽園のカンヴァス」や「暗幕のゲルニカ」など私の大好きな原田マハさんの小説がすぐに浮かんでくるんだけど、これら原田マハさんの作品と比べると、今回の青山美智子さんの作品との間には決定的な違いがある。
それは原田マハさんの小説に登場する作品は、ルソーやピカソが描いた本物の名画であり、実際のその作品のイメージからストーリーに思いを馳せることで、より一層の感情移入をすることが出来た。
対して、本作の重要なキーとなる「エスキース」は、小説の中で創作された絵画なので、頭の中に描かれる絵のイメージが曖昧ではっきりせず、話の内容自体までもがちょっとばんやりしてしまった感がある。
ただ、この作品にはそんなことなど物ともしない、ミステリー小説顔負けのとんでもない仕掛けが組み込まれている。
これが本屋大賞第2位となった要因だろうねえ。
本の帯に書いてある、
”二度読み必死の感動作”
は大げさではなく、私も読み終わった後、すぐに続けてもう一回読んでしまった(^^)
これは凄い!
今日は全く別の用事で休みをもらっていたが、ついでに紅葉を見に行こうとなり、もうこの時期だと遅いかなあ、なんて思いながら行ってみた。
とにかく大勢の人が群がる時期に観光地へ行くのが嫌で、だいたい見頃より早かったり遅かったりしてしまうんだけど、今日はどうかなあ(^^)
で、行ってきたところが、室町時代に水墨画家として活躍した「雪舟」が、幼少の頃にお寺に修行に入ったとき柱に縛られ、涙でネズミを描いたというエピソードが有名な宝福寺。
最初場所がちょっと細かいとこまで分らなかったので、ナビで名称「ほうふくじ」っていれて検索したらリストがズラ~っと出てきて、一番上の宝福寺が980とか距離が出て、そんなに近いわけないのになあ、なんて地図を見るとなんと青森の方が出ていた。
この980は980mではなく980kmということだったんだと判り大笑い。
気を取り直しナビに地区を指定してOK。
まず駐車場に到着すると、休日は駐車場に入る道まで長い列が出来るらしいが、今日はほぼ満車ってくらいで2台ほど空きスペースがありなんなく駐車できた。
車から降りると、天気もよく遠くに色鮮やかに紅葉した木々もしっかり見えている、よしよし(^^)
紅葉が早く観たくて、山門からはいらず裏口からまずは「三重塔」へと向かう。
人もそんなにいなかったので、余裕で誰も写っていない写真が撮れた。
ここから遠目で南側の「般若院」の、鮮やかな黄色に色づいた葉が目につき、そちらに移動。
こちらも中には誰もおらず、いい写真が撮れたかな。
そこから今度は北側の建物の方へ階段を降りていく。
ここは年配の人がいっぱいいた(^^;)
離れた所からもう一度振り返って、三重塔と右の「禅堂」が入ったアングルで撮ったが、太陽が雲に掛かり日が陰っていたので、今こうして写真をみると、葉が落ちちゃってる木もありなんだか暗いなあ(^^;)
ここも綺麗に紅葉してたんだけど、自分も含め周りの人もこの撮っている位置に並んで撮影してるのに、なぜか奥の右端におじさんがひとりずっと立ってたため、サイズを修正し右端をカット(笑)
後からネットで知ったが、この写真の左側に雪舟が涙でネズミを描いたという「方丈」という住持の居室があったのに、スルーしてしまってた(^^;)
途中木々の中にひっそりと立つなんだか異様な石碑を発見・・・。
ちょっと近寄りがたかったので、近くの解説の看板をよく読んでみる。
「雪舟碑」と呼ばれるもので、昭和3年に建立された石碑だとのこと。
最後に仏殿に寄るという、反対回りで回ってしまったけど、所々落葉している箇所もあり、ギリギリの見頃でなんとか綺麗な紅葉が観れたかな。
もう遅いかなあ、なんてついでに来たけど、よかったよかった(^^)
なにより人も少なかったしね。
今週の水曜日、お昼過ぎになにげにスマホでネットニュースを見ると、
”【訃報】火野正平さん、75歳”
という文字が目に入る。
「えっ!」
持病の腰痛で「NHKにっぽん縦断 こころ旅」のロケ参加は中止になってたことは知っていたが、あまりに急な訃報に悲しさと切なさがこみ上げ一気に力が抜けてしまう。
私は「こころ旅」が大好きで、そのなかでみせるどんなときでも変わらない自然体の正平さんが大好きで、植物や生物に向ける優しい表情に照れ笑い、そして綺麗な女性を見たときにスイッチが入る表情に、高いところが苦手で怯える表情に・・・。
チャリオに乗ってひたむきに走ってる正平さんの姿に、癒やしと元気をもらってたんだろうな。
芸能人の方が亡くなったというだけで、自分がこんな気分になってしまうんだと自分でちょっと驚いている。
そこで、前に地元に正平さんがロケに来て、食事した場所へ行って同じものを食べようということになった(^^)
まず創業60年以上地元のみんなに愛され続けている老舗中華料理店へ行ってみる。
11時半頃に入ったがほぼテーブルは満席で、店員の人に相席でと言われたが、ちょうど終わったばかりで片付け中のテーブルがあり、そこへ座らせてもらう。
ここはお昼は定食が人気で、周りを見てもほぼ定食だったが、私の注文はもちろん正平さんと同じ「天津飯」だ。
ふわっふわの卵にたっぷりとかかったトロトロのあんは、見た目より塩っ気もおさえられていてあっさり。
一口口に入れるともう止まらない(^^;)
ノンストップで食べ終わってしまった。
お店でそんなことはしたことなかったが、ごちそうさまといって合掌。
続いて昨日、同僚がネットで探し出してくれたカレー店へ行く。
メインの国道から一本中に入った道沿いの一角に隠れ家のようにひっそりとたたずむお店を発見。
クラシックの音楽が流れる店内は意外に広く、大きなテーブルに年配の女性が3人と別のテーブルに男性がひとり食事中なだけで、他に客はいなかったこともあり店内の静けさに落ち着いたモダンな雰囲気がいきなり心地いい(^^)
ここは当たりかも、なんて思っているとすぐに店員の女性が近寄ってきて、さらに奥の客席に案内される。
丸いテーブル席に座り、すぐ横の大きな窓からは緑とテラス席も見えている。
店員の女性からメニューを渡されたタイミングで、思い切って聞いてみる。
「まえに火野正平さんがここで食事されましたよね、どれを食べたんでしょうか」
まずサラダが出てきたんだけど、リンゴに芋にエンドウ豆にといろんな具が入っていて、なんて手の込んだサラダなんだと感心する。
そして正平さんが絶賛したカレーが出てきた。
”無添加で小麦粉を使わず、90%以上野菜でとろみをつけた”
というこだわりのルーは、スパイシーさの中にもしっかり甘みがあり、ここまで繊細な味わいのあるカレーはちょっと今までにない程のおいしさで感動だった。
食べ終わりレジへ向かうと、レジ横に飾ってあった正平さんと店員さんたちが一緒に写った写真と、正平さんの似顔絵に”火野出没注意!”なんて書かれた丸い金色のステッカーを発見(^^)
店を出たときは、いいものを食べたという満足感と、なんともいえない幸福感がじわじわと沸いてきた。
こんな素敵なお店に出会えたのも正平さんのおかげかな(^^)
あと、写真を見たら分かるんだけど、箸に赤い紐(糸?)が結んであって、この意味を店員さんに聞こうと思ってたんだけど、すっかり忘れてしまっていた、残念(涙)
何かの縁かなあ~、なんて勝手に感じこっそり持って帰る(^^;)
今もため息が出てしまうが、正平さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
NHK連続テレビ小説『おむすび』の、朝からギャルになるとかどうとか、高校生の恋愛を見せられるとか、いったい何を見せられているんだろうという、あまりにどうでもいい展開に、日に日に落胆していたところに、素晴らしいドラマを発見。
同じNHKのドラマで、22時台に放送されるドラマ10の最新作『宙わたる教室』がいい。
大学の助教授をやめ、東新宿高校定時制に新しく赴任してきたという、ちょっと変わった理科教師の藤竹(窪田正孝)が、家庭内の事情や障がいを抱えた生徒たちとふれあい、科学部を立ち上げて学会発表を目指すというストーリー。
伊与原 新の同名小説が原作で、作者が学生時代に教授から聞いたある実話が元になっているとのこと。それは、
大阪府立の定時制高校の科学部の生徒たちが発表した「重力可変装置で火星表層の水の流れを解析」という研究が、「日本地球惑星科学連合大会・高校生の部」で優勝し、その手作りの滑車による「微小重力発生装置」が東京大学の教授の目に留まり、なんと「はやぶさ2」の基礎実験に活用されたという実話。
今現在第6話まで放送されてるんだけど、いろんな事情を抱えながらも学びたいという一心で学校へやってくる生徒たちの自身との葛藤と、その学びたいという意欲をくみ上げ優しく見守る藤竹先生との信頼関係が、とにかく素敵でたまらなく胸を打つ。
人生において学ぶということの尊さ、同じ目標を目指して一緒に歩いてくれる同志との出会いがもたらす勇気。
第3話で、火星探査車オポチュニティがNASAが想定した約3ヶ月という活動限界をはるかに超えて、15年間稼働していたといい、そのオポチュニティが後ろを振り返って火星の地表に出来たわだちが遠くまで写っているという写真をみて、心が傷ついて学校の屋上にある決意でいた女生徒に、藤竹が語りかけるシーンがある。
”「火星の荒野にたったひとりぼっち、オポチュニティのわだちを孤独の象徴と捕らえる人もいるかも知れない、でも僕には少しでも前に進もうと懸命に生きたあかしに思えるんですよ」”
振り返ってネガティブになるんじゃなく、それでも今ここまで来たという自分の努力を自分で認めてあげて、さらに前に踏み出そう、なんて応援メッセージを感じる。
このドラマを観ていると、そんな前向きになれる素晴らしい言葉がちりばめられていて、心が軽くなり新たに踏み出そうとする勇気と情熱を与えてくれる。
全10話なので、あと4話も残っててほんとに楽しみなドラマ(^^)
「トクサツガガガ」とか「正直不動産」とか、夜10時とか11時頃にあるNHKのドラマって、たま~にいいのやるんだよねえ(^^)
さらにNHKは、来週の月曜からあの「カムカムエヴリバディ」の再放送が始まる。
ますます『おむすび』に辛く当たってしまうかも(^^;)
先日2年半ぶりのMRI検査を受け、耳の状態も悪いながらほぼ変わらないということで、プレドニンなのど服用していた薬を止めようということになり、プレドニンの副作用も気になっていたのでホットしたのも束の間、なんとその3日後に、突発性難聴が再発した。
風呂場でお湯を入れているときに、その水しぶきの音が耳にこもり、しばらくほっとけば治ると思っていたのに一向に治らない。
前に薬を服用中にも一回同じような症状が出たが、2日ぐらいで元に戻ったので、今回もまあ治るだろうと思っていたが治らない。
しかも、薬を打ち切っていたので、頼みの綱のプレドニンがあと14錠しか残ってなくて、とりあえずそこから2日間一日2錠を飲んで、若干治った感じになったが、まだ少し音がこもった感じに聞こえ、自分の喋る声が響く感じが残っていた。
この残り10錠でどうしようかと思いながら、毎日1錠ずつ飲み様子をみていたが、どうもよくならない日が続く。
薬も残り少なく、聞こえも朝は治った感じになるんだけど、ちょっとずつ耳鳴りが大きく鳴り、指をこすった音は聞こえるが、人の声とかがこもったように聞きづらくなっていった。
ほんともう、疲れちゃってもういいかなあ、どうせこの先同じようなことが続くんだろうからって、あきらめそうになる。
それでもやっぱり、後から病院行っとけばよかったって後悔したくないという気持ちが大きくなり、木曜日に病院に連絡し、今日受診することにした。
その予約の電話の時、受付の女性に、「残りのプレドニンがあと3錠あるんだけど、この3錠いっぺんに飲んでもいいか先生に聞いて欲しい」というと、すぐに連絡を取ってくれて飲んでもいいとの返事をもらう。
そして今朝は、いっぺんにプレドニンを3錠飲んだのがよかったのか、いつになく耳の調子がよく、なんなら行かなくてもいいかも、なんて思いがよぎるが、薬の残りがなくなっていたので、やっぱり病院へ行くことに。
さっそく聴力検査だが、やはり調子がよく、小さい音が聞こえている手応えを感じる。
そして担当の先生との問診となり、「もう来ちゃいました」という私の挨拶をスルーして先生は、「心配してたんですが、聴力は変わってませんね」という。
オージグラムを見せてもらうが、前回とほぼ一緒でとりあえずホットする。
そこで、前回腫瘍が水で膨らんで少し大きくなっていたことから、自分なりにネットで調べて気になっていたことを先生に聞いてみた。
この水を含んだ状態をのう胞化というのを調べていたので先生に、
「のう胞化すると放射線は効果がないという情報があったんですが、どうなんでしょうか?」
ここで先生の表情が一瞬かたまり、いきなり椅子から立ち上がり、ちょっと離れたところで「鼻かみますね」といってマスクをずらし鼻をかむ。
明らかに、「ネットでちょっとかじったあやふやな情報をよく私にぶつけてきたな」という感じで、ちょっと怒ってる空気が(^^;)
言う前にどういう反応するか興味があったが、やっぱりまずかったかな・・・ハハハ・・・(^^;)
先生は戻ってきてゆっくり目の前の椅子に座り直すと、
「私はそうは思いません、どちらかというと放射線の方が効果があると私は思います」
といい、ここから専門用語が立て続けに出てよく分らなくなったが、続けて
「のう胞化ですが、放射線によるのう胞化と、前庭神経鞘腫によるのう胞化は違います」
という言葉をなんども繰り返し説明する。
そして、またいつもの薬を3ヶ月分処方することになる。
・プレドニン5mg
・レバミピド10mg
・トコフェロールニコチン酸エステルカプセル100mg
・メチコバール500μg
・リセドロン酸Na75mg
プレドニンの服用についてはまた心配になったので、
「また同じように聞こえが悪くなったら、いっぺんに3錠とか4錠とか飲んでいいんですか」
と聞いてみると、先生はまさかの
「そこはお任せします、もうだいたい分りますよね」
といわれる。
「・・・」
さらに今回、のう胞化している要因が、微小出血によって水を吸っているという状況かも知れないので、その出血を停める薬として、「ちょっと試してみたい薬がある」といい、
・トラネキサム酸250mg
を処方される。
この新しい薬の副作用もなんか気になったので聞いてみると、
「風邪薬とかに入ってるやつで、私もたまに飲みますけどそんなに強い薬ではないです」
といい、さらに
「他にもいろいろ試したいんですけど、人体実験じゃないんで」
なんて言い出す。
このトラネキサムもある意味実験的に処方してるなと確信する。
次は2月に受診を予約し、処方箋をもって薬局へ向かう。
両手でいっぱいになるほどの薬の量に、「ものすごい量ですよね」と薬局の人と一緒に苦笑い。
薬局の人に、
「今回新たにトラネキサムが入ってますけど、先生はなんておっしゃってましたか」
と聞かれたので、
「なんか試してみたいと言ってました」
と答え、また一緒に苦笑いを交わす(^^;)
この日の診察代は770円で、薬代がなんと4560円。
レジ袋に入った山盛りの薬の重さを感じながら駐車場に歩いているうち、薬がなくなったときの心細さが蘇り、知らないうちにとんでもない薬依存症になってた、なんて思いながらもちょっとほっとしている自分がいた。
帰りの車の中、新しくCDに録音したスティングの『Until…』に、ユーミンの『やさしさに包まれたなら』と松田聖子の『白いパラソル』に癒やされていく(^^)
久しぶりにメグ・ライアンの映画が観たくなり、ヒュー・ジャックマンと共演したロマンティック・コメディ『ニューヨークの恋人』(01)を観る。
舞台は19世紀のニューヨークで、英国貴族オルバニー公爵レオポルド(ヒュー・ジャックマン)は一族のため、お金持ちの令嬢と結婚しなくてはならなかったが、パーティー会場に紛れて不審な動きをする男を追いかけているうちに、現代のニューヨークへタイムスリップしてしまう。
一方、ニューヨークの広告会社で働くケイト(メグ・ライアン)は、最近恋人と別れたばかりで仕事にも疲れ果てていたところに、見知らぬ世界で戸惑っているレオポルドと出会う。
ケイトは最初、貴族の衣装を着た素性のわからないレオポルドを不審に思うが、次第に惹かれあっていく。
時空を超えた恋は成就するのか・・・。
なあんてストーリーで、最初はお互いうまくいかないんだけど、最後は・・・、っていう王道のラブストーリー(^^)
その幸福感MAXで迎えるエンドロールで流れてきたのが、スティングの『Until…』。
ギターが奏でるワルツのリズムの心地よさに、気が付けば曲に合わせて自然に体が左右に揺れていた(笑)
誰にも見られなくてよかった、なんて思うくらい(爆)
スティングといえば、ポリスの頃の『見つめていたい』から始まり、映画「レオン」の『Shape of My Heart』や、『Englishman In New York』に『Fields of Gold』など、アルバムまで買ってよく聞いていたんだけど、この『Until…』は聞いたことがなかった。
この映画を観たことで、過去にさかのぼってスティングの聞いたこともなかった曲を初めて聞けたことが、ただ嬉しい(^^)
聴神経腫瘍によるガンマナイフ治療を受けてから、定期的に半年ごとMRI検査を受けているんだけど、今日は2年半後のMRI検査だった。
時間通り外来棟1Fの再来受付機に診察券を通すと、時間と検査・診察内容が書かれた打ち出しが出てくるので、これをファイルに入れ、エレベータで3Fの脳神経外科受付にそのファイルを置いておく。
予約時間は8:30からだったが、いつものように早く来すぎてこの時点で8:05(^^;)
受付前のソファーに座り、スマホで”プレドニンの副作用”などいろいろ見てると、8:35に年配の黒縁の太いメガネをかけた女性看護師が私の名前を呼ぶ。
MRI検査室に案内しますと言われついて行く。
私は既に5回はMRI検査をしているんだけど、受付と検査室が結構離れてて、階数も違うので半年ごとだけど未だに行き方がぼんやりしていたので、案内してもらって大いに助かっている(^^)
また思い出せるように今回は詳しく書いてみるが、まず3F受付からさらに奥の方へ進み、道なりに3Fの渡り廊下を渡って隣のリハビリ棟に入り、早くからリハビリをされている人たちを横目に通り過ぎた先にあるエレベーターに乗り、2Fへ降りるとすぐにMRIの検査室がある。
こうやって書いてみると、それほど難しくないんだけどなあ(^^;)
途中案内してくれている看護師さんに、「何回来てもここのフロアわかりにくくて憶えられないんですよね」なんといってみるが全く反応なし。
この病院の看護師の方たちはどなたも優しくて話もしてくれる方たちばっかりだったんだが、今日の看護師さんは話し方も事務的なうえに命令調で、なんだか冷たい。
検査室に入るとすぐにロッカーに案内され、検査着に着替えるんだけど、ここで事前に回答していた問診票を渡しているのに、その問診票を手にとりながら、「手術を受けたことはありますか」とか「体内に金属や機械は埋め込んでないですか」と同じことを聞いてくるので、「その問診票に書いてあるとおりですけど」といってしまう。
それでも問診ですからと、同じ質問をされ答えていく。
終わると着替えようと思ったが検査着がないので、「検査着は」と聞くと「今持って来ます」といい、検査室に入るときに「ロッカーの鍵は」と聞くと、入り口に引っかけるところを指さし「ここです」と答える。
なんだかモヤモヤした気分で検査室に入り、いつものようにのど飴もなめていたので咳き込む心配もなく、ベッドに横になり頭を固定され、ここでマスクをしていることに気がつき、「マスクはどうしましょう」と聞くと「どちらでもいいです」と言われたので、「じゃあ外します」といってマスクを渡す。
そしてやっとトンネルの中に入っていく。
「頭をなるべく動かさないように」
ヘッドホンから看護師さんの声が聞こえ、どうやら彼女がMRIの操作もやっているようだった。
「ガン、ガン、ガン・・・」
前回は眠くなるほどの余裕だったが、私はあの看護師さんのどこが嫌だったのかをずっと考えてしまってた(笑)
次は採血ということで、エレベーターでまた2Fから3Fに上がり、渡り廊下を渡り、最初の脳神経外科の受付を通り過ぎ、別のエレベーターで3Fから2Fへと降りる。
待っている患者もなく、すぐに名前を呼ばれると採血され、次は同じ階の奥でいつものヘッドホンをして音が聞こえたらボタンを押す聴力検査をやって終了。
あとは担当の先生との問診なので、診察室のある1Fへと降りる。
この時点で9:30で、予約では担当の先生との問診は10:00からだったので、血圧などを測ったり、大谷のワールドシリーズが始まってる時間だとスマホを見てると、9:50に名前を呼ばれる。
ここから担当の脳神経外科の先生との診察。
診察室に入ると、すぐに先生が「お久しぶりです、変わりありませんか」と聞いてきたので、最近気になっていた「ここ1ヶ月ぐらいずっと頭痛がするんですが、おっきくなってないですか」と聞いてみる。
先生は「いえ、前と変わってませんよ。それに聴力もちょっとよくなってますよ」と答え、パソコンにMRIの写真を前回と並べて見せてくれる。
私がそれを見ようとした瞬間、「失礼しました、これは別の患者さんの写真でした。今回のはこれです」と見せてくれる。
この時点で先生は写真を初めて見たようで、いろんな角度の写真を並べて見ていく。
私も一緒に見ていたが、どうみても大きくなってるように見えたので、「先生、大きくなってないですか」というと、「いや、撮影された断面の角度が前回と違うのでわかりにくいですが・・・」とさらに並んだ写真を見比べていたが「おっしゃるとおり、ちょっと大きくなってるようです」という。
ああ~、おっきくなってるよ~
そのわかりやすい写真がこれ
先生は腫瘍の色が白くなっているところから「微少出血が起こって水が入ったかもしれません」といい、今まで70人ぐらいの患者の中に1人だけ大きくなり続け、最後は開頭手術になった方がいるといい、「3年ぐらい大きくなりつづけて、やっと小さくなった方もいました」なんてこともいいだす。
私がその1/70の患者になる可能性があるのかもと、がっくりだったが、この白く写るということは水分だということを前に聞いていたので、「水ぶくれですか」というと、そうですといい、「腫瘍の細胞が増えているということではない」と先生は答える。
最初はだいたい1年半から2年で小さくなっていくという話だったのに、なんて思いながら、気になっていた「このまま大きくなり続けたら、また手術になっちゃうんですかね」と聞くと、その時は「私が判断します」と答える。
そして血圧や頭痛についても、これが影響しているとは思いませんと言われる。
さらにここから驚くようなことを先生が言い出す。
「まあ小さくなればいいというものではなく、小さくなるときに神経を引っ張るという事例があり、一番いいのはこのままの状態が続くことですね」
「私が気にしているのは大きさじゃなく、聴力の方を気にしてます」
「・・・」
今日また先生への信頼が減ってしまう。
聴力は上がっているので、結局今回もしばらく様子見ということになる。
その聴力検査の結果がこれ
ここで初めて私もこのオージオグラムをみたが、その時は分らなかったが、家に帰って前回3ヶ月前のものと比べてみると、気になっていた1000Hzは前回50dBが45dB、2000Hzは30dBが30dBとほぼ変わってないということが判明。
先生が言っていたよくなっていたというのは、前から普通によかった250Hzは15dBで一緒で、500Hzが15dBから10dBに上がってて、その平均聴力レベルが、計算式でいくと
聴力の程度(平均聴力レベル)={500Hzの聴力+(1000Hzの聴力×2)+2000Hzの聴力}÷4
から今回は、
{10+(45*2)+30}/4=32.5dB
という数値になり、前回の36.3dBより上がっているということだった。
よくなっているという自覚もないが、この数字をみるとよくなってると判断されるんだよね。
あと薬については、服用中も症状に特に変わりがないことから、プレドニンなどあれだけ大量に処方されていた薬は、今回でもう出さないということになる。
ただネットで読んでてプレドニンの服用を急に止めると副作用があるんではないかと先生に聞くと、本来人の体の中で一日20mg創られているものなので、それほど影響はないといわれる。
それでも心配だったので、「今手元に残ってる17錠のプレドニンを半分に切って飲もうと思ってますがどうでしょう」と聞くと、「それでいいと思います」と答えられる。
続けて「また急に聞こえの方の異常があったらすぐに連絡してください」と言われ、本日の診察は終了。
診療費は9240円で今回は薬代はなし。
さあ、次のガンマナイフ治療から3年後のMRI検査は来年の4月だ。
まだまだ先は長いぞ~、オーッ!