『三十四丁目の奇蹟』

 

  
     
    

モーリンオハラとジョン・ペインという当時20世紀フオクスの

大スターであった二人に、

子役のナタリー・ウッドが名演技を披露する・・・・・

本作は四回もリメイクされている。

本作と合わせて五回。ナタリー・ウッドが子役というのもすごいでしょ。


サンタクロースは本当にいるのだろうか???

当時アメリカでは大変話題になったのだそうですよ。

現在でもミュージカルで演じられている作品ですが、

もともとはドラマ。

 

この作品はモノクロなんですが、サンタの服は赤がいいなんてことかどうか

 

カラーバージョンがdvdで発売されたものでわたくしも買い求めましたの。



   ~  キャスト ~

ドリス・・・・・・モーリン・オハラ

フレッド・・・・・ジョン・ペイン

サンタ・・・・・・エドマンド・グエン  

スーザン・・・・・ナタリー・ウッド(ドリスの娘)

判事・・・・・ジーン・ロックハート

   ~お話を~


たくさんの人々が忙しく行きかう老舗百貨店 メイシーズ のクリスマス会場。

白く長いりっぱなひげを生やした

ひとりの老人は、パレードのサンタ役の男がぐでんぐでんに酔っぱらって寝そべっているのを見て

怒っていた。

子供たちに夢をばらまくサンタが酒に酔う??どういうことだ。

現場の責任者のドリスはたちまちその男を首にして、まあサンタにぴったりの

おひげの老人にサンタ役を依頼した。


快く引き受けてくれた老人だが名前を聞くと

誰もが知るサンタクロースの別名である  (クリス・クリングル)と名乗ったことに

首をかしげたのでした。

サンタのパレードは大成功

スーザンは隣人のフレッドの部屋からパレードを見ています。

クリスはまるで本物のようにサンタの仕事をこなし、貴重な人材であります。

パレードが終わった後も、引き続き、メイシーズで仕事を続けさせてもらったクリスは

サンタの外見もさることながら、その優しい話し方、営業への気配りなど抜群で

たちまち人気者になっていきます・

子供たちはみんなクリスを本物のサンタだと信じて疑わない。

だが、ドリスは娘スーザンを自分以上に超現実主義に育て上げたため、

クリスをただの老人よと言い切り本物だとは信じません。




サンタは、自分を信じない子供に顔を曇らせました。

ドリスはふとサンタが気になり、彼の履歴書を調べます。彼、クリス・クリングルは、

出身地に北極と書いていたんです。

そのクリスは仕事が終わると、動物園に預けているトナカイに話し掛けていました。

そこにショッパーズのジャックとアルバータが声を掛け、

引き抜きの話をします。

しかしクリスは、それをあっさり断ります。

素性だけでも探りたい二人は、

クリスを家に送ります。

帰った先は、何の変哲もない老人ホームでした。

サンタは連日盛況で、あまりにもサンタとして振舞うクリスにドリスは危うさを感じます。
こっそりに店に来ていたスーザンは、

クリスが手話も解し、数ヶ国語を喋れる姿を見て、

彼女の中のサンタの非実在が揺らぎ始めるんですね。

ます。娘からクリスの話を聞いたドリスー悩み始めます。


彼女は彼に、サンタを信じていない事を指摘されました。

クリスは、サンタは夢の象徴で、人は夢があれば信じられる、

でなければ人生は欺瞞だらけのものになってしまうと説きます。

そして彼は、二人がサンタを信じるか試し、

自分の価値を図りたいと言い出します。

その日フレッドは、

クリスを最高の子守として雇い、

ドリスをデートに誘います。

二人がデートを楽しんでいる間、

クリスはスーザンに欲しい物がないか聞きます。

すると彼女は、隠し持っていたような広告の切れ端を見せます。

それは、暖かい1軒家を背後にする家族写真でもありました。

彼女の望みは、父親と弟、そして一緒に過ごす家だと言います。

スーザンはサンタに向かって、挑発するように叶えられるか聞きます。

クリスは困ったような顔を浮かべ、写真を借りて行きます。

デートの終わり、フレッドは指輪を出してドリーにプロポーズをします。

しかし一度結婚に失敗し、信じる心を失っていた彼女は受け取りませんでした。

ある日スーザンはフレッドに連れられてメイシーへ行き、

クリスのひざに抱かれてひげを引っぱると

本物だったのでクリスが言う通りに

彼が本当のサンタ・クロースだと信じ始める。

けれど、スーザンの望んだものは届けられないからやはり
サンタの存在は信じられないスーザン。
 

自分は本物のサンタだと言い張るクリスに

周りの人たちは異常だとつぶやき始めますね。

そこで、
メイシー専属の医師ソーヤーに診察させると、
犯罪自責観念に起因する精神病だと言ったので、

クリスは怒ってサンタの杖でソーヤーを殴った。

このためクリスは公立病院で精神鑑定を受け、精神病院へ入れられることとなる。

フレッドはあきらめかけているクリスを、

彼を信じ愛する少年少女たちのために戦えと励まし、

自ら弁護役を買って出て、法廷に争うこととなる。


クリス側の有利な証人はメイシー氏をはじめ童男童女に至る数百人に及んだ。



検事側の孫もサンタの存在に証言。検事は孫から嫌われる羽目に・・

何よりもメイシー百貨店おもちゃ部気付

サンタ・クロース様と宛名を書いた数百通の郵便が配達されてきたのである。
ハーパー判事はクリスをサンタ・クロースであると認めざるを得ない。

   ”” 閉廷 ””となるのであった。

ドリスはフレッドをとても好きになり、彼女を愛しているフレッドの求婚を受いれてたのである。

帰り道、車の中でスーザンが”止めて!”と叫んで車を降りると一軒の売り出し中の家に入っていった。

わたしが思い描いていた家よ、こんな家が欲しかったのよ!”

フレッドはクリスから聞いていたこの家を買っていたのでした。
暖炉のそばには、クリスの杖が置いたままにされていた・・・・

やっぱりサンタはいる・・・?
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ナタリー・ウッドの子供時代・・かわいいでしょう!!

アカデミー賞を3部門受賞、
サンタは助演男優賞

脚色賞

原案賞
ゴールデングローブ賞を2部門受賞

クリス・クリングルは現在では
サンタクロースと同じ意味を持つ名前、
すなわち別名として通っているそうです。

クリスは自分の名前を『クリス・クリングル』と
名乗っています。

要するに自分の好きな名前で
普段生活をしているわけですよね。
そんなことが可能なのでしょうか。
それがアメリカでは可能だと考えられます。

というのも
アメリカ合衆国では住む州によって

法律が異なるので、ほとんどの州では原則として
任意の姓名に変更することが出来るらしい。

銀行や公的機関で名乗りたい任意の名前がある場合には
裁判所での手続きが必要ですが、その他のほとんどの場所では
法的な手続きは必要ありません。

なので『クリス・クリングル』と
名乗ることは不可能ではないようです。


クリスが街に出てすぐに目についた
大きなイベントですが、

これは実在する百貨店のメイシーズが
1924年から現在でも行っている
大きなパレードです。

このイベントでアメリカでは
クリスマスシーズンの到来を
感じるようです。

映画の
このパレードシーンは実際に

34丁目で撮影され、映画で使用されたことにより
アメリカの文化になくてはならないもの
となりました。

1940年代のアメリカは第二次世界大戦の前後で
それまで冷え切っていた経済が好転していきました。
そしてそれに伴い、
国民の消費生活が充実していったのです。

企業はいかにして

さらなる消費を促すかを画策し、人々はウォーカー母娘のように
現実的、効率的を求めるあまりに
幸せを分かち合う心や思いやりの心を忘れつつある。

それを嘆いた作者は

クリスマスを通してもう一度それを取り戻して欲しかったのではないでしょうか。
そんな強い思いが
映画を見た観客の心に深く刺さったために
(34丁目の奇蹟)はこんなにも話題となり、人気を博し、また今でも
愛され続ける作品となったのではないでしょうか。

 

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