大坂なおみ 黒人差別へ抗議
8月23日、米国ウィスコンシン州ケノーシャで、黒人の男性のジェイコブ・ブレイクさんが白人警官に背後から至近距離で7回、銃で撃たれるとう事件が起きた。男性は、一命を取り留めたが、下半身麻痺の重体である。ケノーシャでは連日、激しい抗議活動が行われ、一部のデモ隊は警官隊と衝突した。抗議活動は全米に広がり、米国のスポーツ界でも次々に抗議の声が巻き起こった。
こうした中で、大坂なおみ選手は、28日、黒人差別に抗議して、ニューヨークで開催されている「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」で準決勝に臨む予定だったが、これを棄権すると表明した。
大坂選手はツイッターで、「黒人女性としては、テニスをしているのを見るよりも、すぐに気をつけなければならない重要な事柄があるように感じます」、「黒人に起こった権利剥奪、全身性人種差別、その他の数え切れないほどの怪物は、私の胃を病気にさせます」などと投稿した。
これを受けて、大会を主催するWTA(女子テニス協会)とUSTA(全米テニス協会)、ATP(男子プロテニス協会)は連名で、「テニスはスポーツとしてアメリカで再び起きた人種差別と社会的不公平に対し、結束して反対するスタンスとっている」と声明を出し、27日に予定されていたすべての試合を1日延期して28日から再開するとした。
大坂選手は、女子ツアーを統括するWTAと協議した結果、「彼らがすべの試合の延期を申し出てくれた。棄権を撤回して出場することでより強い抗議の意思を伝えられる」とし、WTAと大会主催者に対し「感謝したい」としているという。
準決勝に出場した大坂なおみ選手は、ベルギーのエリーゼ・メルテンス選手(2018年全豪オープンベスト4)に6-2、7-6でストレート勝ちをした。
決勝戦の対戦相手は、ベラルーシのビクトリア・アザレンカ、2012年と2013年の全豪オープン女子シングルスの優勝者で世界ランキング1位になったこともある強豪で白熱したゲームが期待された。しかし、大坂なおみは、突如、左太ももの裏のけがのために決勝戦を棄権すると表明する。
波乱に波乱を重ねたウエスタン・アンド・サザン・オープンとなった。
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国際メディアサービスシステム研究所 International Media Service System Research Institute(IMSSR)
2020年1月1日
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廣谷 徹
Toru Hiroya
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