久しぶりのWISC結果シリーズ





⑥ワーキングメモリー指標(Working Memory Index:WMI)が他の3つの指標に比べて低い場合





「ワーキングメモリー」は(主に聴覚的)短期記憶を反映する指標と想定されている


それから、情報の一時的な「保持」と「処理」からなる情報処理システム、言語理解、学習、推論といった複雑な認知課題の解決のために必要な情報を必要な時間だけ一時的にアクティブに保持し、それに基づいて情報の操作を行うシステムとも書かれている。


注意・集中力も反映する。


ワーキングメモリーは実行機能を支える重要な要素の一つであり、ワーキングメモリーの弱さは、子供たちの生活場面全般に大きな影響を与える


だから、WMI低型の子供たちは、学習面ではすべての領域でつまづきやすいし、聞き漏らしや聞き間違えが多くなり、人間関係にも問題が起きやすくなる


GAI(VCI:言語理解指標とPRI:知覚推理指標から算出される)が平均的(かつWMIが低い)な子供の場合、理解力や推論力そのものは年齢相応だから、聞いてすぐは理解できるけど、すぐにそのことを忘れてしまい、学習が積みあがりにくい


理解することとそれを記憶し、再生することに大きな隔たりが生じてしまう


たとえば、算数では、計算の意味、どうしてそうなるのか理解はできても、計算そのものの手順があやふやになりやすく、正答できない。


社会などの暗記科目もよほど興味がなければ覚えられない。


GAIが平均の下~境界域の子供たちの場合は、年齢相応の学習をするのはかなり厳しくなってくる


WMI低型の場合、視覚的な手掛かりや、すでに定着している知識を手掛かりに不十分な記憶を補う必要がある。


大きくなったら、メモをとるなどのスキルも大切になる


見て学べる、わからなくなったら見れば良い、そういう環境だと力を発揮しやすいと思う


そういえば、WMI低型の子で、You tubeで料理動画を見るのが大好きで、将来はお弁当屋さんを開きたいという子がいたなぁ

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すごく合ってると思う