先日細々と部品集めをしたブレンボマスター一式をようやく取り付けする
事が出来た.その経緯を以下,である.
#以下の記述は筆者経験による参考情報であり,本記述の引用によるトラブルに
当方は関知せずかつ,ブレーキは重要保安部品ですので自分でやる場合
自己責任です
まずは結論めいたことから記述しておく必要があるが,このマスター,ずばり
”MT-10(2017model)にはポン付け出来ない”が結論である.
理由は,
(1)ブレンボマスターについているブレーキSW配線は全然短くて
車両側コネクタに届かない(いったい何用配線?)
(2)マスター側バンジョーの回り止めとマスター側の回り止めの幅が
合わずそのままではねじ止めできない
(ネジピッチや径は全く問題無し)
(3)ブレーキホースの這いまわしの関係で,元の這いまわしでは
マスターに付かない.
以下流れを.
まずは元々のマスターを外します.
ブレーキフルードを上からと下のブリーダー両方を駆使して抜き取ります.
その後,サイドのインテーク(もどき)のカバーを外してブレーキSW信号の
コネクタを外し,マスターのバンジョーボルトを外してやれば
あとはクランプを外せばバイク本体からマスターは離脱します.
(元のマスター取り外し) (右パネル内 外しているのがブレーキSW信号)
この時点ではブレンボマスターのハーネスコネクタとの勘合をチェックし
問題無し,と判断してました.
それでもって,ブレンボマスターを取り付け,で先ほどの問題が発生.
(1)ブレンボのハーネスが長さが短く届かない
→SWユニットが全く同じなので,元の純正マスターについていた
SWユニットをハーネスごと移植,で解決
(2)バンジョーの回り止めとブレンボマスター側回り止めが合わない
→何故か?ブレンボマスター側のバンジョー取り付け部台座の回り止めの
方が幅が広く,車体ホース側バンジョー回り止めとパイプの成す幅の
方が狭くてねじ止めできない.これはテンパりました.
いろいろ考え,バンジョー側の回り止めを半分ぐらい削って何とか
取り付けできました.強度的にすごく力がかかる訳ではないので
問題無いと思います.
(3)ブレーキホースが元の這いまわしではマスターに付かない.
→ブレンボマスターの方がバンジョー位置が上に上がるのでそのままでは
届かない.元の這いまわしを外して外側に配管することでOK
ということでやや試行錯誤しつつでようやく装着
(バイクがびちゃびちゃなのはブレーキフルード除去に水をかけまくったからです)
(取り付け完了!) (バンジョー接続部 ホースを外にまわしている)
この時にフルード交換とエア抜きをしましたが,フルードは上からポンピングと
下から注射器吸出しを併用するとフルードは入ります.しかし
エアが全く抜けずレバーがぐにゃぐにゃ,はた,と思いたって
マスター側ブリーダーでエア抜きすると一気にレバーが固くなりやした.
やはりブレンボ系はマスター側エア抜きが必要のようです.
後日ちょっと乗ってみましたが,
・純正の感覚で乗ると,以外に効かない?と一瞬思う
→乗り込んでみると分かりましたが,ちゃんとレバーを引いた分だけ
効きます 純正マスターが意外とカックンブレーキだった
ということが分かった次第
・ストロークと効き具合が絶妙
→ブレーキの引き具合と効き具合が実にバランスがいい
かつ,ちゃんと引けばしっかり効くので,ホントに1本掛けでも
ブレーキングできる
ブレーキは常時使う物なので,費用面から見た満足度はかなり高い.
さすが世界のブレンボ,でございます.