急にスピーチを頼まれたら、思いがけないことであり、覚悟もできていないのでどぎまぎしてしまいます。
できれば断わって、聞き役専門になりたいと思うかもしれません。
しかし、司会者が独断でスピーチを依頼することはまずなく、前もって新郎新婦との打ち合わせがあるものです。
だれか他の人にスピーチを頼むとすれば、だれそれにお願いしたい、というようにおおかたの見当をつけておくものです。
つまり、それだけ信頼され、親しみをもたれているということです。
ここはぜひ、先方の意向に応えてお祝いをのべてあげたいところです。
妙にもじもじと尻ごみするのは見苦しいもので、大人の態度として感心できません。
いさぎよく立って、ふたりを祝福する言葉を、へたでもいいのですから、心から贈るように心がけます。
河瀬大介