明日1月3日は岩下志麻の生誕84周年となります。
それを記念して彼女の作品を紹介します。
岩下志麻
- 1941年1月3日 東京都生まれ
- 両親とも新劇俳優であり、父親の知り合いのNHKプロデューサーに誘われ、高校3年の1958年、TVドラマ『バス通り裏』で芸能界デビュー。
- 1960年松竹入社、以来映画中心の活動を守り主演本数は約150本を数える大女優。
- 1967年 映画監督の篠田正浩と結婚。
『秋刀魚の味』(1962)
監督 小津安二郎
撮影 厚田雄春
出演 岩下志麻、笠智衆、佐田啓二、岡田茉莉子、三上真一郎、杉村春子、岸田今日子、東野英治郎
【あらすじ】
平山は妻に先立たれ、家事一切を娘の路子に頼っていた。
同窓会に出席した彼は、酩酊した恩師を送っていく。
そこで会ったのは、やもめの父の世話に追われ、婚期を逃がした恩師の娘。
平山は路子の縁談を真剣に考えるようになる。
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小津安二郎の最後の作品です。
婚期を逸した娘を、嫁にやるという、『晩春』以来のテーマがここでも変奏されています。
原節子が『晩春』『麦秋』で、司葉子が『秋日和』で、有馬稲子が『彼岸花』で演じていた娘の役を、1960年に松竹に入ったばかりの岩下志麻が演じています。
髪の毛をひっつめにして、美しい額を見せてくれるところは、他の小津映画の女優たちと同じ味わいを残します。
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鈍い感動を与えるのは、岩下志麻の縁談が壊れてしまったことを、笠智衆が佐田啓二とともに伝えるシーンです。
笠智衆と佐田啓二の話を聞きながら、岩下志麻は視線を落としますが、「いいのよ、お父さん、そんならいいの。」と、気丈な言葉を吐き、次の縁談を進めていいわと言って、茶の間を去っていきます。
しかし、そこへやってきた弟の三上真一郎から、「姉さん、泣いていたみたいだったぜ」と告げられ、笠智衆と佐田啓二は、虚を突かれます。
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小津の映画の女優たちには、一種のクールビューティとも言うべき佇まいがあります。
感情をはっきりと表に出すわけではなく、いつも自らを守るような笑顔をたたえています。
(この作品や『秋日和』の岡田茉莉子は、それと対極的な存在です)
岩下志麻も、正にそうした涼し気な美人であり、思いを吐露することないのですが、実は、秘めていた恋がかなわず、泣いていたのです。
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