今そんな事を言うのかと言われるかも知れない。
まだそんな事を考える気にはなれないと。
そう思うかも知れないなら、落ち着いてから読んで欲しい。
現地に行かれた方の心はまだ解放されていないと思う。
プレーオフが掛かった大事な一戦。多くの德島サポーターが敵地、味スタに詰めかけた。自身は都合で行けなかったが、多くの友人が現地へ向かった。朝からドキドキが止まらなかったのは同じだと思う。
試合開始前の時点で德島は５位。勝てば当然５位確定。引き分けでも他チームの結果如何で５位に入り、それに関係なく６位は約束されていた。例え負けたとしても、進める道はあった。確率的には大きく優位に立っている状態だった。今の德島の好調さをキープしていれば間違いなく勝てると信じていた。德島サポーターの多くがプレーオフの日程調整を行っていたと思う。
早々に先制点を奪われた。だが先制点を奪われる展開はシーズン中盤以降はよくあった事でもあるし、追い付き逆転してきただけに大きな不安は無かった。エース渡の得点で同点とする。やはり頼りになるエースだ。追加点を奪えずに試合は終盤に差し掛かる。德島は試合全体の流れは掴むものの、決定機は東京Ｖの方が多かった。攻めにおいての課題が露呈していた。パスは多いが早いパスでの崩しが少ない。中盤でボールを保持する戦い方がリカルドサッカーなのだから致し方ないところか。
試合終了が見えてきた時点で、プレーオフを競う松本は京都に負けていた。千葉は横浜と１－１の同点。このまま終わっても德島は得失点差で５位に入る。名古屋が勝ち、福岡が引き分けとなれば、プレーオフ準決勝は熊本。決勝戦は名古屋かポカスタ。そこまで頭を過ぎっていた。
そんな時間帯で逆転を強いられる。頭が真っ白になりかけたが、千葉が分ければ６位に残れる。だが自力で進みたい。同点弾を叩き込んでくれと一心に願った。願い続けた時に千葉が勝ち越したとの速報が入る。追い付くしか無い。それ以外に道は無い。時間が過ぎていく。この場面で、勝負強い淳矢がいたらどうだったのか、それを強く思った。
思いは届かず、德島は７位でシーズンを終えた。試合終了時、プレーオフ出場権を失ったという実感は無かった。今もまだ受け入れる事はできていないかも知れない。来季はＪ１だと思っていた。そう信じていた。
だが、この敗戦で最も強く思った事がある。
自動昇格じゃないと駄目なんだ
プレーオフに望みをかける戦いでは駄目なんだ
常に優勝を狙う戦いができなければ駄目なんだ
新体制発表の時点で６位以内を口にしていては駄目なんだ
最初から優勝を狙うと断言する断固たる決意が必要なんだ
正直、これ程の大混戦は想像すらしていなかった。今シーズンの德島は強いと信じてきた。だが最終的に優勝した湘南は勝ち点８３、準優勝の長崎は８０、７位で終わった德島は６７だ。確かに得失点差はリーグ１の２６で、湘南の２２を上回る。抜きに出る爆発力はある。でもだからといって強いという話にはならい。勝った者が強いのが勝負の世界だからだ。数字は嘘をつかない。
Ｊ１に帰りたい。あれだけ負けても楽しかったＪ１に。
德島は今シーズンの戦いで大きなものを得たと思う。面白いサッカーを手に入れた。爆発的な攻撃力も手に入れた。何が足りなかったのかをしっかりと考え、それを補えばブッちぎりで優勝できると思う。
今シーズン、１節から２１節までの成績は
10勝6分5敗
22節から42節は
8勝7分6敗
ここに何度も書いてきた。調子の良い選手を迷い無く起用していた前半戦。メンバーを固定した後半戦。確かに固定する事で戦術は成熟したかも知れない。だが研究もされ、結果的に前半戦の成績を超える事ができなかった。成熟した戦術ではあるが、更なる成長までは至らなかったとも言える。後半戦が前半戦を超えないようでは優勝は無い。
それでも昇格は間違いないとまで思っていた。短期決戦になった時、德島が持つ爆発力という大きな武器を手にプレーオフに乗り込めば、必ず勝ち抜けると信じて疑わなかった。
実はさっき、去年の３番からも連絡が来た。德島はどうしたんだって。自分も試合に出ていただろうに気にしてくれていた。でも改めてそう言われてみると、今日は何かが違ったのかも知れない。気負いなのか、焦りなのか。でも今はそんなことはどうでもいい。
昇格が消えた事で心配なのは選手の流出。だが、来シーズン確実に優勝を飾るために、クラブは全力で選手の流出を防いで欲しい。誠意を持って。このチームは発展途上だ。まだまだ強くなる。来シーズン、恐ろしく強い德島が待っていると思う。
今日の敗戦は本当に辛く受け入れがたい。でも、湘南と勝ち点で16の差がある７位という成績を真摯に受け入れ、これを糧に来季は必ず優勝で昇格しようじゃないか。
もうプレーオフは嫌だ。優勝が良い。
『優勝』
それだけを今から見つめて行こう。
誤字脱字はご容赦下さい。
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