けいしきあっとろぐ

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【雑記】慈愛に満ち溢れている「ロックマンエグゼ6」ファルザーSP討伐までのお話 シナリオ編

目次




輕色 淡

最終作にして最高傑作。




Y.CB

先に最後だって決まっていたタイプの作品ね。



エグゼ4、5に続き、今回はエグゼ6の話になります。
前々の記事でも書いていますが、このロックマンエグゼ アドバンスドコレクションはエグゼ6をもう一度遊びたいがために購入したので、その目的がようやく果たされたというワケです。

当時やっていたファルザーを完全クリアしたいので今回も同じくファルザーでやっていきます。
……が、シナリオクリアとやり込みで時期がだいぶ空いてしまったこととシナリオのスクショがあまりにも少ないので、シナリオ編のみグレイガ版でプレイし直したものになっています。あしからず。

あと、語りたいことが多いのでエグゼ6だけ3記事でお送りします。あしからず。


エグゼ6の良いとこ悪いとこ

先に言っておきますが、エグゼ6はデッキ構築型RPGのひとつの完成形と呼べる超良作です。
シナリオ、システム、対人戦とすべての要素が高水準。

そして今回やり込み要素をやってみて気付いたのですが、やり込み要素の導線、遊びやすさ、コンプリートのしやすさはエグゼ全シリーズトップと言っても過言ではありません。
まあ逆を返すとコンプしやすいって話なんですが……。それはファルザーSP討伐編でつらつらと書いていこうかと。

しかしエグゼ6って自分と同世代(94年生まれ)はあまりやっている人を見かけないイメージです(自分の環境だけだった可能性もあるが)
その要因はGBAからDSへの切り替わり、小学生から中学生へのランクアップでエグゼを卒業するかしないかと境目の時期だったからなんじゃないかなと思っています。

ちょうど携帯機もGBAだけではなくDS、PSPと色々なものが出てきた時代なので、今みたいな娯楽の多様性の始まりの時期だった気もしています。
確か当時、周りはポケダン赤青、ポケモンエメラルド版を遊ぶ人が多かった覚えがあります。


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「い、今インターネットに行ってはダメ……」という、エグゼ6で唯一外部にもネタになっているくらい非常に有名なセリフがありますが、このミームだけ知ってるという人は人生半分損してるんで今すぐアドバンスドコレクションを買って遊ぶんDA!

……という他人の「人生半分損してる」という言葉に流され「自分の意志」でゲームをしなくなるのもどうかと思うので、この記事では少しでもエグゼ6の魅力が伝わるようにしていきたい。
(自分の意志はエグゼ6のテーマのひとつ)


エグゼ6で変わったコト

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パッケージ裏や事前情報、説明書の時点でお察しだったのですが、初手で熱斗くんが秋原小学校を転校する展開は当時あまりにもショックでした。
才葉シティという見慣れない町、初手放火に手を貸すコジロー、とあるアニメが原因でメガネショタが好きになれず、日暮さんを返してと何度も思った明日太くん。
他シリーズと比べてインターネットの広さが小さくなった気もするし、

最初はやることなすこと全てが違和感で、当時は6の最重要キャラであるアイリス、重要な要素であるコピーロイド、リンクナビシステムでロックマン以外のナビを普段から操作できるという要素をモチベーションにシナリオを進めていったことをよーく覚えています。

ただそれは当時だから感じたことであり、いざ今やり直してみると色々と気づくものも。

敵側の裏切り→3すくみ体制へ

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今作の敵組織はおなじみWWWなんですが、今作は途中でしたっぱ3人衆的な方々が裏切ります。
ただ裏切るといっても熱斗くん側に立つというわけではなく、熱斗くんの邪魔かつWWWの邪魔も行うまた別の組織として動くという面白い展開に。

話としてはやや複雑になるものの、3すくみ体制ってシナリオとしてうまくできればめちゃくちゃ面白いですからねぇ。


ネットバトル? いいや暴力だ!!

思えばエグゼ3の砂山ノボルに引導を渡したときもそうですが、今作はコピーロイドだったり警備ロボットだったり、やたら現実世界でひどい目にあうことが多いのが特徴。
ロボットがこんな感じなものなので、無論人間も暴力に訴えかけてくることも。


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こちらは、エグゼ5でも出てきたバレルさんがボコボコにされるところを、覚悟が決まったマッハ先生が助けてくれるという感動的なところ。
「出てくるべき時に助けに来てくれた!」と当時もプレイしてて盛り上がったシーンです。


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一方こちらは大人3人が熱斗くんに暴力で迫ろうとするシーン。
まあこの人たち、直前にロックマンに自分のナビをデリートされているわけだからこうするしかないわけなんですが。

ただこれ、最終決戦直前のシーンというのがなんか不思議。


最終作だと決まっているからこそできるシナリオ展開

エグゼ6はどこか過去作を思わせる要素が散りばめられています。
特に、本来は最終作の予定だったエグゼ3と対比、近しい展開が多々あります。
だからこそ過去作をやっていた人は( ^ω^)おっと感じる部分もあるのがいいところ。

なにより同じ最終作であることを前提として作られているので、全体的に哀愁漂う雰囲気になっているのもまた( ・∀・)イイ!!


対比になっている部分

まず熱斗くんの転校。これはエグゼ3であったデカオの転校の対比イベントになっています。
(最終的に秋原町に帰ってくることも同じ)

現実世界にナビを出せるコピーロイド。
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これはエグゼ3のラストで出てきたオペレーターを電脳世界に送り込むパルストランスミッションの真逆。
パルストランスミッションがラストだけしか出てこなかったのに対し、コピーロイドは最初から最後まで関わってくる超大事な要素。


近しい部分

エグゼ3、6どちらも大事件が初期インターネットが構築された辺りの事件のぶり返し
3は初期型インターネット「プロト」の暴走である「プロトの反乱」が原因であり、6はその後におきたバグ融合体「電脳獣グレイガ」の暴走を食い止めるために作られた「電脳獣ファルザー」も同様に暴走してしまい、アンダーグラウンドに封印したが今作で封印が解かれるという話。

グレイガの獣の姿は、エグゼ2のゴスペルと似通った姿をしているのもミソ。


また、3のフォルテと6のワイリーの発言もそう。
3、6どちらも最後に「やさしさという感情はとうの昔に忘れ去った」という発言をしてるんですよね。

3のフォルテ
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6のワイリー
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あとこれは関係ないですが、エグゼのワイリーって自分のナビを持たない矜持があるのかなと感じるところがあります。
コピーロイドに電脳獣を乗り移らせてネットワーク社会を破壊するというやりかたは、そもそも原作が悪のロボットを作る科学者であり、エグゼではロボット工学の第一人者だった設定のあるワイリーらしいなーと思えます。

自分を追い出した科学省が作り出したネットワーク社会へのしかえしとして、ナビを用いるのではなく、自分の最も得意とするロボットで行おうとするところはこの男の矜持なんでしょうね。




他にも、今作の大イベントである万博のマスコットナビの選考のためにN1グランプリと似た選考会が行われたり、2つ目に起きる事件が動物絡みだったり、ウラインターネットでクリア前にもしっかりイベントがあるのも近しいところです。




AI裁判

個人的にエグゼ6で最も好きなイベントが、第4話にあたる裁判所イベント。
才葉シティではグリーンタウンと呼ばれる場所に裁判所があり、そこは「しんぱんの木」と呼ばれるAIの裁判官が裁判長を務めるという設定になっています。

そこで熱斗くんのパパがとある事情で裁判にかけられてしまい、解決のために動く……という話なのですが「これが2005年のシナリオってマジ?」と思うほど先を行き過ぎた設定。


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このときの「パパが たいほされたらしい」は衝撃でした。


人間は間違えるから機械に決めてもらおうというのもわかりますが、それでも機械には開発者がいるんだからその思想が反映される可能性があるということを考えなければいけない、今思うと恐ろしい話なのである。

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……こうなるわけですし。


2024年のネットワーク社会はAIが発展し始めてきて、わからないことはChatGPTやSiriに聞くという段階になっています。
当時としては近未来SFでしか見たことのない設定が、今や現実になっていることを考えると、この「しんぱんの木」によるAI裁判、はたまた機械が法整備や政治をしていくというのも絶対に有り得ないとは言い切れない世の中になっている感じがします。

それを2005年からこうしたAI裁判をするシナリオがあるってスゲーと思うのです。
当時は難しい話だなーと思っていましたが、ここで今作重要なキャラクターが出始めてくるのでそれはそれで盛り上がるのでOKでした。


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あとこれはおとなになってわからされたところ。
思えばリーガルさんの言っていることにも繋がるかもしれない。

しかしだからといって、自分の正義を押し付けたり正義のための犯罪をしていい理由にはならないのである。それを当時の子供達に伝えようとするメッセージにも聞こえます。


カーネルとアイリスよ……

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エグゼ6といえばこの兄妹。
X4を知っていたら完ッ全にオチが見えてしまうものの、この二人はうまく原作からアレンジされたキャラクター。

ワイリーの手によって作られたもともとは1人の完全なナビだったカーネルは、やさしさと機械をコントロールする力を取り除かれアイリスというナビに分離されたという設定。

コピーロイドに乗り移って熱斗くんを襲うカーネル止めにかかるアイリスや、
シナリオ上最後はどちらも倒されるというのも原作からうまくアレンジしている部分です。

なによりX4の設定では「かつて世界を何度も救った伝説のロボットのように強さとやさしさを持ったレプリロイドを作りてぇ……」というドクターケインのもと生み出された存在というのも、エグゼでは電脳獣と融合したロックマンを止めるためにもとの一人に戻るというのも良いね……。


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カーネルとアイリスが一つになる前のこのアイリスの発言もまた……( ・∀・)イイ!!

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誇らしいぞカーネル(´;ω;`)


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この2人を見てワイリーも改心し始めるのもいいね。

他にも語りたいことはたくさんありますが、シナリオ編はここまで。
次はバトルやシステム周りのお話。

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