岸田首相 襲撃事件

~歴史的視点で政治テロを考える‐Ⅱ~
15日午前11時半ごろ、和歌山市の雑賀崎漁港で、岸田総理大臣が衆議院和歌山1区の補欠選挙の応援演説を始める直前に、銀色で金属製とみられる筒状の爆発物が投げ込まれました。各放送局とも速報で伝えていました。
岸田襲撃速報.png
NHKのニュースによれば・・・
【現場の映像では爆発音が聞こえたあと、白い煙が上がり、1人が警察官などに取り押さえられています。警察によりますと、岸田総理大臣は現場から避難してけがはなく、30代の男性警察官1人が左腕に軽いけがをしました。爆発によってけがをしたとみられるということです。警察は兵庫県川西市に住む木村隆二容疑者(24)を威力業務妨害の疑いでその場で逮捕しました。調べに対し「すべて弁護士が来てから話す」と供述しているということです。
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捜査関係者によりますと、爆発物とみられる筒状のものが2つ見つかり、1つは現場で爆発したとみられ、もう1つは警察が取り押さえた時に所持していたとみられるということです。
また、警察によりますと、当時の警備は、和歌山県警察本部と管轄する和歌山西警察署の警察官のほか、警視庁のSPが対応していたとしています。】と伝えていました。(2023年4月16日 1時28分)

<安倍元首相 銃撃事件>
一年前、2022年7月、安倍元首相の街頭での銃による殺害に、日本ばかりか世界中に大きな衝撃を与えました。
安倍元首相1.jpg
安倍元首相の銃撃事件の警備態勢は、警備態勢の問題点が指摘されました。それから一年、岸田首相の襲撃事件です。政治家は選挙運動で支援者や市民との接触を望んでいます。またもや政治家と警備陣との警備の意識をどう調整するかが問われる事になりました。

<戦後の政治家・襲撃事件>
戦後の日本での政治家を狙った襲撃事件は、▼1960年の岸信介首相襲撃事件。▼浅沼稲次郎・社会党委員長襲撃事件 ▼三木武夫首相襲撃事件があります。この三木武夫首相が顔を殴られた襲撃事件を契機にSP(セキリッティーポリス)が日本に誕生しました。SPも安倍元首相の襲撃事件後、大幅に増強してきました。

<各国のメディアは・・・>
今回の岸田首相襲撃事件を海外メディアも相次いで伝えている事を伝えています。
岸田首相7.jpg
▼米CNNは・・・「爆発で岸田首相は演説会場から避難、その後、遊説を再開した」と報じた上で、「安倍元首相の銃撃事件とすぐに比較された。」と指摘しています。
▼BBCは・・・「日本では、暴力的な攻撃は極めてまれ」とした上で、「安倍元首相の事件にふれ事件以来、日本は要人警護に神経をとがらせている。」と伝えています。
▼ブルームバーグは・・・「今回の事件はG7の広島首脳国会議と関連閣僚会合の警備体制にも疑問を投げかけている。」と伝えています。

<シークレットサービスの苦悩>
銃社会のアメリカでは、大統領も数多く襲われています。中でもケネディの暗殺は衝撃な事件として、数多くの映画・小説になっています。
シークレットサービス映画.jpg
映画『ザ・シークレット・サービス』は、1993年製作のアメリカ映画。アメリカ合衆国大統領を守ることが出来なかったシークレットサービス・エージェントと、大統領暗殺をもくろむ殺し屋との対決を描くアクション映画。主演のクリント・イーストウッドが警備側の苦悩を演じています。

<まとめ>
日本のSPも首脳へのテロ対策を強化しています。
SP警護訓練.jpg
ちなみに米国の「シークレットサービス」は・・・
2233dff9.jpg
米国の「シークレットサービス」の6千人の人員、予算は27億ドル(約3600億円)だそうです。
記・2023年4月16日
江戸探偵人

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この記事へのコメント

AS
2023年04月16日 12:52
 安倍元首相の事件から一年もたたない今、再び起きた事件に唖然としています。一報をテレビで見たときに次のような衝撃を受けました。
 彼はどんな動機で行動したのかです。政治的な意図が動機か?大きな個人的な恨みが隠されているのかなどです。そして、容疑者の顔は安倍首相の時の時の山上容疑者の顔と似ている様に見えてなりませんでした。悲しげな虚な目は、先の見えない、日本の社会を暗示しているようでなりませんでした。彼は仕事をしている様には報道されていません。仕事がなかったのか、挫折があったのか、この点も動機と同時に気に掛かります。
 鉄パイプ爆弾というと1970年代の大学紛争の時代を思い出しました。鉄パイプ爆弾や爆弾は大学の構内やデモの中で、何度も当時爆発していましt。あの政治の時代をなぜか思い出しました。政治と暴力が身近でした。再びそんな時代になったのでしょうか?
 最後にNEWSには各政党からののコメントが掲載され「暴力は許せない」と述べていますが、なぜか表面的でもう一歩核心に触れた感じが伝わらないのはなぜでしょうか?
AS
2023年04月16日 12:55
 安倍元首相の事件から一年もたたない今、再び起きた事件に唖然としています。一報をテレビで見たときに次のような衝撃を受けました。
 彼はどんな動機で行動したのかです。政治的な意図が動機か?大きな個人的な恨みが隠されているのかなどです。そして、容疑者の顔は安倍首相の時の時の山上容疑者の顔と似ている様に見えてなりませんでした。悲しげな虚な目は、先の見えない、日本の社会を暗示しているようでなりませんでした。彼は仕事をしている様には報道されていません。仕事がなかったのか、挫折があったのか、この点も動機と同時に気に掛かります。
 鉄パイプ爆弾というと1970年代の大学紛争の時代は、鉄パイプ爆弾や爆弾は大学の構内やデモの中で、何度も爆発していました。あの政治の時代をなぜか思い出しました。政治と暴力が身近なそんな時代になったのでしょうか?
 最後にNEWSには各政党からののコメントが掲載され「暴力は許せない」と述べていますが、なぜか表面的でもう一歩核心に触れた感じが伝わらないのはなぜでしょうか?