今日空手の2024年度初稽古である千本突きが行われた。
16日ぶりの道場。仕事しながらの稽古と指導は辛いが、なきゃないで寂しいもの!
まずは、参加者の今年の目標を窓に貼りだした。
礼に始まり礼に終わる。
新年もきちんとした礼から。
「礼をする時は、手を左、右とついて、一礼してから右、左の順番で下げる。お尻は上げない!」日本人だと見よう見まねで出来ることも、一つ一つの動きに「なぜそうするか?」いちいち説明しないといけない。一挙手一投足「なぜなのか」…???という子、人を見つけると、さささーっと走って行っては横に座って教えるが、やはり画像で見るといるいる…
その後、座禅を組んだ。呼吸を意識して雑念を取り払う様説明されたが、子供達には難しかっただろうか?しかし、たまに座禅を組むことで、大きくなった時、自分をリセットする習慣を身に付けたり、平常心とそれによって培う良い判断ができるようになれば、と思う。
今回は50人弱の参加者がいただろうか?3人体調不調により見学。ロンドンの門下生はオンライン参加だった。
千本突きは、いつも最前列が黒帯。数を数え、その数と数の間に気合を入れる。並ぶ順番を決めてあったが、急遽予定外のことが起こり、私は二列目へ下がった。やはり最前列の声の大きさ、リズムは大切。
そして、恒例の折り紙。いくつかのグループにわかれて今年は1枚で作る駒作り。家で試してみたが、意外に簡単ではなかった
ところで、前日イタリアは「エピファニア」と呼ばれる、人としてこの世に現れたイエス・キリストが神性を人々の前で表したことを記念するキリスト教の祝日であった。幼子イエスへの東方の三博士の訪問と礼拝を記念する。日本では「主のご公現(こうげん)」と呼ばれるのだが、いろいろ伝承はあるが、ベファ―ナと呼ばれる魔女が良い子供にはお菓子を、悪い子には炭をもってくると言われている。
5年前の千本突きの時にも子供たちに折り紙で作った長靴にお菓子をいれて配ったのだが、その時は、師範の奥様がベファ―ナに扮してお菓子を配られた。
今年もエピファニアの翌日なので、子供たちにお菓子を配りたい、とイタリア本部の事務局長に話すと、それが師範に通じ、私がベファ―ナになるよう命じられた。師範の奥様はもと演劇部だったそうだが、私には無理!来年は千本突きは出ない!と笑って言ったが、決まると何事にも気合を入れる私。さあ、どう仮装するか、年末から徐々に準備し始めていた。
眼鏡は赤いフレームで紫のレンズ!と考えていたが、空手とは関係ない友達に、眼鏡は絶対黒!といわれ、厚紙に黒いフエルトを貼って作成。
折り紙の途中に道場を抜け出し、着替えて声がかかってから道場に戻るとどっと笑い!
「私は誰でしょう?」と聞くと、ちゃんと「ベファ―ナ!」と答えが返って来た。
「お菓子を持って来たけれど、どんな子がもらえるの?」と聞くと「良い子~!」と子供達。
「良い子というのはどういう子たちなの?」と聞くと、親切でお行儀が良くって、両親の手伝いをして…と沢山答えが戻ってきたが、「ここの道場ではね、それはもちろんなんだけど、基本、そして四股・前屈が出来る事!それが大切。良い子じゃない子には、炭も持って来てるからね~」というと、え~っ!というリアクションまで!!かわいい~。
普段から子供たちには、四股~!前屈~!怒鳴りっぱなしの私なのだが、ここでも口酸っぱく釘を刺す!今年は頼むよ!
余った飴やチョコレートは大人にも配ったが、おじさん連中はやたら、炭(砂糖の塊)が受けた。爆
最後の集合写真は、道着に着替えている時間がなく、ベファ―ナのまま。数台のカメラの前で、箒を跨ぎ何度かジャンプ。一枚くらい飛んでいる画像はあるか?と期待したが、一枚もなかった。ただ、皆ファイティングポーズで写真を撮っているのに、私の周りは私があまりにもばたんばたんと飛び跳ねるので、皆笑顔!そして、今回しばらく道場を離れていた門下生も戻ってきていた。それが一番嬉しかった。
日本の師範からは、「子供たちに語り継がれるような千本突きになれば最高です!」とメッセージが来ておりプレッシャーであったが、今日の報告を受けられた師範から「魔女200点満点です!」と来ていた。ほっ。
今日の一句
千本突き 老若男女 初稽古