アゲテスオナガタイマイ♂ (北ボルネオ) Graphium agetes kinabaluensis
Fourbar Swordtail (Borneo)
種分布:北インド、アッサム、ミャンマー、南中国、北・中タイ、北・中インドシナ、タイ半島部、マレー半島、スマトラ、北ボルネオ

記録:2024/3/10
場所:ポーリン温泉、ボルネオ、マレーシア (Poring Hot Spring, Borneo, Malaysia)

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アゲテスオナガタイマイ♂ 表面 (ボルネオ)

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アゲテスオナガタイマイ♂ 裏面 (北ボルネオ)


♂♀類似斑。♂の後翅内縁には折返しがあり、内部に毛束を有する。

表示亜種 kinabaluensis ♂ (北ボルネオ)
亜種kinabaluensisの分布:北ボルネオ
他亜種 agetes 分布:北インド、アッサム、ミャンマー、北・中タイ、北・中ラオス→♂、北・中ベトナム

ボルネオでの生息地は、他亜種と同様に樹林地の渓流沿いが好適地で、吸水に現われる。動物性ベイトに誘引される。
ボルネオでは、キナバルオナガタイマイと混生し、同所的に吸水に現われる。
飛翔中はキナバルオナガタイマイと同じように見える。吸水個体も同じように見え、採集して初めて気づくことが多い。キナバルオナガタイマイの方が多いことがあり、先入観として本種が頭に入っていないことが原因と思われる。個体数は本種の方がはるかに少ない。
マムートやポーリン温泉など標高1,000m以下の低山地で生息を確認している。クンダサンより上の標高が高い地ではキナバルオナガタイマイはよく見かけるが、本種は見ていない。

斑紋構成は他亜種と類似するが、本亜種はやや大型で、前翅の第4条と第5条間の白帯は他亜種より幅広い。全体的にはマレー半島亜種iponusに近く、タイ、ラオス等の原名亜種の方が遠い。