自宅アンテナ設計での建物アースをMMANAでモデル化検証(2)GPモデル適用

 MMANAにて、本番で使える自宅アンテナ設計をしたいのですが、適合できる建物アース側のモデル化を試行中です。
 というのは、一番最初に考えた地面から4本柱を建てて、その上部4か所で接合する建物単純化モデルでは、アース側の動作を再現できていないような気がしているのです。
 そこで、今回は、仮に張ったカウンターポイズをGPアンテナのラジエーターと見なし、2本の仮想GP地線があるモデルで試しています。

(アースモデル#2):GP(グランドプレーン)アンテナの地線でモデル化
 名称は”Sloper40”としていますが、動作はGPを横に寝かした形です。ただ、地線を本来の建物アースとして見るとアンテナ形状はスローパーだと言えるからです。実際のアンテナとしてもスローパーとして動作させたいと考えています。
(1)アンテナ形状・電流分布
sloper(GP)010.PNG
 地線が2本のGPアンテナを横に倒した形状です。カウンターポイズは、先端程地面に近いので、その分、更にラジエーターは地面に向けて傾いています。

(2)アンテナ定義
sloper(GP)015.PNG
 集中定数コイルは関係ありません。参考のMMANAモデルをそのまま残しているだけです。

(3)計算結果
sloper(GP)020.PNG
No.40は自由空間での場合で、水平DPと比べるとGa=1.38dBi(Gh=-0.77dB)と少し減少しています。これは、自由空間でのDPとGPとの差と同じとみてよいと思います。DPが双指向性に対し、GPは無指向性となる関係でゲインが落ちるのです。
No.41は、大地の状態が悪い(標準値)の場合で、この場合は、垂直偏波が主ビームとなり、パターンも逆転します。
No.42は、地面にラジアルアース5m×12本を併用した場合で、水平偏波が主ビームとなってそのパターンは次に明示します。
(4)パターン
sloper(GP)030.PNG
 受信でのアンテナ動作は、こちらのパターンが合致するように思います。
いずれも、給電点インピーダンスは、9.76+j2.77(Ω)となって、かなり低い値になります。この状態だとSWRは50÷√(9.76^2+2.77^2)≒50÷10=5となって、5w出力時のSWR値に近い値となっています。
※現実は、他のロスもあるので、SWR≒3(50W時)が一番近いのかもしれません。

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