スニーカーと吸いガラ
買い物から帰宅したら、家の前に吸いガラが落ちていた。
最近は喫煙者が減ったのであろう。私が元気なころのように
駅に続く小道のシケモク拾いをしなくてもよくなった。
でも習慣として、吸いガラを見ると処分したくなる。
まして家の真ん前だ。失礼じゃん。
今の私は買い物しただけで、息切れする。
ひーひーゼイゼイ、呼吸困難で、しばらくは玄関先にうずくまってしまう。
自分の情けない姿がひたすら悲しいよ。
吸いガラを拾うため、腰をかがめることができない体が情けない。
憎々しい吸いガラをスニーカーの先で蹴っとばしてやった。
それはみごとに側溝のスキ間に
スポッと吸い込まれていった!
偶然とはいえ、まるでゴルフのホールインワンか
サッカーのゴールインと
同じじゃないの!
たったこれだけのことで
自分が5メートルも歩けない体だということを、
忘れてしまっている。
「おおお、ぷっ(笑)私ってすごい!!」
洋裁師ではなく、プロゴルファーになっていたら
けっこういい線までいけたんじゃないか?
あほくさ!
残念ながらお金は落ちていなかった。